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6 学園入学前_後編

 私は、ルジルト・二コラだ。ニコラ家の長男で、今は学園の2年生で生徒会の庶務をやっている。妹はベリンダ、ベラは我が強く少し苦手意識を持っていた。そしてその妹は最近、今までとは少し様子が違う。でも、それはいい方向にだと私は思う。


「わたくしはお兄様の魔術がみたいです。初級以外の魔術は見たことがないんです。わたくしの自慢のお兄様ですもんね?使えないはずがないですよね?」


 セリウムとベラが面白そうな話をしていたから話しかけただけなのに、私に圧をかけて聞いてくるベラは面白い。


「そうだな、、。わかった。『風上級魔術1』」


 試しに風魔術を使ってみた。ベラは驚きつつも、どこか不思議そうな顔をしている。上級魔術を見たことがないからだと思っていたが、違うらしい。どうやら詠唱がシンプルなことに驚いている様子だった。

 そして、ベラはさも当たり前かのように、


「え、なんかもっと、風よ我に力を与えよ。上級風魔術1ウィンドリリース!!!とかカッコいいのないんですか?」


 と言った。斜め上をいく発言に笑ってしまった。学園にもこういう人はいるが、私には到底理解できなかった。だが、カッコいいのか、、、そういう感性もあるんだな。


「風よ、、か。ベラ、上級風魔法1という言葉が入っていれば魔術は起動する。それでもいいと思う。だが、無駄だ。そして、ダサい。イタイ。といううか、そういうが好きなのか。」


「違いますよ!!好きじゃないです!私もみんなと同じようにしますから!」


 不満そうな顔をしてすぐに否定してきた。なんだかそれも面白くなって、笑った。最近私はベラに笑わされてばかりだな。






 今日、ベラの髪型がいつもと違っていた。侍女にやってもらったらしい。正直、今までの髪型より似合っている。それに、学園にいる令嬢よりも可憐に見える。それを正直に伝えた。


「その、すごくいいと思う。学園にいる御令嬢よりも、かわいいんじゃないか?」


「んんん!?お兄様、この言い方は、、、本当に思ってますね!?嘘0%ですね!?信じますよ??」


 ベラの言い方はまるで私がいつも嘘ばかりつく人だと思っているような感じだ。だが、私が本当だと伝えると納得したのか、諦めたのか学園についての質問をしてきた。


 曰く、学園に通っている御令嬢はやはり爵位で付き合う方を決めるのか。曰く、爵位の上下で付き合い方が変わったりするのか。


 どれも真面目な質問で少し意表を突かれた。ベラは爵位関係なく友人関係を築きたいらしい。妹を応援するのも兄の仕事だと思い、応援の意味を込めて頭に手を置いた。

 妹の代の学年は面白いことになりそうだ。





°✧˖°✧˖˖°





 明日は学園の入学式だ。学校の寮に入ることになるので、今日は家族との別れも兼ねて今日の夜ご飯は豪華だった。

 荷物などの寮に送るべきものはもう転送魔法で送ってある。今からは、お父様の部屋に来るよう言われていたため、ミリーとセリウムを連れていく。


「お父様。ベリンダです。」


 部屋のドアをノックをしながら言うと、入ってきなさいと言われたので3人で一緒に入る。なんだか緊張してきた。そのまま、お父様に椅子に座るよう促された。


「早速だが、今日は3人に渡したいものがある。これだ。」


「指輪、ですか?」


「ああ。これを持っていると離れていても会話が可能になる。お前たち3人とルジルトと護衛のウィンと侍女のマラに渡してあるから何かあったらこれで連絡を取りなさい。もちろん、試験時の魔術具の持ち込みは厳禁だからカンニングはできないから安心しなさい。」


 ゲームでも見たことなかったけどこういうのがあったとは!!お兄様とも繋がっているのか!なんとも頼もしい。でも、お父様とは無理なのだろうか?


「はい!ありがとうございます!!お父様との連絡はとれないのですか?」


「ああ。小型化するとなると、な。寮の部屋には私と繋がっているものもあるから、もしもの時はそれを使いなさい。」


「わかりました!」


「セリウム、ミリー、ベラを頼んだぞ。」


「「はい!」」


 お父様は2人の返事に満足して、大きくうなずいた。そして1人ずつ頭を撫でた。

次回入学式です!


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