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第20話 終わってるけど質問ある?



一般人に危害が加えられないような、強力な洗脳の能力を持っているから、そのショッピングモールにいる人間は絶対に安全らしい。


ならば、わたしたちがやらないといけない事は、超能力者を集めたテロリストをぶっ潰すこと。


「一般人どもはさっさとショッピングモールへ行けつってんだろ!!!」

「超能力者は広場だ! いうこと聞かねーと………」

「うっさい!」



 銃を構えて人を脅していたテロリスト5人組を発見したため、念力で捻り上げて武器を取り上げ、近くの水場に沈める。

 智香は腕や足の骨折ってたし、わたしもそうしよう。

 テロリストに人権はない。


「テロリストの目的ってわかる?」


 智香と共に走って中央広場に向かう。

 周囲は逃げ惑う一般客でいっぱいだ。

 わたしと一緒に来ることになった5歳くらいの幼女であるヒメは、抱えていると腕が重くなってしまうし、足が遅くなるから、念力でバリア張りながら浮かして連れて来てる。

 きゃははと少し楽しそうに笑っているけど、状況は解っているんだろうか。

 いや、わかってはいると思う。一般客の不安そうな声や悲鳴を聞いて泣きそうになっていたのだから。



 わたしの問いかけに、智香はヒメの頬を撫でながら


「………超能力者を捕獲して研究するため。」

「それって超能力者を作る為ってこと? ここには超能力者がたくさんいるから、沢山鹵獲できると安易に考えてるのかな」

「………おそらくそう。超能力者がどのくらい強力なのか、把握していないのだと思う。」


 ランク7であるわたし自身が強力な能力者だ。

 それこそ、出力で言ったら1000トンくらいなら頑張って持ち上げられるくらいには。


「………それに、ココが日本中に対しても超能力者に対する反ミームを広げている。範囲が広いから効果は薄いけど」


 超能力者に対して、忘れっぽくなるってことか。

 ココって、ココちゃん親衛隊のトップの事だよね。


 日本中に能力の範囲届かせてるのか。すごいな。



 一部はテロリストの言う通り、ショッピングモールへ。

 一部は反発してショッピングモールから逃げるように遠ざかる。


 当然だ、テロリストのいうことなど聞くものか。


 そして、事前に一部のテロリストを締め上げていた智香が居たからこそ、テロリストたちがすべてを把握できずに逃げる事が出来ている。


 わたしが先程締め上げたテロリストもそうだ。

 こういう処理をしているおかげで、一般人たちが思いのほか自由に動けている。



「………つくわ。」


 テロリストたちが超能力者は中央広場に集まれと言った。

 そこで集まった超能力者を纏めてさらうつもりなのだろうが


 超能力者たちがそれを簡単にさせるはずがない。



 中央広場には、巨大な氷の柱が出来ていた。


 これって、まさか


「あ? 千景じゃねえか。無事だったか………」


 やはり、太一だ。

 ぷいきゅあショーは一緒に見ることが無かった為一時別行動だったが、わたしたちより先に中央広場に到着していたようだ。


 氷の柱の中には、テロリストたちが閉じ込められており、超能力者たちをさらおうとしていたテロリストたちは結局何もできずに終わったらしい。


「………出番、なかったわ」

「そうみたいだね」


 というか、そんなに巨大な氷の柱が出せるなら、わたしとの最初の喧嘩で使われたら防げなかったかもしれないのに。



「ってお前、スカート血まみれじゃねえか! 何があったんだ!」

「まあ、ちょっとね、肩を撃たれた。もう治ってるよ。」


 黒のバルーンスリーブも、走って来た時に、血が固まりかけてすこしパリパリになっている。


 一応傷はふさがったものの、流した血が戻る訳じゃないから若干貧血と頭痛、のどが渇いて唾が泡みたいになって脱水症状が出ているけど、この緊急事態に四の五の言ってられない。



「………。ナナ。情報共有」

「智香ちゃん。そっちは順調?」

「………(こくり)」

「OK。こっちはそこの彼が協力してくれてテロリストの鎮圧に成功した所。ココちゃんの方もショッピングモールの人達を操って制圧したらしいよ」

「………さすがね」



 どうやら智香のほうも仲間と合流して情報交換を行っているらしい

 ということは、ココちゃん親衛隊のメンバーか。

 背の高い女の子だ。

 黒髪の長いポニーテールが良くにあう。

 高校生かな? でも智香はタメ口だし、どうだろ。

 いや、初対面のわたしらにもわりと呼び捨てのタメ口だったからもしかしたら年上かも?


「あ、チカゲくん。智香ちゃんとココちゃんと、仲良くしてくれてありがとね。ココちゃんも友達増えたって喜んでたよ。あたしは柏木奈々。高校1年生。よろしくね」


 どうやら彼女もわたしの事を知っているらしい

 それにしても、はて、ココちゃん? 知らないけど、誰? ココアさんのこと?

 って、ココちゃんファンクラブの人だから「ココちゃん」は首領の鈴木心しかいないか。

 ってことは、え?

偽名使われた?


「あ、はい。よろしくおねがいします。」


 なんだろう、奈々さん。近くによると、ものすごく嫌な気配を複数感じる。

 奈々さんの雰囲気はどちらかと言うと活発で安心できる人間だと分かるのに、

 雰囲気とは別に、気配として近寄りたくない。


「ふんふむ。やっぱりランク7の超能力者にもなると敏感だね。あたしさ、能力の影響でちょっと霊視できるんだけど、面白い守護霊連れてるね。」

「守護霊?」


 ということは、わたしが感じた嫌な気配は………。悪霊かなにか?


「うん。あなたそっくりの女の子。双子のお姉さんかな? 「弟を宜しくお願いします」ってさ」

「ああ、うん。双子で片方死産だったらしいから………」

「だからかー。めっちゃ過保護っぽいよ。君のお姉さん。」



 そ、そうかぁ。お姉ちゃん、過保護だったかぁ。

 いつも一緒だったのかぁ。それはちょっと嬉しいな。










あとがきちゃん

ご拝読いただきありがとうございます

面白いと感じてくださったらブクマと☆☆☆☆☆→★★★★★にしておいてください。


次回【お姉ちゃんだけど質問ある?】

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