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第二十五話 輝きの道しるべ


 


 ――生きろ、ミリス。


 ――恐れるな。


 守ってやらなきゃいけない子が、いるんだろ?


 ……がいなくても、戦っていけるって、言っただろ?


 お前は――生きろ、ミリス!




 ……死の瀬戸際、声が聞こえた。


 私には、兄がいたんだ。


 士官になる前、訓練生だった頃。兄はとても優秀な戦闘士官だった。


 強くて、賢くて、憧れだった。


 私は、いつの間にか兄を追うようにして士官の道に入っていた。


 でも、私のプリムスの能力はとても弱くて、戦闘士官を目指すにはとても厳しいものだった。


 発現したばかりの〈凝縮〉の力は、本当に些細(ささい)で、ちっぽけだった。空気中から水滴を作り出すだけの、本当に小さな小さな()()


 これではFRANと戦える気がしない。兄のような戦闘士官になれるわけがない、と、失意に陥り、歩き出せなくなった。


 そんな私に、兄は言ってくれたんだ。


 ――どんなにちっぽけな現象でも、膨れ上がれば大きな爆発となりうる、と。


 私はそれを信じて、訓練を重ねた。


 〈凝縮〉の力が武器として形になるまで、当然、時間はかかった。途中で諦めそうになることも、たくさんあった。


 でも、兄は、私がどんなにうちひしがれても、励ましてくれたんだ。


 だから私は、ここまでやって来られた。


 そのおかげで、私は士官学校の実技試験を通り、無事に卒業もできた。


 そして、私が、とある任務から帰ってきた時……報せを聞かされた。


 ――兄が死んだ、と。


 任務中の出来事だった。FRAN(フラン)との戦闘中に命を、落とした。




 ――声が聞こえたんだ。


 夢だったのだろうか。


 もしかして、レインが兄に会わせてくれた?


 ……いや、レインは私に兄がいることも知らないし、一年も前に亡くなった魂だ。


 ただの夢、だろう。


 それでも……それでも、よかった。


 もう一度、最後に、励ましてほしかったんだ。


 兄の死を……心の中で、ずっと認められなくて。記憶の影に隠していたんだ。


 思い出すと、涙があふれ何も考えられなくなるから……。


 だけど、それも、もう終わり、だ。


 私は、兄のような戦闘士官となる。――その心は、変わらない。


 ……私、強くなれたかな……。おにいちゃん……。



 ***



 ふと、まぶたを開くと、白い天井が見えた。


「……あれ……?」


 周囲は青いカーテンに囲まれている。……私の部屋じゃない。昨日、どこで眠ったんだっけ……。


 しばらく呆けていたが、やがて、記憶がよみがえり、ハッ、と目を見開いた。


「――レインっ!」


 そう言って、起き上がろうとしたが、


「うっ」


 体のあちこちが痛み、ふたたび枕に頭をつけた。


 そして、首を動かし、見渡す。


(……ここって、師団基地の医務室……だよね。私、あの後、倒れて……こんなとこまで運ばれたのね……)


 首だけを持ち上げ、ふたたび起き上がろうと試みるが、痛みで、それ以上体を起こせなかった。


(……レインは……、レインはいったいどうなったんだ……? 私とクラエルがファランクスの幽霊犬にやられてしまった、あの時から……レインはどこへ……。レインの様子が見なければ……。レインの体が眠っている病室へ……)


 その時、シャ、と、小さくカーテンが開けられた。


「ミリスさん、起きられたのですね」


 そう言ったのは、修道女の格好をした人だった。顔を仰ぎ見ると、


「あなたは、メイア、さん……?」


「はい、シスターのメイアです。ミリスさん、体は大丈夫ですか? 痛みはありませんか? なにかあれば、衛生隊の人を呼んできますから」


「……い、いえ、大丈夫です。動かない限り、傷むことはないですし」


 そう言うと、メイアさんは少し安堵した表情を見せた。


「メイアさんも、無事に救助されたんですね……。よかった。でも、メイアさんがどうしてここに? ここって中央の師団基地ですよね? コルトタウンからは結構離れてますけど」


「すみません。出過ぎたことと存じておりますが、どうしても、ミリスさんの無事を確かめて……お礼を言いたくて……。衛生隊員の皆さんに無理を言って、ここまでついてこさせてもらったのです」


 メイアさんはそう言うと、胸に手を当て、


「ミリスさん、本当にありがとうございました。私も含めて、連れ去られた教会の皆は全員、無事です。ミリスさんのおかげです。以前のライオ君の件に続いて今回も……本当に、感謝しております」


 と、言い、深々と頭を下げた。


「メイアさん、そんな……。私は……ただ、レイン……って、子についていっただけで……。私だけなら、助けに行く勇気なんて、なくて……だから、お礼を言われるほどのことは……」


「それでも、私たちを助けてくれたこと……命を救ってくれた事実は、変わりません。お礼を言わせてください」


 メイアさんの真剣な顔でそう言われ、ミリスは自分の頬が赤らむのを感じた。


「クラエル君も言ってました。ミリスさんのおかげ、だと。あの自信家なクラエル君も、あなたがいなければ無理だった、と言ってましたから、クラエル君も本当に感謝しているんだと思います」


「クラエルも無事、なんですか?」


「はい。彼はコルトタウンの医療施設で治療を受けています。しばらく療養になりますが、食欲もあって、とても元気そうでした」


 ミリスはふっ、鼻から息を通した。


「それは、なにより、ね」


「ミリスさんも怪我の治療は済んだらしいのですが、なかなか目を覚まさなかったことから、精密な検査するために、この師団基地に移送するとのことでした」


「そうなんですか……」


 そう言って、ふたたび体を起こそうとする。


「――くっ!」


「ミリスさん、どこか痛むのですか? 無理をなさらず、何か用があれば、私におっしゃってください」


「メイアさん……すみません、肩を貸してくれませんか?」


「え?」


「行かなきゃ、いけないところがあるんです……。私が行かないと……。お願いします」


 強張った顔で、そう訴えると、メイアさんは困った表情をした。


 しばらく沈黙が続いた後、メイアさんは顔を上げ、真剣な目を私に向けた。


「あなたが、そうおっしゃるのでしたら……」


 そう言って、メイアさんは肩を差し出した。


「ありがとう、ございます」


 私はそれを掴んで、上半身を持ち上げた。


 すると、首から胸にかけて痛んだ。全身に骨に響くような痛みも広がった。


「――っ」


 私は声を押し殺しながら、強引に自分の体を引き起こす。


「ミリスさん、もしかして、先ほどおっしゃった、レインさん、という方のところへ行かれるのですか?」


「は、はい」


 私は痛みをこらえながら言う。胸を抑え、立ち上がったが、足が少し震えていた。


「ミリスさん、肩に掴まっていてください。お供します」


「……いえ、メイアさん、大丈夫です。……なんとか、一人で歩けそうですから」


「でも……」


 メイアさんは再び困った表情をした。


「すみません。レインは……その、恥ずかしがり屋で……私の前でしか話せない子、でして……はは。私は、ほんと、平気ですので。――そうだ、衛生隊の人が来たらトイレへ行った、とでも言っておいてもらえますか? すぐ戻ってきますので……」


 メイアさんは私を支えようと手を差し出していたが、そのまま私が部屋を出るのを見送ってくれた。




 ***




 レインの眠っている病室のドアノブに手をかける時、私の心臓はきゅっ、と縮みこんでいるかのように緊張していた。――もし、レインの身に、もしものことがあっていたら……私はどうすれば……。


 重々しい動作でドアを開けて、深く息を吸った。ゆっくりと病室を見回し、レインの眠るベッドに目を向ける。


 すると、レインの体は変わらず、ベッドの上で横たわっていた。


「レイン……?」


 そうつぶやき、ベッドに近寄ると、覗き込むように様子を見た。


 レインは、ととのえられたシーツの上で、小さく寝息を立てていた。


「寝てる……。生き、てる……よね?」


 ひとまず安心していいのだろうか。不安気にレインの顔に触れようと手を伸ばした時、


「――ミリス」


 耳元で声がした。私は、ハッ、として顔を上げ、そして、周りを見回す。


「……レイン?」


「ここだよ」


 再び声がした。すごく、近く。自分の胸から聞こえた気がした。


 すぐ眼下に目を向けると、


「レインっ!」


 揺らめくレインの幽体の姿が、胸元からこちらを見上げていた。


「ミリス、だいじょうぶ、だったの……?」


 レインは寝起きみたいに目をこすりながら、細い声で言った。


「レイン! レインは無事なのっ? なんともないのっ?」


 私はレインにしがみつくようにして肩を掴み、声を上げた。


「うん。わたしは平気だよ。なんともないよ」


「本当に大丈夫なんだねっ! レイン。……よかった……!」


 そう言って、私はレインを抱きしめた。


「レインが……! レインがね、私たちを助けてくれたんだよ! あれは、レインの力に間違いない……。そうずっと感じてた! レインのおかげで私はここにいる!」


「そう、なの? わたし……何をしたのか、思い出せないな……。でもね、わたし、ずっとミリスと一緒にいた気がするんだ」


「ねえ、どこにいたのレイン? どうして姿を見せてくれなかったの?」


 そう言って、私達は顔を見合わせる。


「……ごめんなさい。……なんだかね、ずっと眠ってた……のかな。どこだったんだろう……。動けなかったの……。ミリスたちが戦ってたり、話してたり、そういうのを感じていたんだけど、それは夢の中での出来事のようにぼんやりとしてて……。返事もしたかったけど、わたし、全然しゃべれなくて、体が消えちゃったみたいに、心だけになっちゃったみたいで……」


「体が……?」


「うん。だから、何もできなくて、ちょっと辛かったな……。みんな倒れた時……どうしようもなくて……わけがわからなくなって……。だから、わたし、こんなのいやだ、って思って……無我夢中で……とにかく力を振り絞ったんだ。そこからはあんまり記憶はないけど……でも、ミリスのそばにいたい……、一緒にいたい、って、夢中でそれだけを必死に考えてたら……、目の前がぼんやりとしてる中で、ミリスの魂が……とても、輝いて見えたの。だから、それをたどっていった……そんな気がする。――ねえ、ミリス、わたしね、ミリスとなら、なんだってできる気がするんだ。あんなピンチも乗り越えられたんだもん! これからも、一緒にがんばっていこうね?」


 レインは笑顔で、両拳を握ってみせて言った。そして、私の顔を仰ぎ見ると、


「え……」


 ぎょっ、としたようにレインは目を見開いた。


「……ミリス、どうして……どうして、泣いているの?」


「レイン……ごめん……。ごめん……」


 私がそう言うと、レインはたちまち不安そうな顔になった。


「どうして謝るの……? わたし、なにかしちゃった?」


「ううん。レインは、私を助けてくれた……。命を救ってくれたんだ……」


「うん! よかったよ! ミリスが無事で! 何をしたのか自分でも、よくわからないけど……わたし、役に立つでしょ! ミリスがピンチの時は、なんだってするよ!」


「……それじゃ、だめなんだ……レイン」


「え?」


「ごめんなさい……レイン……。ううっ。私は、レインを……危険な目に……合わせてしまった。……死なせてしまったかもしれないんだ……! レインを守ることができなかった……。私は……もう……、レインと、一緒には……いられない。私の失敗に、レインを巻き込むわけにはいかないんだ……」


 私の目から涙があふれだした。止められなかった。不甲斐ない自分への怒りか、失望か、レインに対する申し訳なさ、か、色んな感情が混ざり込んでいた。


「どうして……? そんな……。ミリス? どうしてそんなこと言うの……?」


 レインは小刻みに首を横に振って言う。


 それに対し、私はうつむきながら答える。


「……テオさんと約束したんだ。レインのこと、必ず守るから一緒にいさせてほしい、と……。でも……守れなかった。約束は、果たせなった……」


「テオさん……? どうして今、テオさんが出てくるの……? ――そんなのダメっ! ちがう! ミリスは悪くないっ! ――こんなことになったのは、全部、わたしのせい! わたしがわがまま言って、ミリスを巻き込んだんだよ! それに、わたしは、こうして無事だったでしょっ! ミリスはちゃんとわたしを守ってくれた!」


「…………」


 私は口をつぐんで、レインから目を逸らした。


 ――すると、レインの目から涙がこぼれ落ちるのを、目の端に映った。レインの顔がゆがんでいく様も……。


「レイン……」


 レインは涙をこぼしながらも、私をしっかり見据えていた。


「……わたし、自分のことばっかりだったね……。ミリスの言うこと全然聞かなかった……! ミリスが傷つくことなんかも考えてなかった……。だから、もうわたしとはいられないの? サイテーで、子どもで、バカで……! ごめんなさいっ…! 本当にごめんなさい、ミリス……っ! ううぅ……。これからは……もう無茶なこと言わないから……。おねがいっ! 一人にしないでっ! ミリスと一緒じゃないと、わたしはもう……っ!」


 レインは自分を責め立てるように言った。だけど、そうじゃない……。


「レイン……。ちがう……。レインに頼って、甘えていたのは……私の方なんだ……。優柔不断で、無責任で、どうしようもない私を……レインが引っ張ってくれていたんだ……。何をするのもレインの一言を待ってばかりで……いつも気持ちはレインと同じだった。……それなのに、いつもレインを責任逃れの盾にしてたんだ……。レインの純粋な気持ちに甘えていた私が、本当に、サイテーなヤツなんだよ……」


「ミリス……そんな……」


 レインはぎゅっ、と私の服を握った。私はそっとその手を取り、続ける。私達は涙に暮れ、赤くなった顔を見合わせていた。


「本当に……ごめん……、レイン。記憶を失い、迷いの中にいるあなたを……私が導いてあげないといけないのに、勝手にレインを頼ってしまった……。――戦いの中でも、レインの力をたよりきって……楽観視して……無責任に、危険な所に放り出したんだ……! こんな私が……レインを守ってあげられない私が……、一緒にいる資格なんて、ないんだ……。――でも、きっと……、テオさんなら、レインを守ってくれる……。力も知識もはるかに上回るテオさんなら……レインを危険に晒すことは、ない……」


 私は言い終わると目を閉じ、顔を隠すようにうつむいた。


「ミリス……。わたし、わかんないよ……。わたし、突っ走るわたしと一緒にいてくれるミリスが好き……。わたしのわがままを聞いてくれるミリスも好き……。戦いの中でかばってくれるミリスも、お話ししてくれるミリスも……わたし、好きっ!――ミリスは十分わたしを守ってくれているっ! 一緒にいるとね、すごく元気になるんだから……っ! しあわせ、なの…っ! ――そう……、戦いの中だけじゃない……もっと……大切なところで、わたしを守ってくれている……そう思うの」


「でも……私は……」


「自分を責めないで…っ! ミリスはそのままでいてくれていいんだよ……! ミリスとでなければ、わたしはこの先には進めない……。また独りに、逆戻りはいやっ! だから…もっとミリスと一緒にいさせて……!」


「……っ」


 レインの真剣な目に、私の胸が痛んだ。……私だって、あなたを独りにはしたくない……。


「ねえ……きいて、ミリス。ミリスたちが倒れて、わたし、眠ってしまった……、でも、その間、いつもの悪夢は見なかったんだよ。そして、今も……ミリスがこの病室に来て目を覚ますまでの間も、悪夢はなかった……。悪夢は、もう()()()()()()()()! ミリス!」


「悪夢が……? レイン、そ、そうなの?」


 私は戸惑いの声で返すと、レインは力強く、うなづいた。


「ずっとね……ミリスがそばにいて、守ってくれていたみたいだった……。それがうれしかった……とても。――それでね、わたし、思い出したんだ。この胸のぬくもり……。いつか、どこかで感じたことがあるような、この気持ちを……。この気持ちをたどれば……、わたし、記憶を取り戻せるかも、って、がんばろうって思ったんだ! ――わたしは、ミリスといることで、きっと、わたしを取り戻せる。それは、ミリスでなければ、いけないの。……いけないんだよ」


 レインは震える声で、でも、まっすぐとした目で、私を覆い包むような力強い目で、訴えかけた。


「私でなければいけない……。レイン……。私を……こんな、私を頼ってくれるというの……? こんな、私を……。私だって、レインと一緒にいたい……。レインがそばにいてくれたら、私はもっと進んでいける……! けど……許されることなの……? もし、本当に、私がレインの記憶を取り戻せる力があるのなら……、一緒にいて、いいの……?」


「わたしは、絶対ミリスと離れない……! 誰がなんて言ったって……わたしを守れるのはミリスだけ! ミリスを守るのも……わたし、なんだもんっ! ミリスが、何かにつまずいたときも、何かをためらった時も……わたしが、ささえる……っ! わたしが……! ミリスが歩む道を照らしてあげるのっ! わたしの、この魂の輝きは、ミリスの道しるべになるんだっ! それが……わたしから悪夢を取り払ってくれた……せめてものお返し! だから……ミリスも、わたしを頼ってもいいんだよっ! だから……、一人にしちゃ、やだっ! ……見捨てないでよっ! ううぅ……!」


 レインは私の胸元に崩れ落ちるようにして、もたれかかった。


 レインは精一杯の言葉が、私の揺れる心を留めてくれた気がした。


 ――そうか……、私がブレてちゃ、だめなんだ。


 私は、兄の代わりに生きると決めたんだ。兄のようになるんだ。


 レインは、かつての私だ……。


 暗闇の中で彷徨(さまよ)う、ちっぽけな私だ。


 守ってあげなければ、簡単につぶれてしまう。


 それでも、私には、家族がいた。記憶があった。なんて贅沢なことだろう。


 レインには――それすらも、ない。


 そんな子が、私を頼ってくれているのだ。


 それなのに、簡単に放り出し、逃げてちゃ……、とても、兄に顔向けができない――。


「レイン……、ありがとう。やっぱり、私、レインがいないとダメみたいだ……。なのに、あなたを独りにしちゃうなんて、私が、バカだった。ごめん、レイン……。たとえ、一緒にいる資格がなくたって、私はレインと一緒にいる。そして、レインを守る……! ――レインが、記憶を取り戻して、毎日安心して眠れるその日まで……、それまでは……離したり、しない……っ!」


 そう言って、私はレインの両手を強く握った。すると、レインの表情から強張りが消えていった。


「……よかった……ミリス……。でも……記憶が戻っても、一緒だよ……。これからも……ずっと、一緒だからぁ……」


 レインはそうささやきながら、私の胸の中で丸くなっていた。私はそれを抱きしめて支える。


 ――かつて、兄が、私を抱きしめてくれたように……。


 この子を必ず守っていくと誓おう……。


 ――しかし――、


 レインを危険に晒し、テオさんとの約束を破ったのは事実だ。


 きっと許してはくれないだろう……。


 それでも……テオさんに認めてもらうしかない。


 レインと共にいることを。


 ――そして、真実を知らなければ……。


 すべてを知った上で、私がやるべきことを決める……!


 立ち向かわなけば……レインに取り巻く、運命に。





第一部 完結

((※注)物語はひと段落ですが、完全に完結はしておりません。続きがあります。物語全体は2部構成となっております。この度は第一部の完結の旨をご報告します。)

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