天使さんお願いです
「天使さん、お願いです。僕に飴玉を頂戴」
そう言うと、空から飴玉が降ってきた。
「ありがとう…!。あと、天使さん、お願いです」
急速な勢いで光の粒を壊している者が目に入った。
「あれから僕を守って」
シリウスが舞台に近づき、真上から見下ろした。
「そこか…!」
シリウスの体は竜化が進んでいる。
天使の手がシリウスから彼を隠した。
「竜技・紅蓮!」
シリウスの槍が炎を纏う。
「はぁ!」
そして、槍を薙ぎ払うと、爆炎が巨大な手を砕いていく。
そして、開けた所に入り込み舞台に降り立った。
「あー、来ちゃったか」
彼は残念そうにそう言った。
「あぁ、来たさ!」
シリウスは険しい顔をしている。
「ふふ、僕はヂェリア。空に浮かぶ楽園、『エデン』にようこそ」
「悪趣味な楽園だな」
シリウスはそう吐き捨てた。
「ひどいなぁ、苛ついてる?」
「お前のせいでな!」
シリウスは槍を構える。
「わぁ、怖い!でも、時間をかけ過ぎたね」
「…?」
次の瞬間、シリウスの下の地面が抜けて、シリウスは下に落ちた。
「っ!?」
シリウスはすぐに上へ飛ぼうとするも、上を閉じられ、何かが栓を閉じるようにシリウスを下に押し込んだ。
「くそっ…あいつ…とことん俺を舐めてるな!」
結局、またヂェリアから離されてしまった。
「あぁ、イライラする!」
「クックック、彼の怒っている顔が簡単に想像できるよ。…あぁ、でも、やっぱりなんか退屈だな」
ヂェリアは急につまらなそうにする。
「あの時、ウキュウが暴走して世界が凄い事になった。それだ…と思ったんだけどな。観客が足りないんじゃ、パレードじゃないよな」
光線が舞台を守る手に当たって音を立てている。
「彼はまだやる気あるんだ。熱心なファンだね。でも、それじゃあ、それだけじゃあだめなんだ。僕がこの世界にいるって知らしめるには」
僕は妖精のヂェリア。
セレナみたいに1人で生きたいわけではなかった。
でも、うまく子供と話せなかった。
僕は物を自分の好きに変える能力を持っている。
一見、子供ウケしそうだけど、物を変えるのには時間がかかった。
エデンを作るのなんて3日もかかった。
すぐに作れるものなんて、石ころを変えて作る光の玉くらいだ。
そうやってモタモタしてるうちに子供は自分の元から離れていく。
そんな時、もっと子供と話せたらって思った。
ヤマセは活発だったから、特別派手なことが出来なくても、子供を無理矢理起こして遊んでいた。
テラルは悪夢を見せて楽しむだけで十分そうだった。
僕は2人のようになれなかったなぁ。
誰のせいでもない、自分が故の孤独。
日影に溶け込んでそのまま消えてしまうかもって思った。
そんな時、ウキュウの件が起きた。
世界が壊れてしまうかもって思ったけど、それは遠くからでも確かに目立った。
そんな時、何故か「これだ」って思ったんだ。
僕がこの世界に生きている。
僕は確かに存在しているんだ。
そう知ってもらう為の手段を思いついた。
だから、僕は世界を壊したいんじゃない。
ただ…見て欲しいんだ。
「どうする…このままあいつに近づけないんじゃキリないぞ!」
攻撃の頻度は最初の時よりも明らかに増している。
避けながらでは手を壊すのは困難だ。
シリウスは光線を避けながら、作戦を考える。
「あいつ、最初はあんなに舐めた攻撃してたのに急に本気だしてきたな、なんでだ?…ひとまず高火力、広範囲の技を出すか。
竜技・竜魂烈波!」
シリウスを中心とした大爆発は、エデンの下半分を吹き飛ばした。
「…なんだ!?」
ヂェリアは驚いて下の方を見ようと舞台の端の方に走る。
そうして下を覗いた。
「…ようやく、隙を見せたな」
シリウスが下から凄まじい勢いで昇ってきた。
「君があんな大爆発を…!?」
「あんたは俺を舐めすぎたな!」
「くそっ!」
ヂェリアは光の粒をシリウスの周りに集めた。
「塵旋風!」
その時、暴風が光の粒を砕いた。
「何!?」
「その技…」
この技はシリウスには見覚えがあった。
「お困りかな?シリウス殿」
冥が、月を背後に舞台を見下ろしている。
「冥!」
「くっ」
光の粒を破壊されたヂェリアは巨大な手を振り払って、シリウス達を弾き飛ばそうとした。
「百花繚乱!」
無数の風の太刀が手を切り刻んだ。
「なっ!?」
ヂェリアは突然の出来事に動揺している。
「花は目を癒し、鳥の声は耳を癒し、風は身を癒し、月は心を癒す。しかし、シリウス殿は全てを癒す。つまり、完全無欠なのだ!」
舞台の上に飛び乗った彩はそんな事を言い出した。
「何言ってんだ、あいつ!?」
ヂェリアはさらに動揺している。
(最近、あまりシリウス殿と関われなくておかしくなっているのだな。彩よ)
冥はそう分析した。
「彩!」
シリウスは彩の方を見た。
「シリウス殿、助けに参りました!」
彩はシリウスの方に駆けつける。
「そうか、観客が増えたか。いいよ、そうじゃないと面白くないからね」
ヂェリアは不敵な笑みを浮かべた。
しりとりで鼻血と言う不届者がいた時はお使いください。(無名キャラだから使えないけど)
また、鬼は基本、桜桃島外の環境で生きられませんが彩は混血なので実は外に出ても大丈夫です。




