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第44話 8月31日 - 北村ひろみ「夏休みの思い出」

 今年の夏休みは、とても楽しかったです。


 7月21日に夏休みが始まってから、毎日いろんなことをしました。家族で海に行ったり、友だちとプールで泳いだり、おばあちゃんの家に泊まりに行ったりしました。


 一番楽しかったのは、8月の最初に行った海水浴です。お父さんとお母さんと弟と4人で、電車に乗って海に行きました。海の水は、ちょっとしょっぱかったけど、気持ちよかったです。砂浜で、大きなお城を作りました。弟が、お城に旗を立てました。赤と白のしましまの旗でした。


 波が来て、お城がこわれそうになったので、みんなで守りました。でも、大きな波が来て、お城は海に流されてしまいました。弟は泣いちゃったけど、お母さんが「また作ればいいよ」って言ってくれました。


 お昼ごはんは、海の家でラーメンを食べました。海で泳いだあとのラーメンは、すごくおいしかったです。弟は、かき氷を食べました。いちご味で、真っ赤でした。わたしも一口もらいました。つめたくて、あまくて、おいしかったです。


 プールにも、たくさん行きました。学校のプールが、7月24日に開きました。25メートル泳げるようになりたくて、毎日練習しました。最初は、15メートルくらいしか泳げなかったけど、夏休みの終わりには、25メートル泳げるようになりました。


 友だちの山田くんや、佐藤さんや、田中くんとも、いっしょに泳ぎました。みんなで、だれが一番長く息を止められるか競争しました。山田くんが一番長くて、1分も息を止めてました。すごいなって思いました。


 おばあちゃんの家にも行きました。おばあちゃんの家は、山の中にあります。夜は、すずしくて、星がきれいに見えました。おばあちゃんが、昔の話をしてくれました。戦争のときの話や、お母さんが子どものころの話を聞きました。


 おばあちゃんの家の庭には、大きな柿の木があります。まだ青い柿がなってました。「秋になったら、オレンジ色になるよ」っておばあちゃんが言いました。秋に、また来たいなって思いました。


 夏祭りにも行きました。浴衣を着て、お母さんと行きました。金魚すくいをしたけど、1匹もすくえませんでした。でも、お店のおじさんが、金魚を2匹くれました。今、家で飼ってます。名前は、きんちゃんとぎんちゃんです。


 花火大会も見ました。大きな花火が、空いっぱいに広がって、きれいでした。音も、ドーンドーンって、おなかに響きました。最後の花火は、特別大きくて、みんな「おー!」って声を出しました。


 宿題も、ちゃんとやりました。計算ドリルと、漢字ドリルと、読書感想文と、自由研究をやりました。自由研究は、セミの観察をしました。いろんな種類のセミを見つけて、絵を描きました。


 ラジオ体操も、毎日行きました。朝早く起きるのは大変だったけど、みんなに会えるのが楽しかったです。最後の日に、皆勤賞をもらいました。うれしかったです。


 夏休みは、あっという間に終わってしまいました。もっと長く夏休みが続けばいいのになって思いました。でも、学校も楽しみです。みんなに、夏休みの話をしたいです。


 2学期も、がんばりたいと思います。勉強も、運動も、一生懸命やります。友だちとも、仲良くします。


 楽しい夏休みを、ありがとうございました。


 先生、昭和62年の夏休みは、まだ終わっていません。


担任教師の赤ペンコメント:

ひろみさん、ステキな夏休みの思い出ですね。…本当に、ステキな思い出ばかり。先生も、あなたとまったく同じ夏休みをすごしたような気がします。いいえ、すごしたのです。この作文のさいごの一文、先生は知っています。だって、先生も、ずっとそう思っているから。ええ、そうですね。昭和62年の夏休みは、まだ、終わっていません。永遠(えいえん)に。

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