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5話『サキュバス達』

サキュバス達はある場所に集まった。


「どう? 今回の収穫は?」

「最高よ! あほな男共から精気を吸い尽くしてあと少しで子どもが産めるわ!」

「私の方も順調よ、なかなかに素晴らしい男がいるし!」


と言って干からびた男を見て笑っていた。

すると


「だが油断するな、我々の繁殖期に関らず邪魔をするのが天使共だ、今回ルシファーが傲慢の罪で堕とされたとはいえ我々を狩る任務は取り止められることは無いだろう」

「でも今回はかなりの男共を吸ってるけど何も無いわよ?」

「そうね、前回ものすごい数のサキュバスが糞天使共に殺されてかなりサキュバス不足になったものね、そのせいでインキュバスもかなり少なくなったって苦情が来てたぐらいだし」


と言っていた。

それを聞いて


「そんなの! あいつらインキュバスだってそうじゃない!! 人間の女共に子どもを孕ませられなかったんだからお互い様よ!」


と怒っている。

すると


「皆騒がしいですね……」


と煙管を吸っている女性が現れた。


「!! あなたは!!」

「どうしてこのような場所に!」


とサキュバス達は慌てふためいた。

すると女は


「先のサキュバスが言ったように油断ならない状況よ」


と言った。

それを聞いて


「どういうことでしょうか?」


と聞くと


「天使ではないでしょうが……何者かが我々を狩っている情報が入っているわ」


と言った。

それを聞いて


「へえ、神様ってお堅いから今回はないって思ってたけど」

「そうね、天使は送ってるってことね、でもどうして前回より殺されているサキュバスが少ないのかしら?」


と疑問に思っていると煙管を吹かしながら


「それは1人で行ってるからよ」


と言った。

サキュバス達はキョトンとして


「ああははははははははあは!!」

「いくらなんでも私たちを舐めすぎ! そんな暗殺者みたいにゆっくり動いていいの!」

「以前は戦争みたいだったのにさああ!!」


と大爆笑した。

それを聞いて女は


「そうね……だからこそ妙だわ……おそらく天使であるならば相当の数で我々を襲ってくるはずなのに何故か1人だけなのよ……もしかしてルシファーの件で天使たちは使ってないのかしら?」


と顎を手で触りながら考えているようだ。

すると


「それって誰?」


先程から黙っていたサキュバスが聞いてきた。

それを聞いて他のサキュバスは


「お前! この方に敬語を使わないだなんて!」

「そうよ! 何を考えているの!」


と注意をした。

すると


「ジャック・ザ・リッパーを名乗っているようだ」


と煙を噴き出してため息をつくように言った。

それを聞いて他のサキュバス達は


「じゃ!!! ジャック・ザ・リッパー!」

「あの殺人鬼!」

「切り裂きジャックだっけ!! あれって女性を狙った殺人鬼じゃないの!」


と慌てふためいた。

それを聞いて静かにしていたサキュバスは


「やはり……私の親友を殺した……真の愛を見つけた私の親友を……あのジャックが……」


と怒りを抑えられないような表情で握り拳を作っていた。

それを見て他のサキュバス達は威圧されてブルブルと震える。

すると


「あなたの怒りは分かるわ……でも勝手な行動はしないでね」


と言った。

それを聞いて


「それは分かっているよ……でも会ったら殺していいよね」


と睨むように聞いた。

女性は


「ええ……良いわ」


と言った。

そして、他のサキュバス達に向かって


「いい!! その名前に気を付けるんだよ! あんたたちが死んだらサキュバスは絶滅するわ!」


と皆に伝えた。


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私は豪華なお菓子とお金を持って家に帰った。

すると


「おかえりさま!! 姉さま!!」


と言って自分より発育のいい妹が帰ってきた私にその胸を押し当てるように抱き着いた。

溢れんばかりの胸で私はいつも嫉妬に狂いそうになる。

だがこれでも可愛い妹なのでそんな馬鹿なことはしない。

だが


「どうしていつもそんなにデカい胸なの……」


皮肉は言わせてください。

すると妹は


「それは私のせいじゃないよ、お父さんのせいだよ……死にそうなお母さんを捨てて他のオーガと浮気して出来たのが私なんだから……」


と困ったように言った。

私は


「確かにそうだけど……糞……これで7歳とかおかしいでしょうに」


と私はそれでも不満だった。

すると


「待っててね! 姉さま! 今ご飯用意するから!」


と言って家庭的な食事を渡してくれる。

今日はイノシシの丸焼きとオオヤモリの姿焼きであった。


「そうだ……天界からのお土産」


と言ってお菓子を渡した。

すると妹は


「ありがとう! 姉さま!」


と言ってマフィンを頬張った。

私は


「ご飯食べた後にしなさい」


と言ったら


「もう食べたよ」


と言って笑いながらムシャムシャと食べる。

そして


「じゃあお供えするね!」


と言って残りのマフィンをお父さんと浮気相手のオーガとお母さんの墓にお供えした。

私はそれを見て


「そういえばいつも思ってたんだけど……何で浮気相手が真ん中……」


と聞くと


「知らないの? お母さんもこの人と浮気してたんだよ? だから真ん中」


と自信満々に言った。

私は聞かなくていいことを聞いてしまったようだ。


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