異世界の少年
突如、ゲートから出現した少年。
弟が心配でこっそり隠れて見ていたシーナ、それとクスナ。
現れた少年を見て、シーナは驚きを隠せなかった。
事前にスティナに聞いていた通り、シーザーそっくりの男の子がいたのだ。
――この子が竜の大地のゲートの少年?
シーナと同様にクスナも驚いていた。
シーザーに瓜二つなこともあるが、それだけじゃなかった。
少年が異質な者であることが、クスナにはわかった。
壮大すぎる魔力。
クスナも魔力が強い部類に入るが、その比ではない。
桁違いの、まるで英知を超えた存在であるかのようだ。
* * *
突如ゲートから現れた少年とシーザーは見つめあい、あんぐりしていた。
「ね? シーザーにそっくりでしょ?」
と、スティナ。
「えーっと……? 僕の事、呼んだ?」
と、シーザーと瓜二つの少年がスティナに尋ねる。
「ゲートを開けようとしてたんだけど?」
「あ! きみ、エルフの女の子!」
「そう、覚えててくれたの?」
スティナはぱっと笑顔になる。
「うん。猫ちゃんは元気?」
「元気にしてる」
ぽかんとしてたシーザーだが、突然現れた少年とスティナが親し気に話しはじめたので、なんだかおもしろくなかった。
「ゲートなら開きかけてたよ」
少年は、カゴを持ち上げる。
「この子の魔力のようだけど。……て、ことはきみが僕を呼んだの?」
少年はカメレオンに問いかけた。
カメレオンが喋るわけもなかった。
少年は、またスティナに話を振る。
「自己紹介してなかったよね? なんで、僕の名前、知ってるの?」
スティナはきょとんとした。
そういえば、この少年の名前を知らない。




