表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
五日間戦記  作者: のりまる
プロローグ
2/22

第2話:旅立ちに向けて

連載開始、2話目です。

3話目まで一気に投稿します。

結局、涼以外の勇者候補達は、セーラによって元の世界に戻されていった。皆、涼に申し訳なさそうな顔をみせつつ、どこかほっとした顔をしつつ――

残った涼は、セーラから改めて説明を受けていた。

「――じゃあ、何故向こうの世界が猛スピードで進みだしたのかを明らかにして、その原因を潰すのが今回のゴールになるんだな。」

「はい、そういうことです。」

「時間が早く進みすぎて隣のパラレルワールドに影響を与えるとか、どんだけだよ。」

思わず涼は愚痴った。

「分岐が進んでいれば問題ないのですが、如何せん隣の世界なので。」

「まあ、愚痴っても仕方がない。約5年間でどこまで効率よく調査できるかが最大の課題だな。」

元々、セーラは10人を世界中にばら撒き、虱潰しに調査させる予定であった。

それが、涼1人になってしまい、大幅に計画を変更せざるを得なくなってしまった。

「はぅぅぅぅ」

「落ち込んでも仕様がないだろ。魔法の耐性がなければどのみち≪フォム≫では生きていけないのだし、調査できるだけの体力がないとダメだし。元々俺しか適性のある人材はいなかったんだからな。」

「はい。。。」

涼は別に冷たい人間では無い。あくまでも論理的に物事を捉えるだけで、いや、捉えすぎるだけで。

そして、その論理性を他人にそのままぶつけるだけで。

そのせいで、プライベートでは冷たいだのなんだのと結構陰口を叩かれていたのだが。

「後は向こうの世界の常識というか、一般的な知識を教えてほしいのだが。」

「それは直接脳内に流し込みますね。脳がオーバーヒートしないよう、最低限にしてありますが。」

そういうと、セーラは握りこぶし大の透明な水晶玉を取り出し、涼のおでこにくっつけた。

涼の中に、イメージとして知識が流れ込んでいく。

「なるほど。人族に、獣人族に、エルフに、ドワーフ。そして魔族ね。まるでファンタジーだな。」

涼の中に入った知識は、要約するとこんな感じである。


ステータス:

・全ての生物は「ステータス」を持っており、その値の大小によって個としての能力が定義される。

戦闘・勉強等によってレベルを上げることでステータスを上げることができる。

スキルポイント:

・魔法やスキルについては、レベルが上がることで付与される「スキルポイント(SP)」が自動的に割り振られることによって、使える魔法やスキルが増える、もしくは強化される。

・SPの獲得は、レベルが1上がるごとに0~10ポイントでランダム。

・各魔法・スキルはそのレベルによって0~10の11段階に分かれており、スキルレベルを1段階上げるには、同等のSPが必要(7から8に上げるには、8ポイントのSPが必要)。

但し、涼はレベルが上がるごとにSPを10ポイント固定で獲得可能で、その割り振りも手動で割り振り可能。

魔法:

・世界には「魔素」と呼ばれる物質が遍く存在しており、それを体内の魔素と反応させて魔法を発現させる。

・魔法には、火・水・風・土・聖・魔の6属性があり、大体1人当たり1~3属性の魔法が使える。但し、殆どの人は1属性のみ。2~3属性使える人は稀。

但し、涼は6属性全てを使用可能だが、それぞれ使い方を学ぶ必要がある。

種族:

・人族・獣人族・エルフ族・ドワーフ族・魔族が存在し、それぞれが王を戴いている。

・種族間で争ったり同盟を結んだりを繰り返している。亜人系(獣人・エルフ・ドワーフ)は仲が良いが、それ以外は対立しているのが基本構造。

生態系:

・普通の動植物も存在しているが、魔力により変化した魔物が存在。


その他、言語や各スキルの一覧、一般常識等々もインプットされた。


「何か俺、チートだな。」

知識の受け渡しが済むと、涼は思わず言った。

「5年で原因解決までもっていくにはこれくらいしないと。逆にこれくらいしかできないのです。後はこれを。」

そういって、セーラは涼の右手を握り、力を流し込んだ。

「持ち運び量無制限、時間経過無しのアイテムボックスです。既に消滅したパラレルワールドの亜空間を利用しています。使い方は貴方のイメージ通りで使えます。」

「どういうこと?」

「袋をイメージすれば袋、箱をイメージすれば箱と、世の中にあるものであれば、そのイメージに沿って構築されます。」

「よく分からんが、こういうことか?」

そう言って、PCのフォルダをイメージした。

そうすると、いつもの見慣れた画面が目の前に現れた。

「なるほど、なんとなく分かった。じゃあ、こういうこともできるのか?」

涼はフォルダの新規作成をイメージすると、そこに『新しいフォルダ』が作成された。

他にも色々試したかったが、セーラのジト目を感じ、画面を閉じた。

「後は、『ステータス』と念じてみてください。」

言われるがままに念じると、そこに今のステータスが表示された。


リョウ・ヒヤマ

Lv. 10


残SP:100


HP:150/150

MP:200/200


ATK:50

DEF:50

INT:200

AGI:20


魔法:

攻撃スキル:

能力スキル:

生活スキル:


称号:


「今のあなたのステータスです。かなりINTに寄ってるので、魔法系スキルに振ると調査が楽になるでしょうか。これで準備は完了です。」

「セーラに連絡するにはどうすれば良いんだ?」

「基本的に連絡は不可能だと思ってください。神は世界に早々介入できないから。とはいえ、5年間放ったらかしとはいかないですので、大体1年毎に連絡します。それ以外に、原因までたどり着いたら、強く念じてください。その思念を感じたらこちらから連絡します。」

「了解。」

「最初は目立たないよう、辺境の街≪スール≫に飛ばします。ご武運を。」

そういうと、セーラの手から光が流出し、涼を、いやリョウを包む。

読んで頂き、ありがとうございます!

今回は説明が多いですが、次回からいよいよ旅が始まります。

是非、3話目も読んでみてください!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ