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機械仕掛けの魔法使い -スティナ-  作者: チク


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親友と彼女


「お帰りー」

 クスナを迎えたのはシムィンだ。

 二人は年が近く、なんだか気のあう友達で、よくシムィンはクスナの家に来ていた。


「ファッティ、直ったよ」

 と、シムィン。

 座って工具をいじくるシムィン。その前にファッティが鎮座していた。


「もう直ったのか!」

 クスナは驚いた。

 朝、うんともすんとも動かなったファッティ。スクラップしかないかと覚悟もしていたのに。


 シムィンは何やら部品を見せて、

「割れてた部品を取り替えたらすぐ直った」

 そんな部品を見せられても、クスナにはよくわからない。


「ファッティ、コーヒー淹れて」

 試しにいつもの頼み事をファッティにしてみる。

 ファッティは動き出して、台所に行く。

 コーヒーを淹れ始めた。

 いつも通りの行動だ。


「あいかわらず、すごいな。ありがとな」




 クスナは、シムィンにファッティが淹れたコーヒーを出した。


「飲まないの?」

 そのコーヒーが一つなので、シムィンは尋ねた。

「俺はシーナんとこで飲んできた」


「あ……あ? そ、そう?」

 シムィンは頭をかく。

「わかりやすく動揺するなよ」

 クスナは、シーナとシムィンがお互い距離を取っていたのは知っていた。


 クスナが先に出会ったのはシムィンで、その後にシーナと恋仲になった。

 シーナのためにシムィンと疎遠になるのもなんだか違うような気がして、この問題はクスナの中ではまだ結論も出ず曖昧なままになっていた。


「別に動揺はしてないよ」

 シムィンはコーヒーを飲んだ。

「シーナといえば、シーザーがなんか女の子と歩いて行ったって、シームァが言ってたけど?」


「ああ、それな。エルフの女の子でゲートを通ってきたんだって」

 クスナは、シーナの家でのことを話した。

 その話をシムィンは興味深く聞いていた。

 

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