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――夢を見た。

作者: FOX

――夢を見た。



かつて恐怖対象だった一介の兵士となって銃を片手に自由な戦場を駆ける夢を。



――夢を見た。



全てを知って銃を捨て、社会復帰しようと銃を扱うよりも多く失敗と成功を繰り返して、ようやく社会人になって喜ぶ夢を。



――夢を見た。



人生を変えてくれた恩人の為に捨てた筈だった銃を手に戦場へ戻って、新しい戦友と共に戦った夢を。



――夢を見た。



自分が銃を捨てた事で蒔かれてしまっていた火種が世界に燃え広がってしまった夢を。



――夢を見た。



世界を火種から救う為に死を覚悟して世界を敵に回したせいで自分の大切なモノが消えてしまう夢を。



――夢を見た。



本当に大切なモノが何なのかは失って初めて気付いて絶望してしまう夢を。



――夢を見た。



全てが終わって、ようやく何もかもから解放されて...誰にも看取られる事もなく消えようとした夢を。



この夢は何時まで続くのだろうか...まるで何度も巻き戻され、再生される動画のように...永遠と続き繰り返される永遠の無限ループ。


その中で繰り返し、自分は銃を手に世界と戦い続ける。



そんな壮大で壮絶な夢を俺は見た。



これが現実なのか...はたまた夢なのか。

仮に夢だとしても、もう区別出来ない程に鮮明で、思い出す度に懐かしさを感じる夢だった事には変わりない。


もしかしたら激しい思い込みから作られた空想(ファンタジー)なのかもしれない。


いい歳して中二病拗らせるなんて、加えて世界観も大袈裟だなと思う。


世界の歌姫、魔女の国、世界を支配するAI、VRゲームを介して行われたデスゲーム、超能力者のテロ組織、巫女のみで構成された世界を暗躍する組織、学園都市、世界をひっくり返す天災、核搭載戦車、超能力、人体改造、アンドロイド、クローン、量子変換、人を量子データ化させるコンピュータウィルス、歌を使った兵器...登場したのはあまりにもの現実離れしているモノばかりだ。


そんな現実離れしている世界で俺は銃を片手に世界と戦った。


戦う中で様々な出会いをし、そして別れを経験した。


時には絶望して色んなモノを壊したりもした。


そんな中でも大切なモノは出来る……守れたモノもあったが、失ったモノの方が多かった。


それでも自分が守れるモノを守る為に戦った……


そしていつも最後には自分自身が世界から消える事を選択する……


ゲームか漫画一作でも作れそうな壮大な冒険だった。


もし、これがゆめか?真実げんじつかと聞かれた時はきっと夢だと言う事にしておこう。


きっと悪い夢だったと。

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