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鍵盤。
響く音はそこらにあり
同時にそれはすぐ消える
儚いと言うには軽すぎて
美しいと言うには重すぎる
世界の白黒鍵盤
叩くのは誰だろう
終わることのない指の動き
数千ページの楽譜が見える
鍵盤はハンマーを動かし
駆動して弦を叩く
叩け叩け
精一杯に鍵盤を
白黒に彩られた鍵盤と
震える弦の上で
跳んで跳んで
跳ねて跳ねて
音のように儚く
音のように美しく
生まれたと同時に死ぬ
シュレディンガーの猫
そんな感じの二律背反
音は儚くも美しく
格好いいと言うには足りない
何よりも刺さるメッセージ
鍵盤を叩け
白黒鍵盤を




