いざ、盗賊退治
炸裂液の減益をドバニア帝国に発注した翌日。
久しぶりに、自室に帰ってきた。
俺が帰ってきたのを確認すると、メイド二人が寄ってきた。
「ルカ様、お召し物を、ああっ」
そのうちの一人、エルフ族のメイドが躓き、俺に寄りかかってくる。
「すーはーすーはーすーはー」
しきりに、俺の臭いをかぐ。
うん、やっぱり怖い、っていうかちょっと引く。
「な、なあ、それ何の意味があるんだ?」
「マーキングです」
だそうだ。
これは初日からやられていることで、毎日交互にやられている。
「すーはーすーはー」
まだ嗅いでる。
「なあ、もういいんじゃないか?」
いささか強引に引きはがす。
「ぁ」
何故か悲しそうな顔をするメイド『ティナ』
「そうですよ、少し嗅ぎすぎですティナ」
そんなティナに追い打ちをかけるのは、もう一人のメイド、『サラ』
ちなみに、きみも昨日やってたよね?
余談だが、ダリアンの様な執事は代々我が王家の執事だったり、愛人だったりしたのだが、正直意味ないと思う。
そもそも、愛人囲うとか、そんな勇気ない。
俺は自他ともに認める豆腐メンタルなんdあ。
「いいから。俺もう寝るから」
そう言って、二人を追い出す。
「ああ、ルカ様~」
切なげな声を上げるふたりw追い出す。
ちなみに二人はエルフだが、十五歳と、ギリギリ成人だ。
と言うか、確実に俺の方が先に死ぬ。
元々二人は、ハイエルフと言うエルフの中でも純血種で、その寿命は数千年にわたると言われているのだが、ある集落の生き残りで、奴隷として売られているところを、当時十歳の俺が買った。
あほですね。
その頃はどうやってお金出してたんだろう。
「はあ、寝るか」
一週間後。
「陛下、炸裂液の原液が届きました」
ついにか。
「それをポーションの瓶に詰め、兵士に持たせてくれ。一人五個だ」
「畏まりました」
「準備が出来次第出兵だ」
と言うことで、五時間後、出兵。
場所は国内で盗賊が出張っている集落。
策は木でできており、中々に古臭い感じを出している。
「しかし、陛下、この炸裂ポーション、どのように扱うのですか?」
「ん?炸裂ポーションの原液って、衝撃ではじけるだろ?空気中の電気に反応して発火するんだ。だから。こうする」
持ってきた火を、ポーションにつながる紐に付け、村に投げる。
すると、盛大に爆発し、へこみが出来る。
「わかったか。皆、このようにして使うんだ」
「「「うわー」」」
何故か、引きつった笑みを見せる兵士たち。
「さすがですね!リオ様!」
ちなみに、最近キャラ崩壊したダリアン。
この前、二人でいるとき、言うも鉄仮面で怖い、と言ったら、こうなった。
過去の俺、やっちまったぜ。
と言うことで、皆、気が引けるのか、あまり奥までは投げないので、俺が奥まで投げて、どんどん爆発させる。
やがて、見渡す限りにくぼみが見えたとき、それは起きた。
「こ、降伏する。だから、これ以上投げないでくれ!」
出てきたのは、片目片足をなくした、盗賊風の盗賊。
「貴様、何者だ!」
兵士の一人がそう問いかける。
「知らないで投げてたのか!おれは盗賊団の頭、オッドアイズだ」
ふむ、なんかかっこいい名前だな。
ムカつくからも一個。
「なぜだー!!!!!!!!!」
吹っ飛んだが、生きてるようだ。
「で、他の奴らは?」
「さあ、ここまで出てこないと、全滅したんじゃないんですか?」
「どうなんだ!オッドアイズ!」
すると、オッドアイズが、絞り出すように言った。
「出てこい!お前ら!」
出てきたのは、ぼろ雑巾を着た半裸の男たちだった。