1話 チュートリアル
女神ミラからガチャで職業が決まる世界に召喚された颯太は自分の職業ガチャを引きなんと勇者を引いてしまった。
それにより勇者になった颯太はナビゲーター兼サポート役のアセビと共に世界のクリアを目指すように言われたのであった。
そして最初に送られた場所はサートスという町だった
「さぁ、ガチャを引いて出た職業でこの世界のクリア目指して楽しんでください」
女神と名乗るミラが手を叩くと上から
神々しく光るガチャマシーンが降って来て
驚いていると、言い忘れた事を思い出したようで俺にこう言った
「1度決まった職業は変更できないからね」
俺のいた世界でも最近は親ガチャとか職場ガチャ等自分で決めれない事をガチャと表現していて馬鹿馬鹿しいと思っていたが、何処だかわからない場所で1回のガチャを引きそれが職業になり転職不可って酷い話だ。
そんなことを考えてるうちに早く引けよと言ってるような顔で俺の方を見てるので覚悟を決めてレバーに手を掛けガチャを回した。
レバーを回すとマシーンの中から金色に光る
カプセルが出てきたのだ、俺はカプセルを開け自分の職業が書かれている紙を確認した。
そこには《勇者》と書かれたていた、それを見てミラは驚きをながらちょっと楽しそうにこう言った
「おめでとうございます、貴方の職業は勇者です。
レア職業ですよ!運が良いですね。」
運が良いだって?勇者だったら死ぬ確率高いじゃねーか最悪だ…というか職業が勇者って
なんなんだよとツッコンだ。
お願いします1度だけ引き直しさせてくださいとミラに頼んでみるも
「1度決まった職業は変更できないって伝えたばかりじゃん、だから引き直しはできないよ勇者で頑張ってね。」
否応もなく俺は勇者になったのだこういう時
アニメや漫画だったら喜んだりするのだろうが、現実はめんどくさいや死ぬのが怖いなどの感情の方が大きかった。
うじうじしてても仕方ないので俺は一旦深呼吸をし覚悟を決めた。
ところで女神様さっき言ってたクリア条件って何ですか?と俺は気になっていたことを聞いた。
すると「そうね、まずクリア条件とは君のような呼び出された人間にだけあるの元々ここの世界で生まれた人や魔物にはそれがありません。
そして勇者のクリア条件と言うのは魔王を4人倒す事です。
もしクリアできたら貴方の願いが3つ叶えられます、例えばもとの世界に帰りたいとかね。」
成る程俺以外にもこの世界に召喚された人は居る事を知り俺は少し安心した。
「そろそろ君がこれから旅をする世界に送るけどその前にプレゼントがあるよ
まずは勇者に必要な能力を付与します。
といっても君はまだレベル1だからそんなに強い能力じゃないよ、この世界で魔物との戦闘やギルドで依頼をクリアしてレベルをあげると更に強い能力が獲得できます。
次に初期装備をプレゼント!高いランクの装備が欲しい時は、ダンジョンを攻略し攻略後に引けるガチャを引き強い装備をゲットしてください。
そして最後にナビゲーター兼旅のメンバーに《アセビ》を連れていってあげて、わからないことがあればこの子に聞くと教えてくれるよ」
「アセビです。よろしくお願いします勇者様」
こちらこそよろしくお願いしますアセビさん
その…勇者様って呼ぶの恥ずかしいのでやめてください、俺の事は颯太で良いよ
アセビさんは中性的な見た目でいかにも仕事ができますといった秘書みたいな人だ
「わかりました颯太様、私の事はアセビとお呼びくだい。」
「それじゃあ、颯太 アセビ クリア目指して頑張ってね!運が良ければまた会えるから」
そう言ってミラが手を2回叩くと俺達はここに来たときと同じようにカプセルに閉じ込められ目の前が真っ暗になり意識を失った…
「起きてください颯太様」
その声で目が覚めたと同時にカプセルが開き
眩しい太陽の光と共に目に写ったのは俺が居た世界とは全く違う、自然が豊かな町の前だった。
あぁ俺は本当にガチャで職業が決まる世界に召喚されたらしい暫くキョロキョロと辺りを見渡してから隣にいたアセビに俺達はどこに飛ばされたんだ?そう聞くとアセビは教えてくれた。
「颯太様、ここは始まりの町という町です。
この近辺では強い魔物がいないのでまずは能力の使い方や魔物の倒しかた等を覚えて貰いますついてきてください。」
俺は言われた通りについていき町から少し離れた草むらでアセビは立ち止まると目の前に
小さなウサギのような生き物がいた。
「それでは颯太様まずは、ここにいる魔兎を倒してください。」
俺は今ゲームでよくあるチュートリアルの説明を受けているのだが、初めて倒す魔物が
こんなに目が丸くて可愛いウサギのモンスターだとは少しやりづらいと思い攻撃を躊躇っていると魔兎が俺に跳びかかって来たので
剣を振ると魔兎の首が切れていた。
俺は剣など勿論振ったことは無いのだが驚くほど簡単に扱えていた。
この事をアセビに聞いてみると
「颯太様は職業が勇者に決まったときに剣術や攻防御力アップや言語変換スキルも付与されていますのでこの世界での戦闘や言葉がわからない等の問題ありません。
それと、今魔兎を倒したことで颯太様の
レベルが2にあがりました。
更に攻撃スキル2連撃を入手しました。」
成る程勇者のスキルがあるから剣も扱いやすいし言葉の心配が無いのは良かったと俺は安堵していた。
辺りを見渡しているとまだまだ魔兎がいたので、どんどん倒して経験値を稼いでレベルが3に上がったが、その分攻撃も食らっていた周辺の魔兎を倒し終えた時にアセビがこう言った。
「颯太様、次はアイテムの使い方です。
まずこの冒険で入手したアイテムや旅に必要なテント等は私が保管魔法で所持していますので必要な時に声をかけてください。
そしてこれが低級回復薬です、飲むと体力が少し回復します。」
そう説明しながら低級回復薬をくれたので
飲んでみた、すぐに傷も癒えていた更にこの回復薬は甘くて美味しかったのだ。
色々と説明を受けているうちに日が暮れて夜になろうとしていたので俺達は町に戻って
俺が倒した魔兎の皮や肉を売ったお金で宿屋で部屋を借りて飯屋に行くことにした。
宿屋の人におすすめされた飯屋に着いて食事
をした、おすすめされた場所だけあって確かにご飯が旨いずっと動いていてお腹がすいていたのでとても嬉しかった。
食事をしながらアセビに、気になっていたことを聞いていてみた。
なぁこの世界の神はミラ様以外にも居たりするの?
「はい、ミラ様の他に4名の神が存在していますが、異世界から召喚できる能力を持っているのはミラ様しかいません。
この世界では、初めに5人の神様が存在していました。その神様は世界を1つ造り色々な種族を造り知恵と能力やスキルを与えましたすると、能力が強い種族が弱い種族を蹂躙し争いが絶えず世界が滅びかけた時に神様は話し合いをしました。
そして今まで与えていた能力やスキルを1度全て没収し、能力(人間でいうところの職業)をランダムに決定してそれに関連する能力を付与するように世界を造り直したのです。
スキル等を奪われた事により争いは少なく
なっていきました。」
ミラを含む5人の神が造った世界か、でも何でガチャに決めたのか知ってるのか?と俺はまた質問をするとアセビは
「それは、ミラ様が昔、異世界の日本という場所で見つけた面白い機械を参考にしたらしいです。」
やっぱり日本に来たことがあったのかそうじゃなきゃあんなにそっくりなガチャを作れるはずがないと俺は思った。
その他にも色々とこの世界について話を聞いて、食事を済ませ宿屋に戻って部屋に入ろうとした時に「颯太様、明日はギルドに行って依頼を受けてもらいます。
ではおやすみなさい」
わかった、おやすみ~俺はそう言って部屋に入りベットで横になると今日1日信じられないことの連続で疲れていたのですぐに眠ってしまった。