妹は外の世界を夢見るか
幻「うーん、へんなとこまで来ちゃったなぁ。貴方はここどこかわかる?」
クロ「………」
幻「わかるわけないか」
寂滅「…………あ」
目の前に不気味な扉が見える。その扉が開かれずともわかる、凄まじい嫌悪感と焦燥感。
エルドラド「これは…なんだか、あまりここには居たくない空気だな。早くずらかろうぜ」
?「もう、いいかい?」
アルカディア「?」
?「もういいかい?」
寂滅「まさか、この部屋から?」
幻「えっと…まーだだよ」
?「もういいかい………そう言っても、みんなまだだとしか言ってくれない。私の瞳には、輝く光は映らない」
幻「?」
?「私はここから出られない、姉さんもここから出られない。ここからじゃ、この扉は開けない」
クロ「………!」
エルドラド「うわ、どうしたお前?」
アルカディア「この扉を開ければいいの?まぁ、適当に引っ張って……」
ギギギギギ
?「お外に出れた!」
幻「わお!」
勢いよく、その扉は開かれた。
?「ふふふ、お外だ!やっといっぱい遊べる!あんな狭い部屋なんておさらばだ!」
?「ちょ、ちょっと…部屋に居なきゃ姉さんに怒られるじゃない」
?「ふーんだ、エニグマ姉さんのことなんて知るもんか。私は遊ぶんだー!…それで、お前ら誰?」
幻「人のことを吹っ飛ばしておいてそれはないよ…いてて」
寂滅「私は寂滅、この子は妹の幻、それでこの龍二人はエルドラドとアルカディア」
?「ふーん……お前達が私達の原作なのね。ああ、何しようかな、この塔の外はもっと明るいのかなぁ」
幻「ああ…うう…って何、裾引っ張って」
?「幻!せっかくだから遊ぼうよ!一緒に遊ぼうよ!」
幻「うわー!こっちの世界のこの子も怪力だー!」
?「ちょっと!!」
エルドラド「追いかけるか」
私は、ファントム。お前の髪の毛から産まれたんだ。
ファントム「こっちこっち!」
幻「ま、待ってよ〜。すごい無邪気だ…」
ファントム「何して遊ぼう?おにごっこ?かけっこ?けんけんぱ?それとも音符潰し?」
幻「……え?音符潰し?」
ファントム「うん、あの部屋の中でずっとライト姉さんと遊んでた遊び。そうだ、これにしよう! 音符を潰すととっても綺麗な悲鳴を出してくれるんだ」
幻「悲鳴…?」
ファントム「そーれっ!」
ファントムの声を合図に、音符が具現化する。
幻「…!? 音が、具現化した?」
ファントム「ほら、どっちが多く潰すか競争だよ!」
幻「ああ…うん。こうなったら付き合ってあげるか」
ファントム「あはははは!!」
ファントムは高い声で笑うと、さっそく音符を潰した。甲高い音が響いているのがわかる。
幻「…ッ! この音は…少し苦手だな…どうやって潰すんだろう?」
幻は試しに近くにあった音符を素手で潰す。キィィンと煩い音が鳴る。
ライト「ファントム……」
一方四人は遠くでその光景を見ていた。
寂滅「どうしてあの部屋に居たの?」
ライト「……教えられない」
エルドラド「会話からするに、エニグマに閉じ込められてたんじゃないのか?」
ライト「違う!」
エルドラド「!」
ライト「姉さんは、そんなことしない!!」
エルドラド「わ、わかったよ…その、悪かった」
ファントム「あはは!もろっちぃの!よわっちぃの!!ほら、幻!どんどん私の点が増えていくよ!!」
幻「わ、わかってるよ!」
(でも、あの威力…私の知ってるあの子よりも遥かにすごいパワーだな。下手すればエルドラドと同じくらいかも…)
ファントム「ふふふ」
幻「?」
ファントム「あのね、今すっごく楽しいの。ずっと、ライト姉さんとしか遊んだことなかったから、すっごく楽しい」
幻「それはよかった……それで、どのくらい倒したっけ?」
ファントム「………あ、もう居なくなっちゃった。えーと、私が6で、幻が7だったかな。あれっ、いつのまにか負けちゃった」
幻「ふふふ、どんな勝負でも勝つからね私は。さて…終わったし…」
ファントム「次は何して遊ぼうか?かくれんぼ?だるまさん?ほら早く早く!」
幻「ま、待って!休ませて!」
ファントム「……ああそうだ、今度姉さんを逆にあの部屋に入れてやろう。そうしよう。あの体がカラカラに干からびるまで…ふふふ」
幻「…エニグマさんのこと?」
ファントム「エニグマ姉さんなんて大嫌い。ずっと、私達のことを閉じ込めて、そのくせ自分は外に居てさ。ずるいったらありゃしない」
幻「………」
ファントム「でも、幻は大好きだよ。私と遊んでくれたし、外に居るんだからもっと遊びたいんだよー、もっとやりたいことがあるんだよ!」
幻「うーん、そうしてあげたいのは山々だけど…」
グリフォン「そこまでだ!」
幻「!」
ファントム「うあああああああ!!?」
いつのまにかファントムが魔法陣に囲まれている!
幻「ファントムちゃん!」
グリフォン「全く、エニグマ殿が居ない時に限って面倒なことを。私が居なかったらどうなっていたか。そこのお前、どうして妹殿の封印を解いた?」
幻「へっ?封印?何の話!?」
グリフォン「まあいい、今はこの方の再封印が最優先だ。ライト殿、どうして貴方もそこに居る。早く部屋に戻るのです」
ライト「………」
寂滅「待って、あいつの言うことなんて聞く必要ないよ!」
ファントム「グリフォン!お前、何してるのかわかってるのか!私のこと忘れた?なら、潰せば思い出してくれるかな!?」
グリフォン「貴方は昔から変わらない、私のやることも変わらない…」
ファントム「ぐううう!!!」
グリフォン「貴方を封じる為の魔法陣なんぞ、何度も繰り返し試行錯誤した。簡単には壊れない、いくら貴方でも」
ファントム「ふざけやがって!みんな私を閉じ込めることしか考えてない!そうか、エニグマ姉さんか!あいつが指示したんだろ!この犬鷹野郎!!」
グリフォン「そう、これはエニグマ殿の意思であり、私の意思。悪いけれど、貴方にはあの部屋に戻ってもらう」
ファントム「グリフォンッ!!!」
エルドラド「なんだ、光って……?」
ファントム「嫌だッ!!せっかくお外に出られたのに!!まだいっぱい遊んでないのに!!幻…助けて…あの部屋なんかに…もどり…たくな…」
幻「ファントムちゃん!!……ファントムちゃん?」
寂滅「…消えた?」
グリフォン「私はこれから用がある。お前達もさっさと帰るがいい」
アルカディア「お前、あの子をどこにやった!」
グリフォン「お前達には関係ない、あの方は外に出てはいけない。それだけの話さ」
エルドラド「どうして…あいつが外に出ちゃいかんのだ………」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
寂滅「地震!?」
グリフォン「…! やはり、不十分か。早く結界を貼り直さねば」
幻「待て!話は終わってない!!」
グリフォン「黙れ!!お前達は何もするな!!!」
グリフォンは、羽根を残してその場から去った。
エルドラド「速いやつだ」
寂滅「わっ、ライトちゃんもいつのまにか居なくなっちゃった!」
幻「このままじゃ、二人が…!姉さんと合流しよう!!」
叡智「ほんとにこっちであってるんだね!?」
幻「うん、この先で……あの『二人』が!」
叡智「……エニグマは、特に困った顔をしてなかった。むしろ、このことを望んでいたような…」
寂滅「あの二人と戦わせるってこと?」
エルドラド「たしかに、ファントムの力はすごかった。油断すれば首を捻られそうだな」
アルカディア「……見た感じ、悪い子ではなかった。ただ、外に出たかっただけなんだと思う。それなのに…どうして…」
叡智「こんな不気味な場所にあの二人が?」
寂滅「………あ、グリフォン!」
グリフォン「お前達……退がっていろとあれほど言っただろう!!手を出すな!!!」
グリフォンは必死に部屋から溢れ出す力を押さえつけている。
エルドラド「おい、揺れてるぞ!!」
ファントム「開けろ!!開けろッ!!!」
幻「ファントムちゃん!」
ファントム「出せ!!ここから出しやがれ!!!」
グリフォン「ぐ………ああ………もう…これ以上は…!!!」
その時、扉が破裂するように砕けた。その破片に交えてライトが吹き飛んでくる、かなりの量の血を流していた。
ライト「い…てて…」
エルドラド「おい、大丈夫か?」
ファントム「……うるさいよ、ずっとエニグマ姉さんが云々だから部屋に居なくちゃだめだって。だったら、あの部屋にはライト姉さんだけ居ればいい!!私は外に出るんだ!!!」
幻「………」
ファントム「あ、幻!さっきの遊びの続きをしようよ!邪魔者は消えたんだから、いつまでも遊べるよ!!………って、なんか増えてるんだけど」
叡智「ああ…うーんと…」
ファントム「ああ、エニグマ姉さんの『原作』か。うふふふふ、エニグマ姉さんの『原作』だからやっぱり厄介なのかなぁ?」
叡智「厄介なのは否定しないけどね」
ファントム「うふふふふ、嬉しいなぁ。こんなに遊び道具が一杯だぁ。どれで遊ぼうかなぁ?首が取れるまで遊んであげるよ!!」
エルドラド「………ダメだ、あいつ狂ってやがる………!!」
ファントム「ふふふ、ようやくエニグマ姉さんと遊べるんだ。みんなぶっ壊してやる!!!」
ファントム「ほらほら、逃げないと当たっちゃうよ?」
アルカディア「わお!さっきと同じ人だとは思えないほどの霊力!」
寂滅「まともに当たったら痛いじゃ済まないね!」
ファントム「こっちにもいい玩具みーっけ、潰そうかな?引きちぎろうかな?」
エルドラド「やれるもんならやってみろぃ!」
ファントム「うふふふ!!!」
幻「この子ってこんな感じだっけ!?破壊神になれそうな力だよ!一体全体貴方は何を望んでるの!?」
ファントム「お外に出て…エニグマ姉さんが苦しむ顔でも見ようかな。何を壊したらエニグマ姉さんは振り向いてくれるかな?うふふふ!!」
ファントム「あははは!!楽しいなぁ!!すぐに壊れないから長く楽しめる!!」
叡智「言ってくれるね、近づくだけでも大変なのにさ!」
ファントム「…そうだ、次は潰して遊ぼう。音符ばっかで飽き飽きしてたから…どんな音を出してくれるのかなぁ!?」
エルドラド「俺の尻尾を斬ろうとするなぁ!!」
幻「攻撃が止んだ?今なら話を聞いてくれるかな!?」
ファントム「………うああああ!!!あいつの手先のくせに生意気だな!!!」
ファントムは地団駄を踏んでいる。
寂滅「別にエニグマさんの手先じゃないよ!」
アルカディア「君が閉じ込められてた理由を知りたいだけなんだ」
ファントム「そんなの、わかりきったこと。姉さんは最強の座を私に奪われるのが恐いんだ。お前達もそう……私が恐いとその目で語ってる!!」
幻「違う!!そんなの…」
ファントム「うるさい!幻も結局そうだったんだ!!みんな私を閉じ込めに来たんだ!!みんな恐いと逃げ惑うのなら…追い詰めて捕まえてぐちゃぐちゃの肉になっちまえ!!!」
叡智「分身……いや、幻影を生み出した!?」
ファントム「なんで…なんで潰れない!!」
寂滅「うひゃー、ここの世界のこの子はだいぶタフネスなんだね!」
アルカディア「でも、タイムリミットってこのことだったのかなぁ?早くしないとファントムがここを木っ端微塵にしちゃうとか、化け物……おっと」
ファントム「……! 化け物?」
アルカディア「あー、ば…ば…バームクーヘン!」
ファントム「うふふふ、そんなはずはない。私はエニグマ姉さんの妹なのだから」
エルドラド「! 気をつけろ!」
ファントム「ああ…遊ぶのは飽きたなぁ。全員、消えちゃえ」
幻「ファントムちゃんが…消えた?」
ライト「……にげ…て…あの子は…みんなを…纏めて…」
叡智「それならみんな居なくなるねぇ」
エルドラド「とりあえず……逃げるんだよォー!」
ファントム「なんで…消えない…全員消して、みんないなくなるはずなのに!!いなくならないのなら…壊してやる!この目に映るもの、全部全部!!それに、姉さんを壊せば姉さんはずっと私だけを憎んでくれるし…うふふ!!」
寂滅「異常だよ、姉さんよりマシだけど」
叡智「え?それ本気で言ってる?」
ファントム「ずっと待ってた…エニグマ姉さんがいつかあの扉を開けて迎えに来てくれると信じてた…でも、何も変わらない!あの部屋で共振するのは二つのつまらない鼓動だけ!!!この音も、壊してしまえば全てが変わる。姉さん達も壊れる、みんな居なくなる。それこそが真理、QED!!!」
アルカディア「ちょっと待て、それって!」
幻「待って!!そんな終わり方あるもんか!!貴方が間違ってるってこと、証明してあげる!この私の頭脳でね!!」
ファントム「そんなのできっこない、変わらない音が変わらないということを証明してるんだから!これが、耳を塞いでも聞こえてきた何年も変わらない鼓動だ!!」
ファントム「はぁ…はぁ…どうして壊れない!!どうして壊れてくれないの!!!」
叡智「そりゃあ、最後の一人は首を吊るんじゃないからね。誰かがここに迎えに来て、貴方をここから連れ出すんだ」
ファントム「誰かが…?」
叡智「まぁ、あくまでも歌だからこれ以上聞かれても困るけど」
エルドラド「とりあえず、家族で話でもしたらどうだ」
ファントム「話すことなんてない、姉さんは私のことが嫌い、私も姉さんが嫌い!!」
アルカディア「そんなに単純じゃないと思うけどね。みんな、複雑なものだよ」
ファントム「………」
グリフォン「終わりましたか」
ファントム「あら、グリフォン。さっきの爆風で焼き鳥になったんじゃないの?」
グリフォン「! ファントム殿が大人しい!?」
幻「あれだけはしゃいでたからねー」
グリフォン「………ライト殿、ファントム殿を適当なところで休ませておいてあげてください」
ファントム「…何だ、閉じ込めないんだ?」
グリフォン「そうして欲しいのですか?とにかく、埃を払ってください。はしたない」
ライト「……ほら、行こう」
ファントム「はーい」
エルドラド「どういう風の吹き回しだ?ころっと態度を変えやがって」
グリフォン「考えが変わっただけだ、あの方が大人しくするとは思っていなかったから。それじゃ、世話になったしお茶の一つでも出そうか」
寂滅「今思えばかなり長い戦いだったような…」
叡智「あとはエニグマだな。ちゃんと説明してもらう、直談判だ」
エニグマ「………静かだ。妹達は外には出ていないな?」
グリフォン「はい、あの騒霊達が食い止めました」
エニグマ「そうでないと困るからね」
グリフォン「…まぁ、手遅れですが、今頃お風呂に入ってるでしょうね」
エニグマ「…手遅れ?どういう意味だ」
グリフォン「あの騒霊達と遊んだおかげか、落ち着きましてね。今はライト殿が面倒を見ているでしょう」
エニグマ「そんなことあるわけがないだろう」
叡智「それでだ、貴方に聞きたいことがある」
エニグマ「!」
寂滅「なんであの子達を閉じ込めてたんだよー、別に悪いことしてなさそうだけど」
エルドラド「あいつの力はたしかに外に出してはやばいがな、それでもお前の妹なのだろう?」
エニグマ「……………暴れていないというのなら好都合。グリフォン、早く再封印の準備をしろ」
叡智「おい待て!話は…」
エニグマ「お前達にこれ以上口出しする権利はない。私は部屋に戻る、準備が終わったら報せろ」
叡智「…エニグマは、何を隠してるんだ?」
グリフォン「…お前達になら教えてもいいな、妹殿達を閉じ込めるその理由を」
寂滅「?」
グリフォン「ファントム殿の力は危険だから外に出したくない、それは事実。けれど、あの方なら抑えられる…恐れているのはそんなことではないのだ」
エルドラド「まぁ、俺達でもなんとかできたくらいだし。なら、何を恐れているというのだ?」
グリフォン「おそらく、ファントム殿が自分自身を傷つけてしまうことだろう。あの方は不安定、何をしでかすかわかったもんじゃない」
幻「…それだけの、理由で?」
グリフォン「そう、これこそが最善の方法」
アルカディア「本人に言えば良いのに」
エルドラド「そうか?話し合える関係には見えなかったぞ?」
グリフォン「これ以上は……」
叡智「わかってる、だけど……」
寂滅「また、閉じ込められちゃうのかな。あの子…」
グリフォン「ファントム殿は特にお前に興味を持ったみたいだが」
幻「うーん、たまになら遊びに来てあげてもいいよー」
グリフォン「今日は済まなかった、帰ってゆっくり英気を養ってくれ…」
コンコン
エニグマ「…誰だ」
犬「エニグマ様、お知らせがありまして…」
エニグマ「早いな、もう準備が…」
ファントム「…姉さん、エニグマ姉さん」
エニグマ「ファントム!?それに…ライトも…」
犬「どうしても、貴方に会いたいとのことで」
エニグマ「……………」
ファントム「…久しぶりだね、姉さん。会ったのはどれくらい前だったかな?元気? 元気に決まってるよね、姉さん達の声が嫌でも聞こえてきたんだから」
エニグマ「………」
犬「あの…せめて顔くらいご覧になられては…」
ファントム「ふふふ、どんな顔してるかくらいわかるよ。笑ってるんでしょ、私が捕まって安心してるんだ!!」
エニグマ「…………早く二人を部屋に戻せ」
犬「!」
ファントム「…なんだよ、何か言えよ!!ずっと閉じ込めていたくせに、何もないの!?最強でもないくせに…いつもいつも偉そうに!!」
エニグマ「…連れてけ」
犬「わかりました、行きましょう二人とも」
ファントム「嫌だ! どうして?姉さんからしたら私は化け物なの?消えてもいいと思ってるの?ねぇ、いっぱいお話ししようよ、エニグマ姉さんッ!!!」
エニグマ「………赦せとは言わない。ファントム。きっと、お前は私を永遠に憎み、赦さないのだろう。ずっと、ずっと……」
?「人里を覆った毒霧の異変は、こうして解決されました。他者が起こした異変を他者が解決する…それこそがこの世界の調和に必然なもの。しかし、彼女達も生きとし生けるもの、命を落とさないと言い切れるわけではない。今回は気まぐれでしたが、またあの時のように何か手助けができるかも………決めました、私は貴方達を見守ることにしましょう。安心して、平和を迎えられるように……」