表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

頭の中の実況アナウンサー

作者: TOMMY
掲載日:2025/11/27

ほとばしる閃き。電車に揺られ、音楽に耳を傾けながら、摩訶不思議な文章を考える時間はとても楽しい。


でも、最近ふと気付いた。

頭の中にはストーリーを編む自分のほかに、たぶん“もう一人”いる。


そいつは、やけに張り切った競馬の実況アナウンサーのような声で、私の思考を追いかけてくる。

「さぁ、はじまりました! 本日の執筆レース!」

私が言葉を探して立ち止まれば、

「おっとここでスピードが落ちました! 展開が読めません!」

と、余計なアナウンスを挟んでくる。


もちろん助けてはくれない。

アドバイスなんて皆無。

けれど批判と茶化しだけは、妙に的確で容赦がない。

「それ、らしくない」

「平凡すぎますね〜」

──と、痛いところばかり刺してくる。


正直、かなり厄介。

でも、そいつがいなかったら、私はもっと楽に書ける代わりに、私じゃなくなるのだろう。


だから今日、この文章でそのナレーターを表舞台に引きずり出そうとしている。

……のだが、頭の中が、やたら騒がしい。


「そんなこと書くな!」と皮肉げな声が止めに入り、すぐさま実況が被さる。

「はい! ここでまさかの“自己暴露コーナー”に突入!」

──挙げ句の果てには、

「おっと! これは完全に脱線です!」

と勝手に締めくくろうとする。


そこで意識がふっと途切れた。


気が付くと電車は、

私の降りるべき駅を通り過ぎていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ