表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
みことエッセイ  作者: 奈月遥
57/94

【秘音言⑤】

 わたしは、日本古来の色が好きです。

 細かく細かく、自然に溢れた色をひとつひとつ大切に名前を付けて。その名前にたくさんの意味を託して。

 歌に詠み込み、染めて見せて気持ちを伝えて、四季折々春らしく夏らしく秋らしく冬らしく装う。

 そこに、自然への愛を感じるのです。

 そこに、自然への尊敬を感じるのです。

 そこに、自然への親しみを感じるのです。

 空を淡く染める鴇色が好きです。

 指に残る葡萄えび色には、愛の切なさを感じます。

 海松色はどこかおどろおどろしいけれど、同じくらい野生の生命力が見えてくるようです。

 月代の姿は、本当に有明の空にくっきりと、あるいは儚く浮かび上がり神秘を醸し出します。

 漆黒の器は、なんとも注がれたこづゆを美味しそうに引き立てるのです。

 どんなに語っても語り尽くせない色が、日本には受け継がれているのです。

 どうですか。時には、赤とか青とか、そういうのではなく、桜色や空色が好きだって、言ってみませんか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ