目的と決意
目的と決意
俺とおじいさんはお湯に浸かりながら軽い自己紹介をすませ、今までの経緯について話した。おじいさんの名前は三浦というらしく。
夫婦で銭湯の経営をしていていたが先に旅立ってしまったらしく、今は奥さんが一人で経営しているらしい。
鈴木さんについても話してくれたが普段から混む時間を狙って女湯に入りに来るらしく困りはてているらしい。
「でも三浦さん見えないんだったらいないのと同じだし、そんなに必死になって鈴木さん達を止める必要もないんじゃないですか?」
「もしもかしたらってこともあるかもしれねぇだろ。それにアイツ『奥さん』がこっちに来た時に何も行動してなかったんじゃ俺が叱られちまうからな。」
「なら周りの霊に止めるのを協力してもらうとか……」
「それは無理だな。死んだやつの大半は他人のことに興味関心がねぇし、俺達が頭を下げても協力はしてくれねぇだろうな。」
それから少しの間俺は他になにかできることはないか考えていた。
「佐藤さん。あんたが気にかけてくれるのは嬉しいが……こんなことに関わるのはやめときな。辞めさせるのに協力なんてしたらアイツらに目ェつけられるかもしれねぇから。」
そう言い残すと三浦さんは俺を残し男湯を後にした。
三浦さんにああは言われたが聞いてしまったからには無視はできない性格だ、やれることはやってみよう。しばらくの目標を決め俺も男湯を出た。
おじいさんと主人公が湯船に浸かっていますが服を脱ぐことはできないし、水に触れることもないので温泉の熱だけを感じています。