ポーカーフェイス令嬢の脱衣系カードゲーム戦略~真の悪役もこれでチェックメイトですわ!~
第四回なろうラジオ大賞参加作品第二十一弾!
私の名はロザリィ。
ウェルド王国王太子の婚約者たる公爵令嬢だ。
だがその地位も危うい。
なぜなら今年に私と殿下のクラスに特待生として転校してきた平民ジーナが殿下を籠絡し殿下が陥落したからだ。
まぁ私が殿下にあまり笑みを見せないせいもあるので自業自得かもしれないが、このままでは私は婚約破棄されるだろう。でもって殿下……王族内の唯一の男児にして王位継承者たる彼の行いは陛下に罰せられ王国内で一波乱あるだろう。
下手すると民も巻き込む波乱が。
そしてそれは国のためにならないので何とかせねばと、私はジーナ関連の情報を集め……衝撃の事実が明らかになりました。
「ジーナさん、私と遊びません? 一対一で」
そして学園主催の修学旅行のある晩。
私はジーナさんに勝負を。最近巷で流行っている脱衣系カードゲームを持ちかけました。
「え? ろ、ロザリィさん?」
まさかの誘いに驚くジーナ。
しかしここで断っては私を罠に嵌められないと思ったのでしょう。すぐに彼女は愛想笑いすると「いいですよ」と了承した。
約束通りサシで。
彼女の寝る部屋でゲーム開始。
こういう時、いつものポーカーフェイスが役に立つ。
おかげで彼女に私の手は読まれず私に有利に進める。
しかしそれでは不公平なので途中からわざと負ける。
おかげで私と彼女の柔肌比率が上がり、そしてジーナが悔しそうな顔で下着に手を掛け……その時だった。
「お茶をお持ちしましたってきゃあ!?」
私の友人である、天然ドジっ娘属性のあるアンジュ様が、同じく私の友人リオナ様が用意した特殊な液体を持ってきて……それを私とジーナに盛大にぶちまける。
「何の騒ぎだ……って何だこれは!?」
するとそこに、ジーナが私を罠に嵌めるために呼んだであろう、殿下が現れますが……さすがに乙女の半裸に動揺した様子。
「殿下ー! ロザリィさんに手籠めにされそうになりました助けてくださーい!」
むっ! そう来ますかこれは予想外。
二人共、同じくらいの柔肌比率なら罠に嵌めようがないと思いましたが……まぁいいです。
「殿下、お友達はちゃんと選んだ方がいいですよ」
そう言うなり私はジーナの背中を指差し……殿下は絶句した。
なんとそこには、リオナ様が用意した薬品でしか浮き上がらない入れ墨、それも国家転覆を謀るテロ組織構成員しか入れないとされる入れ墨があった。
ジーナはそのテロ組織の構成員だったのだ。
その後ジーナは投獄。
私は無事に王太子妃になれめでたしなのです。
水……というより薬品が滴る良い女ってね♪