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エピローグ 幸せの形
「ねえプランス。明日のおやすみはなにをする?わたし、久しぶりにあのシェフを呼びたいわ」
「いいね。早速手配しよう」
プランスは横たわるアリアの髪をそっと撫でる。
アリアは満足気に目を閉じると、そのまますやすやと寝息を立てる。
「可愛いね、僕のアリア」
額にキスを落とした時。
「ご主人様」
低い声で音もなく現れた影は、紙を一枚差し出す。
「報告です。奴は、アリア様の記憶を操作し、そのまま連れ去る算段だった模様です」
「アリアを、ね……」
「やはり、あの一族を処分した折に、奴も始末すべきでした」
「我が家の秘密を暴くものには、死あるのみだ。奴には、いい勉強をさせてもらったよ」
プランスはふっと笑みを漏らす。
「消えろ」
影は音もなく消え去る。
プランスは報告書を放り投げる。
報告書は、ぼっと火がつき、そのまま燃え尽きた。




