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商品レビューで構成されたホラーです  作者: くぐつけいれん
14/33

商品名:ドキドキ疾走地雷原666(ボードゲーム)

〜総合オンライストア mamasonより抜粋〜


《取扱商品》

商品名:ドキドキ疾走地雷原666〜地雷を踏んだらサヨウナラ〜

メーカー:死亡遊戯社

ジャンル:ボードゲーム

★★★☆☆(9件の評価)


商品説明:

「友人、家族、地雷原を結びつける新鮮で刺激的なボードゲーム。安全な距離まで逃げられた最初のプレイヤーだけが生き延びます」。

どれほどの人が待ち望んだことだろう。デスゲブーム先駆けともなったあの『ドキドキ疾走地雷原666』が懐かしのが今ボードゲームとなってよみがる。

君も参加者となり無数の地雷が埋まる荒野を駆け抜けろ。付属の擬似地雷は当時のサウンドをそのままに再現。ゲームの演出に使えば盛り上がること間違いなし。


商品概要:

プレイ人数 :2~5人

プレイ時間 :10~20分

対象年齢 :8才以上

本体サイズ :140×102×28mm

内容物:ゲーム盤、サイコロ、カード(全二十四種類)、駒(四種)、地雷型タイマー(電池付属)

在庫:あり



こんにちは。

レビューウォッチャーの殺人ピエロです。


このコンテンツ『殺人ピエロの週替わりcreepyレビューウォッチング』、ではオンラインショップmamasonさんで見つけた面白おかしいレビュー、レビュワーさんを御紹介しております。


さて世間では空前のボードゲームブームですがそれが始まったのは一体いつの頃だったでしょうか。

20年代感染症拡大により外出が控えられ自宅内での消費活動いわゆる巣篭もりによる需要が増大したことがきっかけとされています。


かくいう作者もボードゲームが大の好物で色々なゲームを買い漁っては友人たちと夜通し遊び倒すこともしばしば。


今回の動画ではそんなボードゲームを物色していて見つけたちょっと変わったレビュー『第二十四回参加者(34歳無職)』さんを紹介します。


商品のレビューツリーをそのまま掲載するスタイルを採用しておりますので、いつもとは違う形式に戸惑われる方もおれたかもしれませんが是非ご一読ください。



《レビュー一覧》


レビュワー:通りすがりのボドゲーマー

評価:★★☆☆☆

タイトル:うーん……

本文:往年のデスゲームを再現しようという意気込みは買うのだけれどボードゲームとしては凡作以下かな。

※15人のお客様がこのレビューが役に立ったと考えています。

 

レビュワー:デスゲ愛好家

評価:★★★☆☆

タイトル:びみょーん

説明書とか地雷のサウンドとか変な部分が凝ってるんだけど肝心のゲーム性が物足りなかった。もう少し頑張って欲しい。

※14人のお客様がこのレビューが役に立ったと考えています。

 

レビュワー:うりえ

評価:★☆☆☆☆

タイトル:糞ゲー

本文:ゲーム設計がいびつ。地雷回避は運ゲー過ぎるし10回プレイして7、8回はGM(ゲームマスター)が勝つとかありえんだろ。

※11人のお客様がこのレビューが役に立ったと考えています。


レビュワー:どですかでん

評価:★★★★☆

タイトル:即買いしました

本文:当時親に隠れて食い入るように配信視聴してた世代です。

まさに垂涎の品。何人かのレビュワーさんが叩いてるみたいですがこの手のデスゲームモチーフのボードゲームは面白くないのは当然ですよ。当時を懐かしむ為にあるのです。

※3人のお客様がこのレビューが役に立ったと考えています。


レビュワー:サムライme

評価:★★☆☆☆

タイトル:ゲーム性が雑だよね

本文:コレクター欲はそそるけど遊びたいとは思えない。なーんか残念。

あ、デスゲ自体は批判してないよ。

※8人のお客様がこのレビューが役に立ったと考えています。


レビュワー:命を守る会

評価:★☆☆☆☆

タイトル:デスゲームは国家ぐるみの大量虐殺です。

本文:かつてヒトラーの指導下にあったドイツがアウシュビッツの収容所で行ったことを、日本は自国民で行ないかつそれを見世物としてから四半世紀が過ぎました。

我々、命を守る会の参加者は増え続け、署名活動、関連企業への不買運動は続いていますが今なお政府はこの殺戮遊戯の推奨を続けております。

このような非人道的行為をボードゲームなる玩具で、文化の一部として祭り上げ商品化する行いは、殺人幇助に他なりません。

面白半分にこの商品を購入者たちは、参加者として強制連行され殺された方々、取り残された遺族の方々の気持ちを考えたことがありますか?

今一度、昨今のデスゲームブームなるものの是非を考えて下さい。

我々の活動が気になる方は下記urnにクリックして下さい。http://www.××× ××× ××× ×××

※510人のお客様がこのレビューが役に立ったと考えています。


レビュワー:mamason custormer

評価:★☆☆☆☆

タイトル:梱包が非常に雑です

本文:ダンボール内の緩衝材がひどく偏っていました。商品自体は無傷でしたがパッケージのシュリンクが破れていたので星はひとつとさせて頂きます。

※0人のお客様がこのレビューが役に立ったと考えています。



レビュワー名『第二十四回参加者(34歳無職)』さんのレビューはSNS界隈でも数年前にバズったのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。


非常に長文。また多少汚い描写もあるのでご注意いただければと思いますが、ただその分強く粘り気のある熱意と絶望感が伝わってくると思います。



レビュワー:第二十四回参加者(34歳無職)

評価:★★★★★

タイトル:あまりの懐かしさに思わず嘔吐!

本文:ネットサーフィンをしていてたまたま目に入ったのでポチりました。僕がこれを買わずして一体誰が買うのだろう。


早速部屋のインターフォンが鳴り個人配送業者のおっちゃんから受け取ったのはずっしりとした重みのあるダンボール。

居間に置きカッターで切り込みを入れて開封の儀。蓋を開けたその瞬間脳裏にかすめるあの時の血生臭い匂いと何人もの悲鳴罵倒絶叫。慌てて洗面所に駆けました(間に合いました)。


所謂フラッシュバックってやつだったみたいです。体質にあう漢方飲み始めてからPTSDの類は起きなかったんですがまあ仕方ありませんな。

戸棚の奥にしまっていた抗精神病薬をガバ飲みしてから再び居間へ。


恐る恐るダンボールから取り出したのは……

当然ながらただのボードゲームでした。デスゲームを模してるからといって別段危険があるわけないですね。

パッケージに描かれたイラストは爆炎と荒野、とそれを背景にする渋めのカウボーイ。昭和を感じさせる劇画風タッチで描かれたですが彼は何者なのでしょうか。参加者? 主催者? 誰?


さて次はいよいよ開封の儀です。

最初に出てきたのは取り扱い説明書。開いてみると何故か全編萌え四コマ形式でした。最近の流行りかなにかでしょうか。

毎回オチで自爆する美少女GMちゃんは可愛いですが現実の666に登場するGMは中年ハゲ男性だったし最後までそんなに潔くはなかったなあ。


他に同梱されていたのは八×二十で区切られた盤面に人を模した駒とサイコロ。それから合計二十四枚の札です。

ルールはちょっと複雑ですね。GMは盤面のいずれかの座標に地雷をセット。参加者側はスタート地点から駒を順番に進めていき地雷のある座標を踏まずゴールまで辿り着けたら勝ち。まあ大抵は爆死します。

救済措置として参加者は毎ターン一枚だけ支給品の描かれた札を引くことができます。傘だとか銃だとかエナジードリンクだとかそういった試合中役に立つものですが大抵は他のプレイヤーを妨害する効果があります。

ただただ地雷原を走るだけのボードゲームだと味気ないですし人間同士の駆け引きが表現できて良いオリジナル要素だと思います。まあ言うまでもなく実際の666では支給品なんてものはなかったわけですけどね。


正直、全体的に作り込みが少し甘いところは否めないかもしれません。他のレビュワーさんも指摘しておりますが設計上バランスが悪いです。例えばカードの駆け引き以上に勝敗がサイコロの目に左右され過ぎるところなどかなり理不尽。まあ運ゲーなのは原作オマージュといえばそうかもですがGM側が圧倒的に有利すぎて参加者側には不満かも。せめて参加者同士が結託できる要素が欲しかったかもです。現実のデスゲームでは利害が一致して共闘するような場面が何度かありました。


さて盤面を裏返すと付属品の地雷が括り付けてありました。地雷といってもタイマーがついた玩具です。

造りがかなり雑で本物の地雷を嫌というほど見てきた身としては、正直拍子抜けでした。プラスチック製なのは仕方ないとしてもデザインがのっぺりし過ぎていませんか。

表面に刻まれたあの真実の門に似た恐ろしい顔どころか666の文字すら再現できていないのは残念過ぎます。


所詮はボードゲームだからなーー


そんな風に舐めた気持ちでいたからでしょうか。何となく地雷のボタンに触れると赤い発光ダイオードの明滅と共にカウントダウンが始まりぎょっとなりました。


ナイン、エイト、セブン、


恐ろしい程、冷たく、無機質で、淡々とした電子音。当時のサウンドをそのままに再現という宣伝文句に嘘偽りはなく、確かにそれはあの時に耳にしたものに非常に酷似して、心臓がぎゅっと握りつぶされる感覚に襲われました。


シックス、ファイブ、フォー


あれは十二年前の事です。あの時、僕は確かにデスゲームに参加していました。ドキドキ疾走地雷原666第二十四回。僕はその参加者であり唯一の生存者で、死に物狂いで地雷原を駆けていました。


ゲーム中いつでもあれが、あの電子音が、鳴り響いていました。俺の盾になれと掴みかかってきた半グレの足元で、助けて助けてと泣きながら懇願してきたギャルの背後で、息を殺しながら名前も知らない遺体と身を潜めていた塹壕で、そして僕を踏みつけ予定通りオレの勝ちだったねと髪をかき上げた青年に地雷を設置した際に、常に鳴り響いていました。

あの恐ろしいカウントダウンが。


スリー、ツー、ワン、ゼロ


耳をつんざくような轟音。

ただただすべてを消し飛ばす閃光や爆風、そして破壊エネルギーの放射現象ーーは起きませんでした。だってプラスチックの玩具だから。

でも気づくと僕は頭を抱えその場に蹲り震えていました。そして大量に飲み込んだ錠剤を床に吐き出しながら嗚咽を漏らしていたんです。


脳裏に過ぎるあのどことも知れぬ狂気の荒野。確かにあの時、僕は走り続けた。


休みたかった。

水が飲みたかった。

おしっこが漏れそうだった。


でも足を止めればカウントダウンにつかまり死が確定する。そんな恐怖に突き動かされて気がつくとゴールテープを切っていました。


ただ一人で。


そして振り返り、最後に見た荒野に立ち上る無数の煙と地平線に沈もうとするあの巨大な夕陽の輝き。それは多分もう生涯脳裏から消えることはないのでしょう。


さて色々長々と書いてしまいました。

レビュー欄には粗悪品等の罵倒も見かけますが出来はそこまで悪くないと思います。何より自分にとってこの遊戯盤はあの悪夢とすこしだけ向き合えるきっかけをくれました。故に今回星五とさせて頂きます。


追記。

ドキドキ疾走地雷原666の付属品の地雷の玩具をジーンズのポケットにそっと忍ばせています。辛くなった時、生きている感覚がしなくなった時、ボタンを押すとあの時の恐怖が、生への執着が戻ってくる気がするから。


※11034人のお客様がこのレビューが役に立ったと考えています。

 

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挿絵(By みてみん)

このところコメント欄で誹謗中傷を行う人が急増しております。心無い投稿はおやめください!

花███子という人物には一切の心当たりがありません!

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