3話 レベルとランクの上げ方
女神ミラからガチャで職業が決まる世界に召喚された颯太は自分の職業ガチャを引きなんと勇者を引いてしまった。
それにより勇者になった颯太はナビゲーター兼サポート役のアセビと共に世界のクリアを目指すように言われたのであった。
そして最初に送られた場所はサートスという町だった
「おはようございます颯太様」
朝か…アセビの声で目が覚めると、今日も経験値とゴールドを稼ぐために準備をしながらいつも起こしてくれるアセビに今度プレゼントでも渡そうと思いながら宿屋をでてギルドへ向かった。
ギルドに着いた俺達は、また掲示板を眺めていた魔兎狩りをするには夜だしそれまでの時間潰しに良いクエストはどれか無いかと探していると隅っこにはられていたクエストを見つけた。
満腹熊出現 討伐お願いします
討伐クエストか…今回はこれにしてみるかと決めて早速受付のお姉さんに渡し受理された。
「それではクエスト頑張ってください」
俺達は満腹熊討伐の為に始まりの町から数km離れた小さな村に向かったのだ。その途中で俺はアセビに討伐対象の満腹熊について聞いてみた
なぁ満腹熊っていったいどんなモンスターなんだ?
「満腹熊はその名前の通り常に満腹の熊です毎月の15日に小さな村へ現れるモンスターです。満腹熊を倒すと経験値が普通のモンスターに比べ多く獲得でき、胆嚢は漢方や解毒薬等幅広く使用可能なので高く売れます。何年かに1度あるといわれる空腹期間でなければそれ程強いモンスターでは無いの簡単に倒せると思います。」
成る程満腹熊はこの世界でのレベル上げキャラということか、しかし1ヶ月に1度しかでないとなると効率が悪いなやっぱり地道に魔兎を狩るしか方法は無いのかとがっかりしていた時に俺はアセビの最後のひと言がどうにも気になった。
その何年かに1度の空腹期間っていつなんだと尋ねてもそれはランダムなのでわからないと言われてしまった。
嫌な予感がしたが、心配事の9割は起こらないっていわれてるからと自分の心を落ち着かせた。
目の前に村が見えた瞬間
『きゃーーーーー』
小女が叫びながらこっちに走ってきた。少女は人を見つけて安心したのか涙を流しながら俺達に「と…突然村にでかいモンスターが来て畑にいたおじいちゃんと私を襲おうとしておじいちゃんが『もうすぐ村にこのモンスターを倒しに来てくれる人が来るはずだから走って呼んでくるんじゃ』って言われて走ってたら貴方達を見つけたんです。
お願いしますどうか村とおじいちゃんを助けてください。」
切羽詰まった表情で頼んでいる少女に『大丈夫、任せて』と言ってモンスターがいる村の畑まで走って行こうとしたらアセビが
「颯太様、このアイテムポーチを持って行ってください私も後でこの子と向かいますので」そう言って渡されたポーチを受け取り
モンスターがいる場所まで全力疾走で向かい数分で着き、おじいさんがやられる寸前で何とか攻撃を防ぐことに成功した。
「ありがとうございます」
お礼はいいからまずは安全な場所まで離れてください。と言うとおじいさんは急いでその場から離れた、とりあえず戦い易くなったが嫌な予感が当たってしまったアセビがフラグを立てるからだ。数年に1度の空腹期間に当たってしまった満腹熊の名前とは裏腹に痩せていてとても狂暴だ、「レベル3」の状態で勝てるのか不安だが『大丈夫、任せて』と少女に言ったし何より俺は勇者なのだからやるしかないと覚悟を決めて剣を振り下ろした。
「「ヒュン」」
避けられた!こいつ、でかいうえに素早い!
それから何度も攻撃を仕掛けるが全て避けられる。1回の攻撃を避けられるならこれだ…
俺は攻撃スキルの『2連撃』を使用した1撃目は躱されたが2撃目の攻撃は手応えがあったしかし傷が浅かったので直ぐに爪で攻撃をしてきた。その攻撃を何とか剣で防ぎ俺はまた『2連撃』を使用したがまた、1撃目は躱され2撃目のみあたった。
スキルを使い2撃目だけをあて続けるのは効率が悪いし何よりスキル使用に必要なポイントが無くなるそうすると攻撃を当てる手段が無くなり討伐できなくなるから何か良い方法を考えなければ…そうだ!アセビに渡されたアイテムポーチこの中に確か昨日狩った魔兎の肉が入ってるはずだ、俺はアイテムポーチを開けて中に入っている15匹分の肉を全て取り出し満腹熊に向かって投げつけた。俺が投げた肉を満腹熊が食べていると痩せていた体は一瞬にして太って動きも鈍くなったのでこの隙に攻撃をし続けて満腹熊の討伐に成功した。
討伐した満腹熊を解体している俺は疲れたので少し休憩しているとアセビが少女とおじいさんを連れて来ていたので「終わったよ」と言うと少女とおじいさんはとても感謝していた。しかし村は無事だったがおじいさんの畑が満腹熊によって荒らされていたので俺は満腹熊の胆嚢を渡したすると、お礼をしたいと言われが俺達はまだやることがあったので「またいつかお願いします」と行ってギルドへ戻ろうと村を出ようとすると少女が
「本当にありがとうございました。いつでも遊びに来てください」
そう言って少女は手を振りながら俺達を見送ってくれた。
この世界に来て初めて勇者らしいことをしたなと思っていたらギルドカードが光だし、俺のレベルが「3」から『5』に上がり
勇者ランクも「0」から『1』になっていた。
「おめでとうございます颯太様レベルとランクが上がりましたねランクは『その職業にあった活動』をすると経験値が貰えます、さっき少女とおじいさんを助けた事でランクが1上がりました。」
流石アセビさん俺が聞こうとしたことを質問する前に教えてくれた勇者活動ね…そう俺の目的は『魔王を4人倒す』そうすることで願いが3つ叶うらしい。
だが俺はまだレベル5だしクリアするためにはまだまだ時間がかかるだろう。
サートスに着きギルドへクリア報酬のゴールドを受け取り俺達は直ぐに魔兎狩りのクエストへ出発した。
満腹熊を倒した俺は攻撃するためのSPが少なくなっていたすると、アセビが「私に任せてください」と言ったので近くにあった岩に座って本当なら俺がやらないといけないクエストだよな…なんてぼんやり
走っているアセビを眺めていた。
「そ…颯太様助けてください」
アセビが息を上げながら逃げる魔兎を追いかけ俺に助けを求めてきた。
まったくスタミナがないからあんまり無理するなよと声をかけ俺も残ったSPを全て使い4匹の魔兎を狩った。
さて帰ろうにも俺達は疲れていて町まで歩いて帰れそうになかったので今日はここで野宿することにした。
アセビがポーチからテントと寝袋を2つそして今日狩った満腹熊の肉と毛皮を取り出した。
どうやら毛皮を置いていると臭いで魔兎等の弱いモンスターは警戒して襲って来ないから
安心して眠れるらしい。
集めた薪にマッチで火をつけてモン○ンの
肉焼きセットみたいな物で満腹熊の肉を焼いていた。
誰もが1度は憧れたであろうモン○ンの肉焼きをこの世界で体験できるとは俺は少し感動した。
暫くして肉が焼けたので「いただきます」と同時に肉にかぶりついた。
旨い!!熊特有の臭みは無く脂が乗っていて柔らかく噛めば噛むほど肉汁が出てくる最高だ!
小さい頃1度だけ熊肉を食べた事があったが
その時はあまりにも獣臭くて吐いてしまったから満腹熊も臭いかもと警戒していたがそんなことは無くて良かった。
隣で幸せそうに頬張っているアセビをみているとお腹だけでなく心まで満たされた。
ご飯を食べ終わるとアセビが「おやすみなさい颯太様」と言って自分のテントの中に入って行った
俺は焚き火をみながら満腹熊との戦闘を思い返していた。
あの時、俺にポーチを渡したって事はアセビは魔兎の肉を食べさせたらおとなしくなるって知ってたんじゃないか?だとすると無駄に
SPを消費しなくても済んだし楽に倒せていたかもしれない。俺がしっかりしないとこれから先もっと強いモンスターや魔王との戦闘の時に直ぐにやられてしまう…
よし…明日からダンジョンに行って装備や
アイテムを取りに行こう。
そう決めて俺は火を消しテントに入り寝た。
読んでいただきありがとうございます。宮月零です3話目にして初めて後書きを書いています。
私は、色々と初心者なので更新頻度もゆっくりだったり、話がつまらないと思う人もいるかもしれません。
この方が読みやすい等の改善点やアドバイス頂けると幸いです。
まだまだ拙い文章ですが最後まで頑張りますのでよろしくお願い致します