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床で寝るときはご注意を

杞憂です

久しぶりの投稿です




どうしてこうなったのだろうか・・・

朝から気が滅入ってしまう。

今日の深夜に起きた事ーーー



寝不足で欠伸あくびをかき通学路を歩く。

そしてあの電柱に着く。

いつもどうりに手を合わせ目をつぶる。


「本当に律義だね・・・」


「・・・神奈か。」


「なんかあったの?」


「いや・・・何もないよ。」


「えっ・・・そう。」


納得のいかない様な、どこか悲しい様な表情を浮かべてお互いに通学を再開した。



教室に入るとクラスメート達が声をかけてくる。


「荘介~おはよ」


「すらまっぱぎ~~」


「おは~ご両人~」


「オリバーソース(早口)」


俺はそれらを無視して自分の席に着く。

周りから荘介がおかしいいいいぃぃぃ!!などと声が聞こえてきたので、仕方なく答える。


「昨日あんまり寝られなかったんだよ……済まんがしばらく寝させてくれないか?」


そう言うと皆はわかってくれた様で周りには誰もいなくなった。



=================



ーーーーーー夢を……夢を見ていた。

夢の中には、小さな女の子と、小さな男の子だけ。

何をするわけでもなく、ただそこにいつまでも立ち尽くし泣いている女の子……

何をするわけでもなく、ただそれをいつまでも見ていた男の子……

これを見て聞いている俺も悲しくなり泣き出したくなってくる。


『ねぇ、どうしてないてるの?』


ぐす、グスンっと鼻を鳴らしながら涙を服の裾で拭いながら女の子は泣き続ける。

涙は止まる事を知らずに女の子の袖を濡らし、泣き声が耳に突き刺さる。


『おなかいたいの?』


『どこかいたいの?』


『まいごなの?』


男の子も困ってきていた。

子どもが泣いていると連鎖的に他の子どもまで泣いてしまう。

さらに関係者になってしまうと尚更責任を感じ、悲しくなって泣いてしまう。

それはまるで園児が先生に怒られた時のようだ。

先生の叱る声は普段優しい人でも、一瞬で園児を突き放す武器になる。

それは叱り声を聞いた全ての園児に対してになってしまう。

それは幼稚園や保育園、小学校で子どもが本能的に身に付けてしまうためだ。



どうして泣いているのか解らなく、周りには誰もいない。

有るのはこの場――公園だけだ。



男の子は自分も泣かない様に、女の子を更に不安にさせないためにも泣かずに頑張っていた。



======================



「荘介!!私の授業で寝るなんてよい度胸だな……」


くっ………

何てこった。

一限目は撫子先生の授業だったんだ……


2年2組担任の撫子先生―――通称なっちゃん。

(何故か)日本史、世界史を担当する美人先生。



「まったく、荘介。どうしていつもそんな態度をとるんだ!」


いや、なっちゃんの授業じゃ一回目なんですが……


「ごめん、なっちゃん。眠たかったんだよ……許してください。」

「そうだな……じゃあ私の代わりに教科書54ページを読め。」


よかった!

これだけで。


なっちゃんはいつも寝てたりしてる生徒を色々な罰《制裁》を与えてるらしいからな………


真面目に避けなければならないな……


「あぁ、そうだ、荘介。後で職員室来い。可愛がってやる……」



………あぁ

回避出来なかったみたいだ



時間は経ち放課後になっちゃんに反省をさせられた。

反省室にいれられ、反省文を書かされその後は………止めよ。

思い出すと涙が出てくる……


「ただいま〜」


誰もいない家に言の葉は木霊する。



(父さん、母さんただいま。)


立ちながら仏壇に手を合わせ挨拶を済ますと自室に赴く。

昨日の幽霊はパソコンで掲示板で何かをダウンロードしてから現れた……



自然に考えれば原因はダウンロードした掲示板だろう。


勇気を出してパソコンで、もう一度あの掲示板を訪れることにした。


だが、掲示板自体はあったが、くだんのスレは存在しなかった………



今更だが、恐怖心が底から沸き上がり身体を、心を冷やしていく。


そうしてまた、夜が訪れる――――



■■■■■■■■■■■



カチカチカチと目覚ましの秒針がメトロノームの様に均等な速さでリズムを刻む音だけが自室の空気を支配する。

昨日の様に体は熱くはないが、身動きがとれない……


体が動かないから目で周りの状況を確認する。

辺りはいつもと変わらない、しかし、空気は違っていた…

例えるなら………いや、例えられない。

こんな感じは初めてだ。


嫌な空気に包まれるだけでなく、

胃酸が逆流して喉元を駆け巡る様な気持ち悪さ、

自分の周囲に存在する万物から一斉に視線を感じる様な気持ち悪さ、

そして

今にも叫びだしたくなる様な焦燥感、

今にも逃げ出したくなる様な焦燥感、


それらが一度に俺の中に現われグチャグチャと掻き回され掻き鳴らされる。


程なくすると部屋のドアがノックする音が聞こえた。

だがそれは手で叩くのではなく、身体全体で当たってる音に近い。

音は部屋全体、頭や耳に響き渡る。


うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい、


「うるさいんだよ!!!」


ハァハァと息切れをしていた。

気付けば体は自由に動き、嫌な空気や音は消えていた。


ベッドから降りドアを開けてもそこには何も無く、いつもとかわりない。

安心してドアを閉める。

だが、ドアが上手く閉まらない……


足元を見ると人の腕とは思えない位真っ青な片腕がドアに挟まっていて蠢いていた。


出せる力を全て出してドアを閉めようとするがビクともしないどころか、もう片方の腕が入ってくる。


頭と腰が入って来た所で俺はドアを離して部屋の隅に逃げる。


床を這いながらゆっくり此方に向かってくる幽霊は壁に手を着き、爪痕が残るくらいの力を掛けてゆっくりと立ち上がる。

立ち上がると言うよりも井戸から這い上がってくるの方が良いのかも知れない


立ち上がるとフラフラとした足取りでまた此方に向かってくる。

もう駄目だ………

映画やゲームだとこの後は死ぬかゲームオーバーだ……


力一杯使って目を閉じ、体を丸める。

だが、何もない起きない……


暫く同じ姿勢で待っていたが何もない起きない。


様子見のつもりで片目を開けた――――


「………あれ、消えた、のか?」


気配も無く消えた幽霊……そもそも気配なんかあるのか?

暫く周りを見渡したが幽霊なんて何処にも居なく、さっきまで何を体験したんだよってツッコミたくなってきて安堵した


不意に足元を視線を落とすと俺の腰にさっきの真っ青な両腕が絡み着いた。


「………シネ、、」


耳元から女性の声がした。

だが女性と言っても何でそう理解出来たか解らない。それくらい、どす黒く、枯れた声であった。


そして後ろでは、幽霊が俺をそのまま持ち上げ、ブリッジの体勢に入り、まさかの――


「ジャーマン………スープレックスだ、と…………」


気付いたときには遅く、俺は床に頭を打ち付けられていた。

幽霊が人間にプロレス技かけるか?否、かけるなんて可笑しい!聞いた事無いよ!!

初めは何が起きたか解らなかったので痛みを感じなかったが状況を理解すると、途端に頭部に激しい痛みが襲ってきた。


「くそイテー!!でも、何だ、この背中に押し付けられてる柔らかい感覚は………」


「〜〜///!!」


声にならない声が何処からか聞こえてきてブリッジの状態が解除され、何故かキックをおみまいされた。


さっきまでホラー映画の幽霊みたいなフラフラな足取りだったのに今は見事な蹴りを放ってくる。

まぁ、もう、良いや……

頭部の痛みが余りにも酷く、そのまま床で一夜を過ごした。



℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃



朝―――


小鳥たちがチュンチュンと短い鳴き声で語り合っている。


その話し声で目を覚ました。

体のあちこちが痛かった。上体を起こし周りを確認する。


「……何で床なんかで寝てるんだ?」


やばい……記憶にない。


この年にして若年性アルツハイマーか?


頭を押さえながら立ち上がる。


「あれ、何か首の辺りが痛い……寝違えたのかな?」


部屋を出てシャワーでも浴びようと思ってドアノブに手をかける。

が触れた感触がいつもと違っていた……

視線を手元に浴びせるとドアノブには無数の長い髪の毛が絡まっていた。


「って、うわぁぁあ!!」


ビックリした拍子に自分の足につまずいて尻餅をつく。

さらに視界に何か違うモノが映った。

壁だ―――

壁に何かで引っ掻いた様な五本の痕があった。

手を合わせると爪痕だと解った。



そこで総て思い出した。


気分が悪くなった。

だが今日は平日、

学校を自主休講するわけにはいかない。

ひんやりとツメタイカッターシャツを羽織り、鍵をかけて学校へ向う………



〒〒〒〒〒〒〒〒〒〒〒



深夜2時頃


まただ……金縛りだ。



今日の幽霊はえらく直球な事をし始めた。

天井に無数の包丁がゆらめき、ベッドの傍らには幽霊。


「、、シネ、今度コソ、、はっ、はっ……」


は?


「はくちゅん!」


クシャミだった、しかし包丁は糸が切れた様に重力に従い垂直に落下してきた。

ドス、ドス、どすどす


「うわぁぁああ!―――って何すんじゃゴラぁー!!」


ゴツン!―――


俺はベッドから飛びはね幽霊をゲンコツで頭を打つ。


「痛い!なっ!なにするのよ!!」


「俺が言いてえよ!」

「てか、何で生きてるのよぉ〜、今回はちゃんと出来た《ヤッタ》と思ったのに……」


実はあの時包丁は俺の肌ギラギリをかすめていたのだ。

たぶんさっきのクシャミで狙いを外した、と思う……だが、腕に切れ傷ができてしまった。


「ムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくぅぅ〜〜!何で失敗ばっかりなのよ〜………はっ!!お前まさか不老不死の者か!!?」


ゴツン!!―――


「痛っ……何で打つ《ぶつ》のよ!お父さんにも打たれたこと無いのに!たぶん!!」


ゴツン!!!―――


「打ったね………二度も……」


「いや、三度目だがな。」


「細かい男……そんなんじゃ世界一のプロレスラーにはなれないよ?」


「いや、なる気無いし」


「それは本心では無いよ……本当は君は歌手になりたいんだろ!!」


「それも無い。てかプロレスラー何処いった。」


「じゃあ、プロボクサー?」


「違う。」


「プロの内職家?」


「何だそれ……あったとしても絶対違う。」


「フードファイター!!」


「目を輝かせても、違う。」


「……」


「……」


「じゃあ何なのよ!!!!!」


「えー逆ギレかよ……」


その後俺はこの女幽霊とどうでもいい会話をしてしまい、その日寝ないで学校に行く事になった。

まだ主人公やヒロインの設定が固まって無いwww



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