0-1 異能者(シュケル)
「はぁはぁ」
一人の中学生ぐらいの少年が走る。何かから逃げるように
「化け物にみんなが・・・・!」
グルルルル
少年は振り返ると鼠が大きくなったような生物がいた・・・・・・赤い液体が口や前足についていた。
「ひぃっ」
むっとするような臭い・・・・・血
鼠の化け物が走りだす・・・・・・少年目掛けて
「くるな、くるな、うわぁあぁぁぁぁぁ」
少年は目を閉じた。
ザシュュュ!
「命を喰らい尽くせ!」
少年は何かで斬った時の音と声を聞き恐る恐る目を開けた。
血まみれの仮面を被った黒ずくめの服装の人が立っていた・・・・・鼠の化け物はいない
「こちらディシクレイト、《ラット》を一体喰った。民間人が一人いる・・・・あぁ、わかったすぐに向かう」
誰かと交信していた。少年には仮面を被っていてどんな素顔かはわからなかったがその人が何なのかわかった・・・・
−−−異能者
「おい、お前」
「はいぃ」
「今から軍の奴らが保護してくれるはずだ。ここを決して動くな、死にたくなければな!」
黒ずくめの人はそう言って走り去った。