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現実系ショートショート

アラーム音のいらない目覚まし時計

「目覚まし時計のアラームがいつもうるさいです。こっちはまだ寝ていたいんですよ」


 今朝起きるとすぐに隣人がやってきて、玄関を開けるとすぐにそう言われた私は職場で頭を抱えていた。もともと眠りが深くなかなか起きられない(たち)で、かなりうるさいと評判の目覚まし時計を幾つか並べてようやく起きられるようになったのだ。

 だが壁の薄いあのアパートではそれが近所迷惑になってしまっていたらしい。

 そんな私を見かねたのか同僚が声をかけてきた。


「朝から悩んでるようだが、一体どうしたんだ?」


 その言葉に私は経緯を説明した。するとその同僚はこんなものがあるぞ、と目覚まし時計を勧めてきた。


「これなら一発で起きれるぞ。しかもアラームもないんだ」


 どのような方法で目覚めさせてくれるのかを聞いたが、なにも知らないで使った方が効果があると言われたのでそれ以上は聞かないことにした。


「効果があったか教えてくれよ」


 同僚はニヤニヤとどこか意地の悪い笑みを浮かべながらそう言った。


 私はその同僚の勧めに従い、その日の帰りに例の目覚まし時計を買って帰った。

 外箱には「皮膚に刺激があります」と見えたが、同僚の勧めに従ってそれ以上余計な情報を知る前にさっさと箱を捨ててしまう。一体どんな目覚まし時計なのだろうか。



 翌朝私は激痛とともに目を覚ました。目覚まし時計からレーザーが発射されて私の腕を焼いたのだ。

 その痛みで叫んだせいで隣人からまた文句を言われたのは言うまでもない。

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