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最強チートで無双してるのに、美人で可愛くてスタイル抜群な三人のヒロインから“キモいセクハラ野郎”と罵られ続ける俺の異世界冒険記  作者: トワイライト
第1章 異世界転移&チート持ち──確かにハーレムだけど、想像してたやつと全然違った件

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第7話 冒険者登録と初依頼──チートを隠して、こっそりデビュー

 そこに聳え立っていたのは、まさに“THE・冒険者ギルド”としか言いようのない巨大建造物だった。


(これ……絶対どこかのファンタジー作品で見たことあるな……)


 高さは三階建て、正面には大きな紋章。

 入り口のアーチには、冒険者たちの象徴らしい剣と盾の意匠が彫られていて、

 なんともいえない“異世界のロマン”をこれでもかというほど突きつけてくる。


(……いやいや、完全にゲームとかアニメによくあるギルドじゃん……)


 胸がじわっと高鳴る。

 異世界に来た実感なんて、もう何十回も感じてるはずなのに、

 こういう“定番”を見せられると、また別の衝撃がくる。


 巨大な建物の迫力に圧倒されながら、

 カナタは口元を緩ませた。


(にしても……本当にデカいな……

 街の中でも一番目立ってるレベルじゃねぇか……)


 入り口前では、装備を整える冒険者たちが楽しげに談笑している。

 剣士、魔法使い、斥候、弓使い……いろんな役割の冒険者が入り混じっている。

 それでもこの場所にいるだけで“冒険者”としての共通の空気がある。


(……くぅ~……こういう雰囲気、ホント最高だよな……)


 深呼吸一つ。

 気持ちを整え、カナタはギルドの巨大な扉へ手を伸ばした。


 ──ガコン。


 重たそうに見える扉は驚くほど滑らかに開き、

 ギルド内部の喧騒が、一気に外へ溢れ出した。


 扉の奥から溢れてくるざわめきに包まれながら、カナタは一歩踏み入れた。


「……おお……」


 中は想像以上に広かった。

 高い天井には梁が走り、魔法灯が柔らかく光を落としている。

 床は磨かれた木材で、踏みしめるたびにわずかに軋む音がした。


 まず目に入るのは、正面にずらりと並んだ受付カウンター。

 数名の受付嬢が冒険者と対話しながら、書類を手際よく処理している。


 その右手には巨大な掲示板。

 何十枚もの依頼書らしきものが貼られ、冒険者たちが紙を確認している。


 左側の休憩スペースでは、丸テーブルを囲んだ冒険者たちが、飲み物を片手に談笑していた。


(……ほんと、冒険者ギルドって感じだな……)


 興奮で自然と心の声が漏れる。


 テーブル席の方を見ると、背中に自分の身長ほどある大剣を担いだ屈強な男が、

 豪快に笑いながら仲間と酒を手にしていた。


(あの剣、絶対重いだろ……てか、あれで街中歩くの許されてんのか……?)


 その隣では──

 

 胸元が大きく開いた革装備からたわわな谷間を覗かせる女冒険者が座っていた。

 しなやかな脚を艶めかしく組み替えながら、わざと見せつけるように腰を揺らし、革の隙間からのぞく滑らかな肌と鍛えられた体の曲線がいやでも視線を奪っていく。

 そんな挑発的な姿とは裏腹に、彼女は足を組んだまま椅子にもたれ、気だるげな表情で魔法書をめくっていた。


(……うおっ、ちょ、待て……あれヤバいだろ……!

 やっぱ異世界最高……! 露出度がおかしいって……!

 あれも“マジックアイテム”なんだろうけどさ……

 能力が上がるからって、あんな服着るの大変すぎんだろ……いろいろと……!)


 ギルドの空気は騒がしいのに、嫌な喧騒ではない。

 武器の金属音、椅子のきしむ音、笑い声、羽ペンの走る音──

 そのすべてが“ここで生きる冒険者たちの生活”を形作っていた。


(……VRとかメタバースが完成してたら、この感覚を味わえてたんだろうな……)


 胸の高鳴りを抑えつつ、カナタは受付カウンターに向けて歩き出した。


 冒険者たちが行き交う中、

「次の方どうぞー」と声をかける受付嬢の姿が見える。


(……うわ、受付嬢も本当に“それっぽい”な……

 なんかもう、ゲームのUIがそのまま現実になった感じだ……)


 列が進み、ようやくカナタの番になった。


 受付には、淡い色のふわりとしたロングヘアを揺らす、清楚で可愛らしい雰囲気の女性が立っていた。

 大きめの瞳と優しい笑みがぱっと花が咲いたようで、ギルドの賑やかな空気の中でも柔らかな存在感を放っていた。


「いらっしゃいませ。ご用件をお伺いします」


「あの……冒険者登録ってできますか?」


「はい、冒険者登録ですね。かしこまりました」


 受付嬢はにこやかに頷き、カウンター下から手のひら大の透明な水晶を取り出した。


「では、まずはこちらの“水晶”に手を乗せてください」


「……あの、これってなんですか?」


「これは鑑定水晶と言って、登録の際に必要な情報を読み取る道具です。

 名前、年齢、性別、保有スキル、そして犯罪歴を確認できます」


「は、犯罪歴……?」


「はい。犯罪歴があっても登録自体は可能ですが──

 冒険者証が発行されたあとは、犯罪行為が即座に記録されるようになります。

 ですので、犯罪を行った場合は“その場で逮捕”となります」


(……おお、ちゃんと犯罪を即押さえ込む仕組みあるのか……

 異世界って治安ヤバいのかと思ってたけど、日本レベルで安心できるかも……)


 カナタは苦笑しつつ、水晶をまじまじと見下ろす。


「ちなみに、“スキル”っていうのは?」


「スキルとは誰もが1つ以上必ず持っている能力です。

 火魔法や治癒魔法などが一般的ですね。

 まれに複数スキルを持つ方もいますが……上位冒険者でも珍しいです」


(……ここで“チート”なんて表示されたら絶対めんどくさいことになるよな……

 鑑定に引っかからないように、“風魔法”だけにするか……)


「では、手を乗せてください」


「……はい」


 カナタはゆっくりと水晶に手を置く。

 ひんやりとした感触が伝わり、小さく光が灯った。


 次の瞬間──

 水晶の内部に淡い光が走り、カナタの情報が読み取られていく。


(……うわ……なんか検査されてるって感じがするな……)


 数秒後、受付嬢が小さく頷いた。


「確認できました。これで登録は完了です。

 あとは、冒険者証の発行をお待ちください」


 受付嬢が指を軽く動かすと、カウンター上に光の粒が集まりはじめた。


 ──ぱぁっ。


 柔らかな光が形を成し、

 金属のカードのような“冒険者証”が姿を現した。


(……え、すげぇ…… こういう小さなところもちゃんと異世界だ……)


 受付嬢は出来上がったカードを両手で持ち、恭しく差し出す。


「こちらが、あなたの冒険者証になります」


 受付嬢から手渡されたカードは、金属の光を帯びた薄いプレートだった。

 表面には名前と簡易情報が魔法の刻印で浮かび上がっている。


「この冒険者証に登録情報はすべて反映されています」


 カナタはカードを受け取り、すぐに表示されたランク部分へ視線を向けた。


「……このランクはいわゆる”冒険者ランク”ってやつですか?」


「はい。初期登録の方は全員Fランクからのスタートとなります。

 ランクは“実績”と“活動期間”によって上昇しますので、ご安心ください」


「どれくらいで上がるもんなんですか?」


「一般的には……FランクからDランクに上がるまで、およそ一年ほどといわれていますね。

 もちろん個人差はありますが」


(一年……わりと地味に時間かかるんだな……

 でも、まあ……普通にやれば問題ないか。俺チート持ちだし……)


 カードは驚くほど軽く、指先で触れると微弱な光が揺れる。

 魔法的な処理がされているのが素人でもわかる。


「冒険者証は、身分証明と依頼受注の両方を兼ねています。

 紛失にはご注意くださいね」


「はい、気を付けます」


 受付嬢は続けて、依頼受注に関する案内を丁寧に説明してくれた。


「依頼は、あちらの掲示板に貼られているものから自由に選べます。

 依頼書に冒険者証をかざしていただくと、受注が完了します」


「へぇ……すごいハイテク……いや、魔法テク……?」


 思わず変な言い方になったが、受付嬢は微笑んで続ける。


「ただし受けられるのは“ご自身のランクとそれより下のランクの依頼”だけです。

 このフロアにはD・E・Fランクの依頼がございます。

 Fランクの依頼は掲示板の左側にまとまっていますよ」


「なるほど……ありがとうございます」


 あいさつをしてカウンターを離れた瞬間、

 カナタの胸の奥でじわっと冒険の実感が膨らんだ。


(……ついに“冒険者”か……俺の英雄談を語るならここからだな……)


 カードの光を眺めつつ、カナタは胸の高鳴りを抑えられないまま掲示板へ歩を進めた。


 間近で見る掲示板は想像以上にデカい。

 木枠は分厚く、依頼書が一枚ずつ丁寧に並べて貼られている。

 近くの冒険者たちは紙とにらめっこするように、前に立って内容を真剣に読み込んでいた。


(……なんだこれ、まるでゲームのクエストボードそのまんまじゃん……

 整然としてて読みやすいとか、しっかり実用性考えてるんだな……)


 言いようのないワクワクが胸の奥から湧き上がる。


 受付で言われたとおり、掲示板の左端にはFランクの札が掲げられていた。

 その下に、初心者向けと思しき依頼書が数枚並んでいる。


「どれどれ……」


 一枚ずつ手に取るように目で追っていく。


 ■依頼:薬草採取


 《報酬:3000G》

 《場所:サウス・アルデ・ダンジョン》

 《内容:初級回復薬の材料となる“ミント草”を10束採取》

 《危険度:低》


(……おお、これは王道。初心者といえばまず草むしりクエストだよな……)


 ■依頼:モンスター素材の回収


 《報酬:5000G》

 《内容:下位モンスター“ホーンラビット”の角を2本回収》

 《場所:サウス・アルデ・ダンジョン》

 《危険度:中》


(ホーンラビット……名前可愛く見えるけど、油断してたらリアルだからほんとにやられるな……)


 ■依頼:ギルド周辺の清掃作業


 《報酬:1500G》

 《内容:ギルド前広場の掃除、箱の搬入補助など》

 《危険度:ほぼ無し》


(これは……完全にバイトだけど……こういう依頼も冒険者ギルドにあるのか……)


 カナタは三つの依頼を見比べながら、しばし考える。


 視線が薬草採取の紙に戻る。


(……最初はこれでいくか。街の外も気になってたし、ダンジョンの雰囲気も見ておきたい……

 それに“薬草採取”が初クエストはいつもの流れで安心するしな……)


 そう決めたカナタは、薬草採取の依頼書の前に立ち、手に持った冒険者証をそっとかざした。


 ──ピッ。


「……お?」


 カードに淡い光が走り、すぐに依頼の情報が反映された。


 【依頼受注完了】

 《薬草採取》

 《内容:ミント草10束》

 《場所:サウス・アルデ・ダンジョン》


(……受注の仕組みめっちゃスマートじゃん……

 こんな快適に依頼受けられるとか、ギルドの技術力どうなってんだ……)


 現実の仕事管理アプリより使いやすいシステムに、カナタは思わず感心してしまう。


(よし、初仕事……やったるか……)


 軽く伸びをしてから、カナタはギルドの出口へと向かった。

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