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部活

次の日は学校に行く気になれなかった。このクラスは俺の中では死んでいる。ではどうすればいいのか、と考えた時に、俺が唯一他クラスで名前を知っている、水谷光輝と仲良くすることがいいのか、というアイデアが浮かんだ。そう、要するに、もう他クラスに助けを求めるしかないのだ。


今日は余裕で朝礼に間に合った。もちろん、先生の機嫌が直ったわけではないけど。

今日は午前授業だ。まあ、授業と言っても校内見学、部活案内という感じで、遊びみたいなもんだけど。


本来の一時限目のチャイムがなり、俺らは担任に言われた通り廊下に並んだ。もちろん、自由順となったら俺は最後だ。だが、寛太が俺と一緒に最後尾まできた。正直、寛太といたい気分ではなかったが、他クラスからぼっちと思われるよりはマシだと判断し、そのまま列に続いて行った。


俺は寛太と話しながら、水谷光輝がいないかをずっと探していた。だが、校内見学が終わる頃までに見つからず、結局寛太と一緒にずっと過ごしていた。

部活案内が俺は一番楽しみだった。俺はもちろん野球部志望。このクラスには野球っぽい人いないし、他クラスとの交流もできる場所。この場が俺の唯一の救いだ。

チア部、ダンス部、剣道部、吹奏楽部、バスケ部、卓球部、、、。そして最後に来た、あの野球部。

この学校の野球部は別に強いわけでもない。そもそも進学校として部活にそこまで力を入れていないのは承知済みだ。俺は入学前に必死に悩んだ。小学校の頃所属していた地域の野球チームに入るべきか、野球部に入るべきか。部費も5000円と、地域のチームよりも安いと知り合いの先輩から聞いて、部活で頑張ろう、と心の底で誓った。

野球部は部活紹介から見たところ、パンフレットには書いていないが、男子専用らしい。まあ、野球に興味を持つ女子なんてこの学校では珍しいのだろう。雰囲気は良さそうだ。月水金土と週4だが、これは進学校にしてはいい方だ。中間・期末試験一週間前、試験中に部活中止になるのは痛いけど、それでもちょうどいいぐらいだ。


俺はやっぱり野球部に入るか。

ずっとそう思っていたし、ずっとそれで全てがうまくいくと思っていた。

まあ、現実はそんなに甘くないけど。





数日して、俺らは部活に仮入部することを許可された。俺はまだ寛太と縁を切ることができず、仮入部でも寛太が入りたがっていた剣道部に最初に行くことになった。

「俺、礼法とかは知らねーけどさ、剣道ならそこそこできると思うぜ」寛太は部活が始まる前に言う。行っていられるのも今のうちだよ。部活なんてそんな甘いもんじゃないしさ。そう、俺は寛太と会って4日目に、こいつは口だけだと言うことを実感した。この間の体育テストでは、始まる前はシャトルラン余裕で100回行ける、とか行っておきながら、結局は50回ぐらいまでしかできていなかった。言い訳としては、「この体育館は前の学校よりも以上に滑る」だった。じゃあ、96回を記録した俺はどうなんだ、って話になる。俺だって受験勉強でしばらくスポーツしていないせいで体力は大幅に落ちているはずなのに、96回は行った。それなのに始まる前は100回以上行けると言っていた寛太は、少し言い方がキツいかもしれないが、口任せにした思えなかった。こういう口任せはまたあるんだろう。そういう人とは早く縁を切りたかったが、自然に離れられる方法が思いつかなかった。

話を戻すと、剣道部では竹刀の持ち方、礼法、そして部活内の基本ルールなどを教わった。うん、やっぱり俺は剣道部には絶対に入らない。

別に剣道自体が嫌いなわけではない。ただ、寛太と一緒にいるのが嫌だった。まあ、何と言っても石原と木下が仮入部に来ていたことが一番の原因だったんだけどな。

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