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第18話 反撃!

 恐竜は、図体が大きいせいか足はあまり早くない。しかし、問題は俺の足が遅いことだった。俺は、ステータスを『愛』に極振りしているため、素早さの基準となる『敏捷』の数値は0である。


「まずい! このままじゃ追いつかれる!」


 じわじわと恐竜の鼻先が迫っていた。このまま走っていても追いつかれるのは目に見えていた。仕方ない。意を決して俺は叫んだ。


「スキル『愛のムチ』を発動ッ! さらに、『電撃ムチ』を発動ッ!」


 俺は、走りながら2つのスキルを発動させる。そして、背後に迫る恐竜の顔めがけてムチを振るった。


 パシーンッ! バチバチッ!


 ムチから流れる電流が火花を散らす。


「グオオオオーーーーッ!?」


 恐竜が、悲痛な叫びをあげた。さすがに高レベルモンスター。これしきの攻撃で倒れる様子はない。しかし、スキル『電撃ムチ』の効果で感電させることはできた。


 恐竜は、立ち止まりピクピクと体を震わせていた。


「よし! 今のうちだぜ!」


 この隙に、俺は全速力で走って逃げた。恐竜との差がみるみる開いていく。


 5分後――――


「(グオオオオーーーーッ!)」


 遠くで恐竜の鳴き声が聴こえた。だが、ここまで来れば逃げきったも同然である。俺は、ホッと胸を撫で下ろした。やれやれ、一時はどうなることかと思ったぜ。


 さて、この始末どう着けてくれようか。俺は、リザリィーの裏切りを思い出して怒りに震えた。


「あの大きなタマゴを持って歩いているなら、まだ遠くには行ってないはずだ!」


 リザリィーは言っていた。恐竜のタマゴは、草原地帯を出るまでアイテムボックスに入れる事はできないと。それならば、リザリィーは現在あの大きなタマゴを抱えて移動していることになる。それならば、見つけるのは容易い。


 俺は、恐竜の巣穴から出ると草原を見渡した。遠くに銀髪の後ろ姿を発見する。思ったとおりだ。大きなタマゴを抱えているので、ゆっくり歩いていた。すぐに俺は追いつく事ができた。


「見つけたぞッ! リザリィー! よくも俺を捨て駒にしてくれたなッ!」


 俺は、リザリィーの後ろ姿に怒りの叫びをあげた。リザリィーは、ゆっくりと振り向いて俺を見る。一瞬、虫けらを見るような冷ややかな目つきをした。しかし、すぐに笑顔になる。


「あはははは! やだー! ハルったら。生きてたんだー! もう、心配したんだゾ!」


 リザリィーは、ヘラヘラと笑っていた。それを聞いて俺の怒りは頂点に達する。


「何だとッ!? 最初から利用するつもりだったくせに! 許さんぞ!」


「へえー。許さない? だったら、どうするつもり?」


 リザリィーは、開き直った口調になる。そして、ゆっくりと持っていたタマゴを地面に置いた。


「悪いけど、騙されたアンタが悪いのよ。おバカさん!」


「き、貴様ッ!」


 もう許せない。俺は、ムチをかまえる。しかし、リザリィーは動じる様子はない。


「ふん! バカねえ。大人しく恐竜に踏みつぶされてばいいのに。アンタごときが、私に敵うと思ってんの? 調子乗ってんじゃねえわよッ!」


 リザリィーは、腰から剣を抜いた。そして、左手に盾を装着する。


「バーサーカーを舐めるなよ!」


 俺は、レベル3のバーサーカー。対するリザリィーは、レベル4の騎士ナイト。相手の方がレベルは上だが、その差は決して大きくない。


 ついに、俺とリザリィーの因縁の対決が始まる。



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