第24話 イベント告知
俺とカタリナは、並んで街のメインストリートを歩いていた。カタリナは、機嫌よさそうにニコニコしていて、たまに俺の顔を覗き込んでは微笑む。話の流れで、彼女とつき合うことになってしまった訳だが。自分の年齢イコール彼女いない歴の俺には、正直どうしていいのか分からない。
「ん? おや、あれは何だろう?」
そんな時、広場に人だかりかできているのを目にした。何やらワイワイと人が集まっている。格好を見ると、みんな俺と同じプレイヤーのようだが。
「行ってみよう!」
俺は、カタリナを連れて広場に行った。広場の中央に立札が設置されていて、それを見ようと人が集まっているみたいだ。俺は、近くにいた戦士風の男に尋ねた。
「すみません。何かあったんですか?」
「ああ。運営から新しいイベントの発表があったらしい。何でもプレイヤー同士が戦うバトルロイヤルのイベントが、近いうちに開催されるらしいぜ!」
戦士風の男は、親切に教えてくれた。そんなイベントがあるのか。人が少なくなってきたところで、実際に立札を読んでみる。戦士風の男が言ったとおり、バトルロイヤルのイベントを告知するものだった。上位入賞者には、豪華特典ありと書いてある。
「へぇー。なるほど」
「いったい何が書いてあるんだ? ハル」
俺の横からカタリナが覗き込む。俺は、カタリナにイベントの内容を簡単に説明した。
「ほう! それは面白い。参加するのだろう? ハル」
カタリナは、乗り気の様子だ。しかし、俺は「うーん」と苦い顔をした。
「いや、俺なんかが参加しても。すぐに負けちゃうよ」
俺は、自信なさそうに答える。ステータスを『愛』に極振りしている俺は、スキル『愛のムチ』を発動して何とか戦うことはできる。しかし、使用できる武器はムチに限定される。モンスターとの戦いでは、そんなに気にはならないが。プレイングスキルが重要視されるプレイヤー同士の戦いにおいては、ムチで戦うのは圧倒的に不利だ。リザリィーと戦った時に、思い知らされたのだ。
「やる前からあきらめてどうする。何事もやってみなくちゃ分からないじゃないか! ハル!」
カタリナが俺の目をみた。真剣な表情をしている。
「でも、俺のプレイングスキルじゃ……」
「私に任せろ! 君を鍛えてやる」
そう言ってカタリナは胸をたたいて見せた。確かに、彼女の腕前は相当なものだ。あのリザリィーを簡単に倒している。
「よし! そうと決まれば、さっそく練習しよう! ハル」
「そこまで言うなら。分かったよ」
カタリナの熱意に押されて、俺はイベントに参加する決心をした。
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