「イチカが仲間になった!!」
仲間合流編開始です。
~~~~~ハチヤ~~~~~
6は7より強し。
FLCには、俗に「6>7問題」という特殊な命題がある。
最良の構成は6人PT(部隊の単位のことね)であり、それ以上は数が多くなるほどに逆に危険性が増すという内容だ。そんな矛盾がまかり通る理由は、ひとえに妖精固有の「迷惑スキル」の存在による。
例えばルルだったら「諸人こぞりて」。近くに一定数、もしくはレベル以上のモンスターがいて、プレイヤーが戦闘状態になければ、強制的にPKを誘発させる。
バクさんだったら「極限状況強制転移」。プレイヤーのHP(生命力)が一定値を下回ると、半径6キャラ分の範囲内にいるPTメンバー「ごと」強制転移させる。
バランタインだったら「ライオン騎士」。プレイヤーが戦闘状態になく、かつプレイヤーより強いモンスターがいれば、強制的に戦闘状態に入る。
どれをとっても一歩間違えば即死レベルの、ちょっと他のゲームでは考えられない癖のある仕様だ。これがもし、大規模PT内で無秩序に発動されたらと思うと……な? ゾッとするだろ?
実際、とある大型モンスター討伐のために集まった大規模PTが、道中で大量のモンスターに襲われ、一部PTが勝手に離脱し、残ったプレイヤーがそれぞれに、「やあやあ我こそは~」なんて姿を録画した動画がネットにアップされたことがあり、それらは爆笑とともにネタ扱いされたのだが、どっこい事実だったりするのだ。
なので、PT構成は慎重を期さなければならない。コンパクトでいながらあらゆる状況に即応出来なければならないのだ。
ちなみに、今の構成はこうだ。
俺が軽戦士。ルルが司祭。迷惑スキルは「諸人こぞりて」。
コルムが斥候。バクさんが聖騎士。迷惑スキルは「極限状況強制転移」。
マヤが女騎士。バランタインが騎士。迷惑スキルは「ライオン騎士」。
司祭は唱える者系統の上位職で、成長は遅いが攻撃魔法と回復魔法を両立させることができる。
聖騎士は騎士の上位職で、回復魔法を扱える騎士となる。
妖精にも職業があり、プレイヤーの7割程度のレベルまで上がる。が、能力値ベースは種族なので、個体としての脆さはいかんともしがたい。つまり妖精は前衛に向かない。
……ほら。俺たちはバランスが悪いのだ。マヤの騎士2枚は論外としても、バクさんの前衛とか。
基本的にソロプレイの多いFLCだから、回復はどうしても入れたくなるし、プレイヤー自身は前衛職に成りがちだ。そこから自分なりのプレイスタイルを追い求めた結果がコルムと俺の現在の姿なのだ。
つまり、PT戦闘に特化していない。個あるのみで、役割分担が出来ていない。
とはいえ先生とイッチーと涙にいきなり職業を押し付けるのも酷なので、3人には好きに作ってもらって、俺とコルムが合わせる形となった。レベル差もあるし、それがベストかなという判断だ。マヤはまあ、マヤなので……。
~~ラゴスの村~~
獣人族のスタート地点、ラゴスはキティハーサ南方の村だ。気候は温暖でスコールのような雨が多く降る。イメージとしては東南アジアに似てるか。住民の大半は獣人族。二足歩行の虎とか狼とかがその辺を闊歩している。
獣人族は尚武の風が強く、わちゃわちゃうるさい妖精族と付き合うのがめんどくさいという理由から、島の主幹部より遠く離れたところに集落を設けることが多い。ラゴスはそういう意味での獣人族の村となっている。
時折しも隊商の到着により、村は活気に満ちていた。様々な物売り。歌い手に踊り子。武器防具の掘り出し物に、隊商にまつわるクエストにと大賑わいだ。
「あるじ様あるじ様ー!! ドレス買って串焼き買ってアイス買ってー!!」
「買わねえよ!! だいたいなんだその速攻で汚しそうなフラグの組み合わせは!!」
「大丈夫!! こぼしたら拭かせてあげる!!」
「なんでむしろ率先して拭きたいみたいになってんだよ!!」
「買い直してくれてもいいんだよ!?」
「どう考えてもエンドレスじゃねえか!! 出費にきりがなさすぎだろ!!」
隊商と村の織り成す雰囲気でテンションの上がったルルと馬鹿話をしてる間に、賑わいの中心に差し掛かっていた。
一際目を引く集まりがあった。ドーナツ状の真ん中で、ふたりのキャラが向かい合っている。
ひとりは丸耳族の戦士だ。浅黒い肌。頬に刀傷。人を小馬鹿にしたような剽軽な動きで、円形の盾と長剣を操っている。
対するは白豹ベースの獣人族の女。引き締まった筋肉と美麗な毛皮を包むのは初期装備の布の服。アンド鹿皮の靴。
「あるじ様ー!! あれもこれもどれもそれも――」
「――お、あれじゃないか?」
コルムが指し示すキャラネームは「イチカ」。
「だな。素手ってことは闘女か。間違いないな。あの喧嘩っ早さも。合流する前にすでにクエスト中な落ち着きの無さも。ったく。おーい、イッチー!!」
叫ぶと、こちらに気がついたイッチー=イチカがぶんぶか手を振ってくる。なにこの人、めっちゃ楽しそう。
「あるじ様ってばー!!」
「なにやってんだー!! 1レベルで勝てる相手じゃねえぞ!!」
イチカに対するは、隊商の主催する腕自慢大会に出場した旅の戦士だ。適正レベル4~5くらいの弱い相手だが、むろん今のイチカが勝てる相手じゃない。
「はっはっはっー!! 売られた喧嘩を買わずにいられるかよ!! 見てろ!! ぶちのめしてやる!!」
獣人族らしく牙を剥き出しにして笑うイチカは、なんだかNPCの獣人族よりそれらしい。
「あるあるあるあるあるじ様ー!!」
「……なんかすげえ人だな。あれ、中身女?」
「残念ながら」
俺は肩を竦める。
闘女はたしかに強い。身軽さと手数を信条とする前衛職で、獣人族持ち前の攻撃力の高さと素早さを加味すれば、格上の(程度による)相手に勝つことも無理ではない。
あとは妖精次第だが……。
バクさんに餌をやってた(犬に飴玉……大丈夫なのか?)マヤが戻ってきた。背後では、バランタインがバクさんに「いたいけな少女に餌を恵んで貰うなど、騎士としての誇りはないのか!!」とつっこみどころしかない説教を垂れている。バクさんは興味無さそうに尻尾で地面をパシパシ叩き、時折コルムのほうを見上げている。
「お兄ぃお兄ぃ!! ルルちゃんは!?」
「知らん。どこかで買い食いでもしてるんじゃねえのか?」
「……ん~?」
ちょっとめんどくさかったので放っておいたら、ルルはどこかよそに遊びに行ったようだ。マヤは知らないみたいだし、単独でどこかに行っているようだ。
……ん? 単独で……どこかに……?
ここが外なら完全なフラグだが、さすがに街中なのでPKはないはず……。
…………ないよな?
~~~~~
ソロバトルが始まった。
FLCの戦闘はフルリアクションバトルといわれている。要は普通のアクションRPGのそれと同じで、移動キーや攻撃・回避キー操作、プラス各種コマンド選択による魔法や必殺技を駆使して戦う。
音声入力という方法もあって、これは技名や呪文を発音することで、キー操作に頼らずに発動する方法だが、様々な事情があって上級者向けだ。
戦闘の舞台となるバトルフィールドには基本定めがなく、どこでも戦える。食事時の民家の食卓でも、時計台の針の上でも。ただしイベント戦闘だけはフィールド固定で、動ける範囲も決まっていて、逃げるのにも制限がある。このイベントは逃げられない。
イチカは闘女らしく手数の多さで戦士を圧倒している。しかし相手とはレベル差補正があり、画面表示上で当てはしても、命中・回避と攻撃・防御力の判定が加味されて、実際にはなかなか当たらないしダメージが通らない。うまく立ち回ってはいるのだが、HPにも差があるし、数秒後にははっきりと劣勢が見てとれた。
イチカの妖精は、シショーという名の土妖精の鉄鍛冶だ。
ドワーフは人間を縦に二分の一縮めて、余った分を筋肉に変えたような種族だ。黒々とした髭を蓄え、ムキムキな腕で腕組みし、気難しそうに瞑目している。イチカの戦闘には見向きもしない。妖精システムがそもそもわかってないイチカは、まったく気にもしていないが。
レベル差補正の壁に阻まれ、イチカのHPが半分を割り込んだ瞬間。シショーの目がキラリと輝きを放った。やおら中空からハンマーと灼熱した鉄を取り出し、トンテンカンテン、激しく打ち始める。
「――お、おおお!?」
驚くイチカの両手が光で覆われ、収まった時には鉄甲を装備していた。その変化は立て続けに起こり、全身に拡がり、まるで変身ヒーローのように、一瞬後には全身を鎧に覆われていた。尻尾を除いた一切を、武骨な黒鉄の鎧が固めていた。
「おおぉぉぉおー!? イチカ、かっけー!!」
マヤが叫ぶ。
「……なるほど。シショーの迷惑スキルは『一意戦心』か」
鉄鍛冶という職業は、ハンマーを用いた直接戦闘以外に武装をキャラに付与する特殊能力がある。それは揮発的なもので、一戦闘あるいは数十分しか持続しない。
付与にはMPが必要となるのだが、シショーの迷惑スキルは一意戦心。キャラのHPが半分以下になった時にしか動かず、ひとたび動き出したらMPを消費し尽くすまで止まらない。
筋骨隆々だったシショーの体は今や空気が抜けたように萎み、肋骨が浮き出るほどにガリガリになり、肩で息をする有り様だ。
――だがその分効果はデカイ。通常の冒険なら消費が大きいだけで役に立たない能力だが、ここぞという時には威力を発揮する――
「うおぉぉぉお!! 力がみなぎってきたぞおおぉー!!」
効果は目に見えて現れた。戦士の披弾と披ダメージが増し、反比例してイチカのそれは減少する。HP差が一気に縮まる。50:80、45:73、40:68、35:61……そろそろか!?
「イチカ!! 一番右下のゲージが緑色に点滅したら、Rボタンだ!!」
「おう!!」
イチカが応えると、白い煙のようなエフェクトが全身から立ち上った。ドン!! 爆発したような効果音と共に、黄金色の文字が宙に浮かぶ。
「音速爆発」。披ダメージが蓄積した時にのみ使える超必殺技だ。一定時間、イチカの攻撃スピードが上がる。一撃の威力も微増し拳に乗り、瞬く間に戦士のHPが減っていく。
25:48、15:35、10:20、5:10……行けるか!?
「おおおおぉぉぉおー!!」
「ふおおぉぉおー!!」
イチカが叫び、マヤが興奮する。俺も思わず拳を握る。
イチカが右に動いて攻撃を交わし、
「これで……どうだ!!」
すれ違いざま、左の回し蹴りを戦士の胴に叩きこむ。
――1:0
コンマ数ミリの差で戦士のHPを削りきった!!
『おおおぉぉぉおおぉー!!』
俺とマヤは、抱き合って歓喜の雄叫びを上げる。
イチカのキャラの頭上に黄金色の文字が「LEVEL UP!!」を描き出す。同時にHPMPが全快し、苦しそうに脇腹を抑えていたイチカの背筋がしゃんと伸びる。効果はシショーにも及び、しなしなの体がムキマッチョに戻る。
~~~~~
「はっはー!! 見ろ!! やってやったぞハチコー!!」
イベントを終えたイチカがやって来た。牙をむき出しにして笑っている。
「若僧にしては……よくやった」
寡黙なシショーがヒトコトだけ誉める。
「はっはー!! シショーのおかげだぜ!! ありがとな!!」
「い、イチカ!! かっけー!! かっけー!!」
マヤがぴょんぴょん跳ねて喝采する。
「おう!! サンキューな!! ……お前は……ああ、マヤって、言ってたハチコーの妹か」
「誰がハチコーだ誰が」
「ああ? 蜂屋幸助でハチコー。ぴったりだろうが」
バンバン、バンバン。
俺の肩をうるさいほど叩くイチカ。
「……頑張ってはいたようだが、まだまだ甘いな」
ぼそり、コルムのつぶやきに、イチカのヒゲがピクピク動く。
「……ああ? よく聞こえなかったな。なんつった?」
初勝利に水を刺されて、イチカの機嫌が急速に悪化する。
「甘いって言ったんだよ。回避行動が大きすぎだし、攻撃も深追いしすぎだ。バカの一つ覚えみたいに連打すりゃいいってもんじゃない。攻めるってことは攻められることでもあるんだ」
ちょ、どうしたコルム!?
俺はびっくりした。普段のコルムは優しくて冷静でいい奴で、間違っても相手のプレイに口出しするようなことはしない。
「な、なあコルム。イチカは初プレイなんだぞ? そんないきなり言われてもさ……」
コルムは苛立ったように俺を見る。
「初プレイだからこそさ。後先考えずに格上の敵に突っかかっていくスタイルは危ない。迷惑スキルと変わらん」
「……オレが迷惑だって言いたいのか?」
「このままならな」
イチカの肩が、紛れもない怒りで震えている。
俺は慌ててふたりの間に割って入った。
「……えっと、ごめんなイチカ。こいつがコルムだ。言ってた俺の相棒。ホントいいヤツでさ。絶対悪気はないんだ。許してやってくれ」
「……悪気がないぃ~?」
ゆらぁり。イチカの体が動く。
「いいやつぅ? 許すぅ? ダぁメだな。こいつムカつくわ」
猫科の双眸をかっ開き、イチカがコルムに向かって走り出そうとする。
その時。
不意に、横合いからNPCが割り込んできた。なんの変哲もない物売りだ。
「らっしゃい!! なににいたしやしょう!!」
勝手に商品メニューが現れる。
「いやいらないし」
まったく必要がないのでウインドウを消すと、また次の物売りが現れた。今度は別のウインドウが立ち上がる。それが繰り返し行われる。
「お兄さん!! イキの良い魚が入ってるよ!! 買ってきな!!」
「ラゴス名物シシの実の砂糖漬けはどうだい!?」
「あの……お花……買って下さい……」
「お前、いいガタイしてるな!! 格闘大会に出場してみたらどうだ!?」
「――な、なんだこれ!?」
村中の売り子やクエストのNPCが、さながらゾンビの群れのように俺たちに殺到してきている。モンスターではないので死ぬことこそないが、次々と立ち上がるウインドウのせいで、まともにプレイ出来ない。
他の3人にも同じようにたかっている。
「くそ!! なんだこいつら!!」
イチカが苛立ち紛れにNPCをターゲットにする。
「――やめろイチカ!! 敵以外を攻撃するな!!」
「――!?」
声が届いたか、イチカが構えを解く。
……良かった。NPCを攻撃すると、システム衛兵が現れ、多大なペナルティを与えられるのだ。
「ふーはははっ!! あるじ様ー!! ルルを無視して女子といちゃいちゃしてるから罰があたったんですよー!!」
顔を片手で覆ったおかしな恰好のルルが、上空でホバリングしている。
「やっぱりてめえの仕業か!!」
「――知ってたかハチ? 浮気はソマリアでは石打の刑なんだってよ」
静かな声でどうでもいいことを告げるコルム。
「ソマリアじゃねえし浮気じゃねえし!!」
「へえ」
なぜかコルムは冷え冷えとした表情で俺を見つめ、そのまま宙に消えるように霞んでいった。
あ、そっか。
そこでようやく気がついた。
「ログオフすりゃいいのか」
~~~~~蜂屋幸助~~~~~
「んんー!! 疲れた!!」
夕暮れの中、イッチーが伸びをした。
その後ろを、俺と涙がついて行く。ふたりは駅から電車に乗る。俺の家は駅よりも手前にあり、とっくに過ぎている。
でもゲームの余韻のせいで別れがたく、俺はずっと一緒に歩いていた。
部活にも委員会にも所属していない俺にとっては、誰かと一緒に下校するなんてひさしぶりのことだ。しかも、大好きなゲームをやった帰り道ときてる。体が軽く、気分がうきうきしている。
「だがまあ面白かったな!! 戦闘は楽しいし!!」
その言葉も嬉しい。感想を共有できるというなんでもないことが、じんわりとほっこりと胸を温める。
「……最後はグダグダだったけどな」
言いつつも、顔の綻びを抑えきれない。
「あいつとは必ず決着つけるけどな!! まずはレベル上げからだが!!」
イッチーはメラメラ闘志を燃やす。
コルムとのケンカは、NPCトレインが絶妙に火消しになったみたいで、今すぐどうこうという勢いを無くしていた。
それ自体はよかったのだけど、コルムの突っかかる感じはなんとかしないとな……。たまたま虫の居所が悪かったんだろうけど……。
「わたしは皆さんと合流できなかったので……」
涙が肩を落とす。スタート地点の遠かった涙と先生とは、まだ合流出来ていない。
「ごめんな、涙。家に着いたら速攻ログインするからさ」
なんとかフォローしてやらんとな。
「……ホント? 幸助くん。今夜、わたしのとこに来てくれる?」
前髪の隙間から上目づかいで俺を見る涙。
アーモンド形の綺麗な目だった。距離も近くていい匂いがして吸い込まれそうになって、ドキドキした。「実は美少女」説は本当だったか……?
「――お、おう。任せろ」
慌てて距離をとりながら約束する。
涙のスタート地点は北の端ヴィンチの街だ。
南端ラゴスから北端ヴィンチ。
有効な移動手段が少ないFLCにおいてはあまりに遠い道のりだが、やってやれないことはない……たぶん。日が変わる前には……。
「そういやけっきょく大丈夫だったのか? あれ。戻ってもまた囲まれるんじゃないだろうな?」
イッチーがNPCトレインのことを指摘する。
「大丈夫ですよー。次ログインした時には元通りです」
勝手に俺の携帯の液晶に出現したルルが答える。
「お、出たな妖怪」
「妖精です!!」
「いや似たようなもんだろ」
イチカとルルのやり取りにつっこむ。
「……顕在化した人工知能かぁ。ロマンですねぇ」
涙がうっとりとした声を上げる。
「どうでもいいよ。面白ければ」
イチカが適当に賛同する。
ふたりのスタンスの軽さが救いだった。ルルのなんたるかを説明するのは骨が折れる。
……いやまあ、説明しろっていったってできないんだけどな。
生きてるプログラム? 本物の人工知能? どうしたって嘘くさい。
これからの付き合いで信じてくれれば。そう考えるしかない。
「あ、そういえば」
ルルが唐突に。
「マヤちゃんにログオフするよう伝えてないですよね?」
「あ」
ログオフという答えに辿り着かず、今もなお延々とウインドウの波に飲まれ続ける摩耶を想像して、俺は青くなった。