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7話。 ジュニアギルドへ行こう!

ジュニアギルド 開場当日。


「パパ…ここ?」

「う、うぉぉぉ…」

「わー、人がいっぱい!」


「ようこそ! 冒険者ギルド併設 ジュニアギルドへ!」




無駄にテンションの高いお父さんに迎えられて

僕たちはジュニアギルドへやってきました。


「ほれ、入ったはいった!」


「おわわっ」

「ひゃぁっ」

「わたたっ」




「受付カウンターは向こう、依頼の掲示板はあっち、配達の依頼はカウンターで申し込みすれば一緒にもらえるからな。じゃ、がんばれ!」


   ばん!

「いで!」


「もぅ、パパったら…」

「ぷぷっ…」







「こんにちはぁー。ジュニアギルドへーようこそー。」


間延びした声のお姉さん。


「三人で登録して欲しいんですが…弟が4歳なんですけど…」

「はーい、お兄さんたちはぁ、5歳以上ですかー?」

「は、はい…」

「はーい、問題ございませーん。リーダーが五歳以上の場合、メンバーは大げさに言うと0歳からでも登録できまーす。」

「そ、そうですか…」

「はぁーい、他に質問はございませんかぁー?無ければすぐに登録を開始いたしまぁす。」

「は、はい…」


「それではぁ、まずリーダーさんからぁ、こちらの水晶球に身分証名称と手のひらを当ててくださーい。」

「俺で良い?」

「「うん。」」


  おそるおそる…

乳白色に光る水晶球にメッシュ兄ちゃんが手を当てる。


     ビウォォォォン…

      プシュ!


虹色に一瞬光り、横の箱からカードが出てきた。


「…はぁーい。メッシュ・マルタさんで間違いございませんねぇ?」

「え、なんで…」

「こちらぁ、国から発行された身分証明と指紋照合で本人確認を行います水晶でぇす。偽装や変装は通用しませぇん。ジュニアギルドでも冒険者ギルドでも同じ水晶球を使用しまぁす。なのでぇ、このギルドカードは絶対本人にしかご使用いただけない大切なギルドカードになりまぁす。」

「へぇ…すげぇ…」

「ギルド登録された場合、身分証明で使用していたカードはこの水晶球が回収いたしまぁす。また、こちらはジュニアギルドですのでぇ、15歳になられましたら卒業となりましてぇ、いったん退会していただきますぅ。冒険者ギルドへ再登録される場合はまた同じ手順を踏んで登録となりますー。そのままギルド入りせず学校や就職をなさる場合は身分証明を水晶から返却いたしまぁす。」

「はーい。」

「あ、そうそう…チームリーダーさんのカードにはリーダージェムが装着されていまぁす。ちゃんとありますかぁ?」

「はい、これですね?」


お兄ちゃんのカードには、水晶と同じ乳白色に光る小さな石がはまっている。


「はぁい。それではぁ、次お姉さんどうぞー。」

「は、はいぃぃ…」


緊張しっぱなしのお姉ちゃんも無事に登録完了。


「それではぁ、弟さんどうぞぉ。」

「はい!」



ゆらゆらとうごめきながら光る水晶。

手を触れた瞬間、虹色に光る。


  ぱしゅん!


持っていた身分証明書が水晶に吸い込まれる。


     ウ゛ォォォォン…

      プシュ!


出てきたのはオレンジ色のカード。

かっこいいなぁ…


「はぁい、これで登録は完了でぇす。それでは最後に、三人のカードを重ねてくださぁい。」

「?」



カウンターにお兄ちゃんのカードに僕とお姉ちゃんのカードを重ねる。


「はい。」

     ぺたん!


「このハンコでぇ、三人がチームである証明となりますぅ。」

「あ、見て見て。マークが欠けた形になってる。」

「本当だ、三人とも別々…」


冒険者ギルドの看板のマークが、少しずつ欠けた形になってる。

下には「ジュニア・・・」とかいてある。



あー…説明しずらい。

英語で書く「Jr.」みたいなもの。

こっちの文字、なれてきたからいいんだけど…

所どころ、英語とダブるのがあるんだ。


OK とか、ヘイ!とか…


万国共通?





「三枚のカードを重ねるとちゃんとしたギルド公認マークとなりますぅ。メンバーが増えた際は、またどこのギルドでも結構ですのでぇ、ハンコを押しなおしてもらってくださぁい。」

「「「はい!」」」


「それでは登録完了でぇす。依頼を掲示板から選んでくださぁい。」

「はい!」








ずらーーーーっとはられた依頼の書類。


『マーブルジェム、採掘依頼』『レンコンムシ、捕獲依頼』『イワモグラ、討伐依頼』

などなど…



「どうするかなぁ…」

「お兄ちゃん、これなぁに?」

「んー?  あぁ、これは依頼じゃなくて討伐頭数に応じて報酬がもらえるやつだね。」


隣にあったカバーのかかった掲示板。

こっちのは、はがさないで見るだけらしい。

「これは、こうやって…」


お兄ちゃんがカードをかざす。



   ピー、プシュ。

「これだけでいいんだよ。」

「へー…」



「さて、依頼は…」


一通りカードに入力を終えたお兄ちゃんが掲示板のほうに戻ってきた。

「お兄ちゃん、これどお?」

「『キング・ビー、クイン・ビー 討伐依頼』… へー…」




『  キング・ビー、クイン・ビー 討伐依頼   』

森に大きな蜂の巣が出来て困っています。

子蜂がたくさんいるので怪我人も出ています。

兵隊ビー討伐と一緒にお願いします。

依頼人:ジュニアギルド管理員

期間:無制限

報酬:キング・ビーのクラウン、500リム。

   クイン・ビーのティアラ、600リム。

補足:兵隊ビー討伐も一緒にお願いします。

   兵隊ビー一匹・20リム。







「ほほーう…」


1リムは10円くらい。

なので、蜂一匹で200円。

キングは5千円、クイーンは6千円だ。



「いいんじゃね?」

「いいよね!」

「い、いいの…?」


なんか不安なんですけど…




「「よっしゃ!!おねがいしまーーす!」」

「ほ、本当に大丈夫なのーーー!?」


「「気にするな!やるんだよアッシュ!」」

「えええええええーーーーー!」

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