ポンコツ2人旅
こんな物語で書いてみたい
出来損ないと言われ捨てられてしまった2人。
そんな小さな冒険者達はいま、道に迷っていた。
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「ねぇ、クー。ここどこなんだろう?。」
「わかんないよぉ〜。」
少女がテイムした小さなスライムが心配そうに見上げている。
「りムム、わたし達、森で迷子になっちゃったみたい。
「リュム?。」
「…はぁ。もう歩けないよォ〜。」
クーと呼ばれた子はその場に座り込んでしまった。
「クーってたしか竜族なんだよね?。空、飛ぶこと出来ないの?。」
「ボク、出来損ないだから…。他の竜人みたいに竜の姿になったり、変化することができないんだ。」
「そうなのね…って、あぁ〜!!!。」
「ん?。って、うぁ〜!。」
「どこに座って…あーあ。次の街に着いたら洗濯しないと。」
クーが座っていた場所は湿った地面で座ったせいか、おしりまわりや着ていた上着が泥で汚れていた。
「ご、ごめんね…ラミル。」
「旅に出る前から1人でずっとやってたしさ、全然慣れてるし、大丈夫だよ!。」
「ラミル…。」
「それよりもさ、先にここから出られなければどうしようもないんだけど…。」
「たしかに。」
空を見上げると鳥たちが羽ばたいていている。
「……?。リュムリュ!。」
遠くを見ていたスライムが飛び跳ねてそのまま駆け出してしまった。
「りムム?!。ど、どこに行くの〜!。」
「…えっ!。ラミル、待ってよぉ〜!。」
自由に舞う鳥たちの空の下で、小さき冒険者達は騒いでいた。
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「はぁ…良かった。」
「リムムのおかげで街道まで出れたね。」
「リュムム!。」
「ありがとうね。」