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人助けをしています。  作者: 蒼凪
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自覚

プロローグより少なくなってしまった……小説書くのってやっぱりむずかしいですね。

(あれ……何だここ?暗くてよくわからないぞ……体も動かないし……それに俺は刃物を刺されて死んだと思っていたんだけど……)


 勇気が刺されて数時間はたった頃、勇気は意識を取り戻した。勇気は周りを見渡そうとしたが視界が暗く体が自由に動かなかったためそれを諦めて何で意識があるのかを考え始めた。あの時確かに自分は刃物に刺されて血を大量に失って“ああもう死ぬんだな”と死を受け入れて気を失ったはずだ。周りには人はいなかったし、普通は血が足りなくなって死ぬはずだ。だがこうして生きている。


(そういえば気を失う前に何か優しい声が聞こえたような……)


勇気はあの時の状況を思い出している内に最後に何かを聞いたような気がした。だがあそこには人はいなかったし、そもそも話しかける前に救急車を普通の人は読んでくれるはずだ。だからあれは自分が瀕死の時にきいた幻聴なのだろう。


(まあ、こうして生きているということはまた困っている人を助けれるってことだし、深く考えてもいみないか)


そう勇気の頭で結論をつけた。だがそう結論つけても今の状況は変わらない。


(それにしてもここ暗いな……体も動かないし、早く何とかしないと)


勇気がどうにかしてこの状況を打開しようと考えていたら右の方からから何か音が聞こえた。


(!?何だこの音?誰かが来たのか?)


この状況から考えると自分をお見舞いしに来た人かなと勇気は考え物音が聞こえるということは自分は本当に助かったのだという安堵と自分をお見舞いに来てくれた人にお礼を言えない申しなけなさを感じた。


(誰なんだろう?後でお礼を言うために顔を見たいけど視界は気が付いた時よりはましになったけどまだ暗いし体は動かないしどうしよう……)


などと考えていた勇気は物音が自分にむかってくることに気がつかなかった。物音をたてている人物?は勇気を軽々と抱き抱えて‐しかもお姫様抱っこで‐しまった。


(えぇ‼何で俺抱き抱えられてるの!?俺の体重って男子高校生の標準より重たいんだけど!?)


勇気の体格は身長175cm体重70kgである。また勇気の体は人助けをするためにはしっかり鍛えなければいけないという考えが勇気にはあったので無駄な脂肪はなく筋肉でできているため太っているわけではなく細マッチョみたいな体系だ。見た目は軽そうだが実際は重たい自分の体を抱き抱えられたことに驚いた勇気の頭が現実に追いつかなくなっていた。


(とりあえず抱き抱えてきた人の顔を見よう。ようやく目が少し見れるようんみなったし)


ようやく見えるようになってきた目を使い自分を抱き抱えた人の顔を勇気は見た。抱き抱えてきたのはやはり人間で歳は16歳位、で勇気をまるで壊れやすいものを持つみたいに優しく抱き抱えているとても穏やかな表情をしている女性がいた。


(いやおかしいだろ!!普通70㎏もある俺の体を何であんな表情で抱き抱えれるんだよ!……あれ?よく見たら今の状態っておかしくないか?175㎝ある俺の体を持つ時腕はかなり広げなきゃいけないのにこの人腕をあんまり広げてない……何でだ?)


勇気は今の体制に疑問を感じて周りやあまり動かない手足などを懸命に動かして今の自分の体の異変にきずけた。


(体が赤ちゃんになってるぅぅぅ!!)


そう勇気の体は赤ん坊、しかも生後間もない新生児になっていたのだった。


(もう訳がわからないよ……)


勇気の思考がほぼ完全に止まってしまった。それもそうだろう。普通の人生を歩いているんだったら人間は成長してやがて老い死んでいくものだ。なのに勇気はその逆を経験しているのだ。普通の人は勇気みたいに思考が停止するか夢だと思うだろう。


「∴●@;◆▽ユティ■~¥:*+」


今起きている事を頭でほとんど理解できていない勇気にむかって女性は話している。だが勇気は女性が何を言っているのかが全くと言っていいほどりかいできなかった。唯一理解できたのがユティという単語だけだ。


(何を言っているのか全くわからん。けどたぶん唯一聞き取れたユティっていうのは名前だよなたぶん?この場合俺に言っているから……もしかして俺がユティってことになるよな?……ああもう本当なんだよこれ!!体は赤ちゃんになるは、知らない人抱き抱えられるは、変な名前で呼ばれるは……訳が分からない騒ぎじゃないよ……)


勇気は自分が生きているという希望を起きてからの出来事のせいでほとんどなくしてしまった。なぜ自分の体は赤ん坊になっている?なぜ自分はこうして抱き抱えられている?なぜ自分の勇気というなまえでよんでくれない?これじゃ自分が勇気としての存在は死んだみたいではないか。いや違う。みたいではなく、もう死んでしまっているのだろう。じゃないと今のこの状況が分からない。勇気はほとんど動かない頭でもこのことを理解した。


(はは、なんだよ俺結局死んでるじゃん……)


そう理解した後勇気は内に秘めていた感情が爆発した。

(もっと生きたかった!もっといろんなことを体験したかった!自分にとって大切な人を作って世界一幸せな家族を作りたかった!もっともっと人を助けたかった!助けた後に見れる笑顔をもっと見たかった!!なのに死んじまったらもうそれができないじゃんか……だけどまだ希望はある。)


勇気が何でかは分からないがこのユティという子になって生きている。だから今度はこのユティとして勇気ができなかったことができるのではないか考えた。だがそれをやろうとしてもそれはユティがしたということになり東條勇気がしたことではない。結局勇気が死んだのは変わらない。


(そんなの知ったことか!たとえ死んでいろいろな物が変わっても俺は俺だ!!なのになんで……)



勇気の目から涙が流れていた。勇気は涙を止めようとしてみるが止まらず逆に涙の量は増えていった。


(強がっても意味ないか……まあ今は赤ちゃんだし好きなだけ泣こう。そして泣き止んだらしっかり前を向こう。ユティとして)


そのは勇気にとって東條勇気との決別でありユティとして生きるための自覚を持たせるための涙だった。


「!?△○@$#$@■」


いきなり泣き始めたためだろう、抱き抱えていた女性は慌てて勇気をあやして泣き止まそうとしていた。


(ごめんな、急に泣き始めて。今日だけは頼むから好きなだけ泣かせてくれ……)


その後も勇気は泣き続けた。そして30分位泣いたら体力が切れて眠ってしまった。

その顔はどこかすがすがしく見えた。

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