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みことエッセイ  作者: 奈月遥
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羊雪

羊雪【ひつじゆき】

もこもこに積もった綿雪。

冷たいですが、柔らかいです。

 もこもこ。

 ふわふわ。

 ゆるゆる。

 ねむねむ。

 やわらか、ふんわり。それでいてあったかな、ひつじのけなみ。

 やわらか、ふんわり。それでいてひんやりな、ひつじゆき。

 降ってくるときは、高級なかき氷。やさしくていねいにけずられて。しっとり、しんしんと降りつもる。

 やさしく、やわらかく、降りつもる。

 ふんわり、ふんわり、降りつもる。

 もこもこ、もこもこ、ふくらんでいって。

 まくらだったら、抱きしめたいな。きっとうつくしい夢が見られるでしょう。

 だから、そのひつじゆきに。ごろりと、寝ころんで。

 ぎゅむり。

 体のぶんだけ、ぺったんこになっちゃった。

 でも、やっぱり、ひつじゆき。

 やさしく、やわらかく、わたしの体を受け止めてくれた。

 ひんやり、ひやひや。スキーウェア越しでも、冷たさが染みこんでくる。

 ごろごろ、ごろごろ。

 ぎゅむぎゅむ、ぎっぎぐ。

 転がるたびに、ひつじゆきが、ぺったんこの、押し雪になってしまう。

 うふふ。

 わたしだけの、まっさらな、ひつじゆき。

 ひとりじめして、だれにも残してあげないの。

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