表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/58

4.第3部隊

 デュトワ少佐がいなくなった第3部隊室の大部屋で、私は沢山の団員に取り囲まれ、涙目になっていた


「名前、なんだっけ? もう一度言えよ」

「ちっこい奴だな。飯くってんのか?」

「お前独自魔法使えんの?」


 次々に飛ぶ質問に、私の唇はブルブルと震えた。

 みんな大きい。

 大きくて怖い。

 知らないルドルフおじさんがたくさんいるみたい。

 お祖母様、ノアはどうすれば良いのでしょう。


 どうしていいの分からずにいると、「あんまり取り囲むと怯えちゃうよ」と言って、輪の後ろからスッと入って来た男性が手を引いてくれた。


「初めましてブランシュ君。俺はロベールっていうんだ。少佐にいきなり怒鳴られて、びっくりしただろ」

「……いえ。私の配慮が足りませんでした。前もって言うべきだったのに」

「ははは! 初めてだから仕方ないよ。次からはここにいる皆に相談するといいよ。でっかいやつが多いからビビるかもしれないけど、気のいい奴らだ」


 にっこりと微笑まれ、私の震えもやっと止まった。

 茶色の髪をした朗らかな笑顔のロベールさんに、やっと緊張の糸が緩み始める。


「皆で名前で呼んでも平気?」

「平気です!」

「んじゃ、ノア君だな」


 ──うん。怖がってばかりじゃいけない。

 頑張るって決めたじゃない。

 この人は優しそうだ。

 それに体が大きいだけでみんないい人そうだし(デュトワ少佐以外)、きっとやっていける。


「有り難うございます! 改めて私ノア・ブランシュです。仮面を外せず大変申し訳ありません! 一生懸命頑張りますので宜しくお願いします!」


 良かった。

 ちゃんと挨拶出来た。


 団員の皆さんは私の拙い挨拶に大きな拍手をしてくれて、各々の仕事に戻った。


 ──ほら、人は見た目じゃないわ。

 大きくてもみんな優しい。

 こんな仮面をつけた不審な私を迎え入れてくれたんだもの。 

 部隊の人の為にも早く仕事覚えて頑張らなくちゃ!


 一人グーを握りしめ、鼻息を荒く奮起していると、トントンと指先で先ほどのロベールさんが肩をつついた。


「さてと。ノア君。せっかくだから、僕が仕事を教えようか。大丈夫?」

「はい!宜しくお願いします!」


 仕事は雑務が殆どで、ロベールさん曰く、魔物の討伐が無い限り、普段は事務と稽古がメインなのだそうだ。


 朗らかなロベールさんのお陰で、なんとか私は初日の仕事をやり終えた。


「仕事は後1時間もすれば終わりだけど、寮の位置は分かるかい?」

「あ……えっと」

「うん。わかった。案内しよう。せっかくだから他の施設もね」


 ロベールさんの後に続き、私は館内を観て回ることになった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ