1章<暗闇の中は光がよく視える>
1章<暗闇の中は光がよく見える>
「・・・ここは・・・・・・どこだ?」
真っ暗な場所で目が覚めた。
「僕はたしか・・・路地裏で・・・・・・うっ!!」
立ち上がろうとした時全身に激痛が走る。
仕方無く僕は、痛みが引くまで休むことにする。
「これが”神隠し”・・・なのか?」
確かに僕が扉に引きずり込まれた記憶はある。しかしそこから先が思い出せない。
「僕の他にも引きずり込まれた人がいるはずだ。でも周りには誰もいない・・・この暗闇の中どこへ向かったんだ?」
しばらく考えていた・・・
「分からない事けど多いが痛みは引いたから取りあえず進もう」
真っ直ぐ歩こうと立ち上がった時、一筋の光が差し込む。
「!・・・眩しいな・・・まあ光を目指して行けば何かわかるだろう」
ということで移動中に自己紹介だ。
僕の名前は環 春兎十七歳だ。
好きな事は音楽鑑賞と読書かな。
逆に、猫がとても苦手だ。何あいつら、眼が常に写O眼じゃん
とまあ、ここまでかな。
「光が強くなってきたな」
次第に目も開けられなくなっていき・・・突然
「!?」
地面が消えた。落ちる。
「うあああああああああ・・・」
落ちながら気付いた。視界の端、遠くから何かがこっちに向かって飛んで来ている。
「人?助けてくれええええ!」
このとき気付いていれば良かったんだ。
人に翼など生えている訳がない・・・と
高速でこっちへ向かって来る”人”は僕をキャッチして飛行を続ける。
「あ・・・ありがとうございます。おかげで助かりました。」
僕はその”人”の顔を見上げた。
「!?・・・?・・・!?」
ガッツリ二度見。
その”人”の顔は僕の知っている人の顔とは少しだけ違った。
耳が尖っていた。まるでエルフという種族のように。
「感謝されるのは悪くないわね・・・ってなんで人の顔をジロジロ見てるのよ」
お叱りを受けた。
僕はそのまま高い塔に連れてこられた。そこには僕が知っている”人”と”人”と言うには少し違和感がある”人”がいた。
今、そこにあるのは押しつぶされてしまいそうな重い沈黙だ。
それを破ったのは”エルフ”だった。
「皇帝レイ様、これが最後の”候補”です」
皇帝と呼ばれた人はゆっくりと僕にこう言った。
「お前は私に何を視せてくれる?」
そこで僕の意識は再び途絶えた。
前回[路地裏]を[裏路地]と書いてしまいましたm(__)m
次から[路地裏]で統一しますミスはありますが今後もよろしくお願いします
ちなみにあとがきは時間と気分で・・・
最後に一言
全ての始まりは<そして突然に・・・>