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第4話 初期スキル

「さて。とりあえずどうするかな?」


 俺は、開いたままのメニューパネルをもう一度覗き込んだ。



 名前:ハル

 職業:バーサーカー

 レベル:1

 HP:45 MP:10


 ステータス

 腕力:0 体力:0 器用:0 敏捷:0 魔力:0 愛:100 


 スキル

 バーサークパワー、愛のムチ


 装備

 ハンドアクス、冒険者の服



 ステータスの下に表示されているスキル。俺は『バーサクパワー』と『愛のムチ』という2つのスキルを持っているらしい。これはいったいどういうスキルなのだろう? 疑問に思ってメニューパネルに触れてみた。すると、画面が切り替わってスキルの説明が表示された。


 『バーサークパワー』

 バーサーカーが最初から所持する固有スキル。発動すると一定時間、攻撃力が上昇する。しかし、代わりに防御力が減少する。


「なるほど。いかにもバーサーカーらしいスキルだな。しかし、この『愛のムチ』っていうスキルは何だろう?」


 俺は、続けて『愛のムチ』のスキルについての説明を読んだ。


 『愛のムチ』

 ステータス『愛』の値が100以上で取得できる。

 発動すれば、通常では攻撃力の基準がステータス『器用』が基になるムチの武器について、ステータス『愛』に変えて攻撃力にすることができる。


「何だこりゃ?」


 俺は、説明を見て首を傾げた。何のことか意味がよく分からない。とりあえず、1つだけ分かったことはムチを持っていないと役には立たないということだ。


 メニューパネルの装備の欄を見ると、俺が持っているのは『ハンドアクス』と『冒険者の服』の2つだけだ。ハンドアクスは、片手で扱える小さな斧である。たぶんバーサーカーの初期装備なのだろう。


「よし! とりあえず武器屋に行ってムチを買ってみよう!」


 最初の所持金は、100GPある。これでムチが買えるかどうか分からないが、俺は武器屋を探して街を歩くことにした。


 最初の広場を出てメインストリートに出る。通りは様々な格好をした人たちで賑わっていた。現実では引きこもりの俺が感じる久しぶりの外の世界。俺は、キョロキョロしながら歩いていた。


「お兄ちゃん! 何か探してるの?」


 不意に声をかけられて立ち止まる。小さな女の子が俺に向かって声をかけたようだ。普通の村人みたいな恰好をしているし、NPCだろうか?


「あ、いや。あの…… 武器屋はどこにあるか知らないかな?」


「武器屋ならあっちの方にあるよ!」


 俺が尋ねると女の子は元気よく指をさして教えてくれた。よかった。現実の世界じゃ、こんな小さな女の子に俺が声を掛けたら警察に逮捕されかねん。


「あ、ありがとう!」


「バイバーイ!」


 俺が礼を言うと女の子は手を振って見送ってくれた。随分とフレンドリーなNPCだな。そういう設定なんだろうか。そう思いつつも女の子が指さした方へ向かって歩く。


「おッ! ここが武器屋だな」


 少し歩くと武器屋と思われる剣と盾のマークがついた看板を見つけた。



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