2話 ギルドそして初クエスト
女神ミラからガチャで職業が決まる世界に召喚された颯太は自分の職業ガチャを引きなんと勇者を引いてしまった。
それにより勇者になった颯太はナビゲーター兼サポート役のアセビと共に世界のクリアを目指すように言われたのであった。
そして最初に送られた場所はサートスという町だった今回はギルドへ行きクエストを受ける
1章1一2 ギルドそして初クエスト
「おはようございます颯太様」
俺は朝が弱いからもう少し寝たかったが 何時に出発するのかを伝えてなかった、というか昨日は色々とありすぎて直ぐに眠ってしまった。
はぁ…ため息を吐きながら、ギルドに行く準備し宿屋を出て目的地まで歩いていた。
なぁ、アセビこの世界では職業はガチャで決まるって言われたが昨日倒した魔兎とかも何か職業とかあるのか?
なんとなく気になったので聞いてみた
「確かにこの世界では、職業はガチャで決まりますがそれは知性ある種族だけです。
馬とか牛の家畜やレーポス、スライム等のモンスターも職業は与えられません例外はありますが。」
例外ってなん…と聞こうとしたがアセビは
立ち止まり目の前には看板にギルドと書かれた建物に着いていた。
「ここがギルドです、颯太様には始めに職業申請とクエスト依頼を受けてもらいます。」
相変わらずの説明口調だなと思いながら言われた通りに俺はギルドに入り辺りを見渡した
おっおい…あそこに居るのは獣人じゃないか?あそこには妖精族こんなにも早く拝めるとは幸運だ
俺はエルフに見惚れているとアセビが肩を叩き早くしろ、と言いたげな顔をしていた
もう少しエルフを見ていたかったが受付に向かった。
「ギルドへようこそ本日はどのようなご用件でしょうか?」
受付のお姉さんが笑顔で尋ねてきたので
職業申請とクエスト依頼を受けに来ました
と言うと1枚の紙を渡され
「この紙に手を置いてくださいそうすれば
貴方の名前 職業が自動で書かれ登録完了となります。」
言われた通りに手を置くと紙に文字が浮かび出し俺の情報が全て写し出されお姉さんに渡した。
「これは珍しい職業が勇者の人が来たのはとても久し振りで驚きました。ギルドカードをお渡ししますね、これがあればどの町のギルドでもクエストが受けられ更にステータス、覚えているスキルの確認もできます。
クエストを受けたい場合は奥の掲示板に様々な依頼が書かれた紙が貼っていますので剥がして受付に持ってきてください。」
説明を聞いた後俺は早速掲示板に向かい
アセビと共にクエスト依頼を眺めていた。
「まずは簡単なクエストを選びましょう」
隣でそう言いながら俺はクエストに目を通し、どれを挑戦しようかと悩んでいた。
しかし色んなクエストがあるんだな~回復草探しに洞窟攻略、畑作業の手伝いとかもあるんだなと俺は驚いた。1時間くらい掲示板を見ていて俺が選んだのは、魔兎15匹退治のクエストだこれなら経験値も上げつつギルドからの報酬も出て更に、昨日知った事だが魔兎の肉はとても美味しいらしいこれは一石三鳥なのではと思い掲示板からクエスト依頼が書かれた紙を剥がして受付に持っていきお姉さんに渡すと
「それではクエスト頑張ってください」
これから俺の異世界での初クエストが始まる
期待に胸を膨らませながらギルドを後にした
昨日魔兎を倒した場所に来た俺とアセビは
2人で魔兎を狩るために野原を駆け回っていたが 、クソ…昨日はめっちゃ居たのに何で今日は全然居ないんだよ中学 高校と帰宅部だった。
俺は今までに無い位走って息があがっていた あ…アセビ今何匹狩った?俺はまだ1匹なんだけど…
「わ…私はまだ0匹です…」
畜生まさかアセビもスタミナがなかったのか
これは予想外だった…俺は息を整えて一旦遠くでバテているアセビを呼び作戦を考え直した。
アセビ、魔兎の特徴を教えてくれ
「は…はい魔兎の特徴は夕方から夜にかけて
行動する夜行性の魔物です。
そ…その為朝や昼等は行動していない事が多いです。」
アセビはまだ息があがっていた…どれだけ
スタミナが無いんだよと俺は笑っていた…ん?
ちょ…ちょっと待て今なんて言った?
「え…あっはい…魔兎は夜行性で…あっ!」
アセビも気付いたようだった 、そう今はまだ照りつける太陽が眩しい朝なのだそりゃ狩れない訳だ仕方ない夜になるまで一旦始まりの町に戻ろう。
こうして俺の、異世界での初クエストクリアはお預けとなったのだ…
俺達が町に戻る間アセビはずっと落ち込んでいた。
「すみません颯太様、私がクエストを受ける前に伝えていればこんなことにならずに済んでいたのに…あれ程ミラ様に忘れっぽいとこがあると注意されていたのにすみません。」
アセビ、誰にだって失敗はあることだから
そんなに落ち込まずに気持ちを切り換えようぜ、何より俺はアセビがスタミナが無くて
ちょっと抜けてるのがわかって嬉しかったよ
俺がそう言うとアセビは前を向いて顔を赤らめながら笑顔で「ありがとうございます」と言った、アセビとの距離が縮まった気がした。
戻ってきた俺達は夜まで暇なのでこの町を
見て回る事にした。
平和だし、町の人も皆優しくて良い町だな
と考えていると、とてもいい匂いがした
そういえばまだ朝ご飯も食べてなかったな
しかしこの匂いは何処からだ?
匂いをたどっていると大衆食堂的な場所に着いて 俺達はお腹がすいていたので迷わず店に入った。
この店はメニューが豊富で悩んでいると店主
らしき男性が声をかけてきた
「お客さん初顔だねメニューに迷ってるならこのサートス名物の魔兎のシチューだよ是非食べていって。」とおすすめされたので俺達は魔兎のシチューを頼んだ。
暫くすると料理が運ばれてきた、とても良い匂いだそれに魔兎の肉が沢山入っていて凄く旨そうだ、いただきます早速1口食べてみると
やはり旨い肉は柔らかく野菜もじっくり煮込まれていてシチューとの相性が抜群だ。
アセビもどうやら気に入ったらしくとても
幸せそうに食べていた。
「お兄さん達、気に入ってくれたかい?
美味しそうに食べてくれて嬉しかったから
これサービスのプリンだよ」そう言って店主がプリンを持ってきてくれた。
このプリンは柔らかくて卵の風味が強く感じ
カラメルも程よい苦味でとっても美味しい
お腹も膨れたので店をでた、夜まで適当に
時間を潰して日が暮れてきたので俺達はまた
野原に戻り魔兎狩りを再開した朝に比べると
楽に狩れる。
待て今日の晩御飯、と魔兎を追っかけ狩っていたお昼に食べた魔兎シチューを思い出し、もう魔兎を食材としか思えなくなっていた。
2人あわせて15匹狩るとギルドカードに済の
スタンプが押されていた。
「颯太様、クエストクリアしたのでギルド受付に戻りましょう」
アセビがそう言ったので俺達はギルドに戻り
受付へ行きギルドカードを見せ報酬のゴールドを受け取り宿屋に戻った。
アセビに明日もギルドへ行くことを伝え今日も疲れていたので、またベットに入ると直ぐに寝てしまった。