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愛妻日記  作者: とにあ
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妻の選択

 妻との出会いは学び舎だった。

 バカらしいと思いつつも視線が妻を追わずにいられないことが腹立たしかった。

 妻に想いを寄せる他の男どもがつっかかってくるのも苛立ちを増す原因になっていた。

『仲良くして』と妻が頬を膨らますたびに甘い空気とギスついた空気がからみあった。

 妻を妻としたのは私だった。

 どこまでも愚かな女だった。

 財のある男もいた。武のある男もいた。理想を近くもっていた男もいた。

 なぜ、私だったのか。

 それは妻が夢みる今もわからない。

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