わたしはだあれ? ぶどうさん
マザーグース『I had a little nut tree,[実のなる小さな木を持っていた]』をアレンジしています。
わたしはもりを みおろした
ならぶこだちに ぶさらがる
くろいぶどうに マスカット
だいほうさくだ すずなりだ
これこそもりの おたからだ
もりのほうせき かがやくよ
すっぱくあまい ぶどうたち
もりのたからを たべるため
おうじょさまも やってくる
はさみをかたてに やってくる
はれたひには わたしはいない
ゆきがふるとき わたしはいない
あめのなかには わたしはいない
あめがあがった そのそらに
おひさませにして たちあげる
あかあおきいろ みどりいろ
いろとりどりの ころもをまとい
うみもやまをも みおろした
ひろがるまちも もりをもまたぐ
あーちをえがく わたしはだあれ?
イラストは詩「バスに揺られて甲州へ」でも流用しています。
マザーグース『I had a little nut tree,[実のなる小さな木を持っていた]』の原詩はこちら。
この歌はなぞなぞ歌という説があります。
『わたし』の正体はなんでしょうか。
なお、原詩ではブドウじゃなくて、ナツメグと梨です。
I had a little nut tree,
Nothing would it bear
But a silver nutmeg
And a golden pear;
The King of Spain's daughter
Came to visit me,
And all for the sake
Of my little nut tree.
I skipped over water,
I danced over sea,
And all the birds in the air,
Couldn't catch me.




