設定 用語解説
◇世界観◇
【ガイア】
主人公が転生した世界。いわゆる、剣と魔法のファンタジー世界。地球で言うところの、近世前後の文明レベル。大砲は発明されているが、銃は発明されていない。
地球と違い、“魔導”と呼ばれる魔力を扱う技術が発展しており、独自の文化を形成している。
かつて、神々と古代人の間で“終末大戦”と呼ばれる大戦があり、その時代の爪痕が各地に残っている。
【魔力】
ガイアの理に干渉し、様々な現象を引き起こす力。ガイアに住まう生命体の多くは、体内にあるとされる魔力回路を用いて、“魔法”や“”の他に、様々な生命現象に利用している。
但し三大人種の内、人間だけは、神々からの呪いである“原罪”を背負っている為に、生まれつき魔力を持たない。だが、魔道具に適合すれば人間でも魔力を扱う事は可能になる。
魔力には属性があり、地水火風光闇の6属性があるとされる。
【魔法】
魔力を、自らの外側に作用させることにより、様々な超自然的な現象を発現させること。
高度な魔力制御技術を要求され、要求される魔力量も膨大な為、使える者は少ない。特に魔人が得意としている。
魔道具に適合すれば、人間でも魔法を扱えるようになる。魔法を扱えるようになった人間を、“魔導士”と呼ぶ。
【纏術】
魔力を、自らの内側に作用させることにより、一時的に身体能力を向上させたり、攻撃の威力を上げたりすること。魔術と比べてハードルが低い為、使える者は多い。
魔道具に適合すれば、人間でも纏術が使えるようにはなる。こうした人間は、国に“騎士”として召し抱えられるか、“傭兵”として各地の戦場や魔物退治などや、時に汚い仕事に従事する事が多い。
【原罪】
古代人の末裔である、人間に課せられた神々からの罰。これがあるせいで、人間は魔力を持つことが無く、他の人種よりも虚弱で短命な存在となったとされる。
【魔導具】
生まれつき魔力を持たない人間が、擬似的に魔力を行使する為に創り出した物。日常生活で使用する物から、戦闘時に使用する物まで、幅広い物が作られているが、基本的に高価である。
ちなみに、魔石から魔力を取り出す技術を魔導といい、現在この技術は人間が他人種よりリードしている。この魔導技術のおかげで、人間は“魔大戦”で勝利を収めることができたとも言われる。
【魔石】
魔物の体内に存在する、魔力の結晶体とも言うべき存在。見た目や大きさ、含有する魔力により質が左右される上、加工は非常に難しい。魔導具の原料となる。
◇太古の存在◇
【神々】
世界を創造し、ガイアの生命を創り出した至高なる存在。5柱の神々がいるとされ、それぞれ創造、破壊、調和、混沌、魔力を司っているとされる。
○創造神アニュス
ガイアを創造した神。女性の姿で描かれる事が多い。
叛逆した古代人に対して、慈悲を与えた結果、現在の人間が誕生したとされる。
○破壊神グラニー
力を司る神。男性の姿で描かれる事が多い。
叛逆した古代人に対して、無慈悲なる力で裁きを与えたとされる。
○調和神ハール
調和を司る神。女性の姿で描かれる事が多い。
叛逆した古代人によって、封印されたとされる。この世に争いが絶えないのは、彼女が封印されているからとされており、聖教会はこの調和神を信仰している。
○混沌神ケイル
混沌を司る神。男性の姿で描かれる事が多い。
終末大戦後、創造神が人間を作ったのを真似て、獣人や魔人を作り、さらに魔物を生み出したとされる。主に獣人や魔人に信仰されているが、人間側からは“邪教”として認識されている。
○魔法神リンクス
魔力を司る神。男性の姿で描かれる事が多い。
人間に呪いを与えて、魔力を使えなくした張本人とされる。魔術師ギルドに信仰されている。
【古代人】
太古の昔、高度な文明を築き上げ、ガイアを支配していたとされている人々。かつて神々に対し、世界の覇権を巡り戦争を挑んだ結果、終末大戦を引き起こし、世界を破滅に追い込んだ。
終末大戦後、神々に破れた彼らは滅亡した。人間、獣人、魔人の三大人種の祖とされ、現在は各地の遺跡に、神へと挑むまでに発達した文明の足跡を残すのみとなっている。
【神竜】
神々に育てられたとされる、ガイア最強の生物。普段は世界のどこかで眠りについているが、一度目覚めると世界中で暴れ回り、絶望と終焉を撒き散らすとされる。
古くからの伝承では、終末大戦時に神々の尖兵として、古代人達と大激戦を繰り広げたとされる。
単なる神話だと考えられていたが、帝歴262年に極光竜アヴレールが目覚めたことにより、その存在が確認された。
それぞれの属性を司る、6体の神竜が存在すると言われている。
地…霧毒竜タルトール
水…蒼海竜シャンプール
火…獄炎竜アグニール
風…天空竜カエルム
光…極光竜アヴレール
闇…暗黒竜ファランデール
【神竜王】
神話に登場する神竜達の王。どの神竜をも凌駕する力を持ち、その力は神々にも匹敵すると言われている。だが、関連する資料や記述が少なく、その存在は疑問視されている。
終末大戦時に世界を焼け野原にした後、その力を恐れた神々により封印されたとされる。
◇ガイアの民◇
【人間】
ガイアで最も繁栄している種族。エウレカ大陸東部において、三大人種の人口の7割以上を占めている。古代人の正統な末裔とされ、神々による呪いと言われている“原罪”により、その身体には生涯を通じて魔力が宿らない。だが、魔導具を使用すれば、素質のある者が魔力を行使する事はできる。
特に魔力行使の才能があり魔法が使える者は、『神々より赦しを得た者』とされ、魔導アカデミーや教会に所属して、王侯貴族並の特権階級にある者が多い。
【獣人】
エウロパ大陸東部において、三大人種の人口の約2割を占めている。猫人族や、狼人族などの多様な種族が存在し、種族毎に独自のコミュニティを形成している。魔大戦後、多くがエウレカ大陸を脱して、北のアフィリ大陸へと移住している。
人間による、差別の対象となっており、エウレカ大陸在住の獣人は、多くが奴隷や貧民街での暮らしを強いられている。
魔法はあまり得意ではないが、生まれつき身体能力が高く、魔力を身体に纏う“纏術”を得意とする。
【魔人】
エウレカ大陸東部において、三大人種の人口の約1割を占めている。魔大戦集結から300年近く経った現在でも、人間と敵対的な者が多い。辛うじて、ドワーフやエルフといった、中立種族との不可侵の約定が結ばれている位である。
生まれつき、保有する魔力量が他人種より多く、魔力の扱いに長けている為に、“魔法”を得意としている者が多い。魔力量が多い為か、非常に長寿だが、一方で繁殖力は低いとされる。
○エルフ
生まれつき魔力が高く、魔力の扱いが得意な種族。尖った耳が特徴的で、彼らはこの耳で魔力の流れを感じる事が出来るという。魔法を得意とし、多くの者は深い森の奥に、集落を形成している。非常に長命。
○ドワーフ
高度な鍛冶や工芸技能をもち、特に魔法金属ミスリルの加工は、彼らの専売特許とも言える。外観は、男女共に背丈が低いものの力強く屈強で、特に男性はその多くが長い髭をたくわえている一方で、女性は人間の少女のような幼い外観をしている。
○鬼人族
赤みを帯びた肌と、屈強な体躯を誇る魔人。魔人であるが、魔法よりも纏術を得意とし、魔人故の高い魔力量から繰り出される纏術は非常に強力。
男女共に高身長で、額には短い角が2本生えているのが特徴。
【亜人】
三大人種には含まれないが、ヒト型の知的生命体の事を指す。多くは、人の住まない辺境の地で暮らしている。
○マタンゴ族
見た目は、身長130〜150cm程の巨大なキノコのような亜人。非常に珍しい種族で、その生態は謎に包まれている。
様々な化学物質(人体に危険な毒物を含む)を体内で作り出すことができる為、危険視されることもあるが、彼ら自身はお調子者で愉快な者が多い。
語尾に「〜ンゴ」やエセ関西弁の様な、ふざけているような独特な喋り方をするのが特徴。
○リザードマン
主に沼地や熱帯雨林に生息する、爬虫類型の亜人。自分達を“ドラゴン”の末裔と称しており、日々鍛錬と狩猟採集生活を営んでいる為、戦闘力は高い。
爬虫類系の魔物を使役しており、独自の文化を形成している。
○ハイヴ
荒地や砂漠に生息する、昆虫型の亜人。女王を中心とした社会を形成しており、自分達の住処を害する者には容赦なく襲いかかる。かと言って、他の種族との交流が無いわけでは無く、友好的な者には好意的に接してくれる。
彼らの社会には女王、武人、兵隊の順に、ヒエラルキーが存在し、女王は武人を産み、武人が兵隊を産むという繁殖を行なっている。
人語を解するが、発声器官を持たない為、魔力を用いた念話で会話を行う。
◇そのガイアの生物◇
【ドラゴン】
大型の爬虫類型の生命体。共通する特徴として、他の生物を凌駕する強力な生命力と魔力を持つ。ブレス攻撃や、翼を持ち飛翔する種類もいる。
大きさや脅威度で、大まかにランク付けされており、神竜も分類上はドラゴンの一種である。
偽竜…村が壊滅するレベル。ワイバーンなど。
竜…街が壊滅するレベル。
竜王…大都市が壊滅するレベル。
神竜…国が終わるレベル。極光竜アヴレールなど。
神竜王…伝説上の存在。世界が終わるレベル。
◇ガイアの歴史◇
【終末大戦】
かつて、古代人により引き起こされたとされる、神々との戦い。経緯は不明だが、この戦争によりガイアは荒廃し、世界各地に傷痕が残る事になる。この戦争で神々が勝利を収め、古代人は滅亡したとされる。
【魔大戦】
作中の約300年前に起こった、人間、獣人、魔人の三大人種間の戦い。人間側の勇者により、獣人の最高指導者の獣王と、魔人の長である魔王が倒され、人間が勝利を収めた。この戦争により、エウレカ大陸東部全域は人間の勢力圏となり、勇者が興したとされるサンドーラ神聖帝国を中心とした、封建社会が誕生し現在に至る。
【神竜戦争】
帝暦262年に起こった、一連の戦争。古の眠りより目覚めた神竜…極光竜アヴレールと神聖帝国との戦い。アヴレールが神聖帝国内で大暴れし、各都市を壊滅させた。
神聖帝国と、その属国…果ては獣人、魔人の強者達により編成された神竜討伐隊により、アヴレールは討伐された。
結果的に神聖帝国が勝利を収めたが、この戦いの結果、神聖帝国は弱体化し、周辺の属国の国力が増強することとなった。
【継承戦争】
帝暦302年に勃発した、神聖帝国の皇位継承を巡る争い。前皇帝の崩御後に即位した若き皇太子:イゴーリア=マジェスティア=サンドーラと、それに異を唱える前皇帝の弟:ランドゥル=マジェスティア=サンドーラによる皇位継承戦争。
二人が同時に皇帝を名乗り、イゴーリアは帝国北側を、ランドゥルは帝国南側を掌握し、帝国は北と南に分裂した。
それぞれの帝国に、周辺諸国の思惑も絡んで、エウレカ大陸東部は戦乱の世となる。




