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5話。 ギルドへの道。

……アッシュ四歳、メッシュ・ミリー七歳。



僕…灰十はいとが死んだはずなのが四年前。

アッシュ・マルタが生まれたのが四年前。


どうやら僕は、このアッシュとして、生まれ変わったことで間違いないらしいです。


いやぁ……まさか。

漫画や小説ではよく読んだけど、本当に転生できるなんて…

感涙です。

やっほう!!


二歳位までの記憶は曖昧だけど、三歳辺りから前世の記憶が少しずつ戻って来ました。

必要な記憶は名前や挨拶くらいにして、お母さんからお絵かき用にもらった雑紙に書いて、宝物いれって書いてある箱にしまいました。

この世界での読みがなも書いておきました。

やはりこの世界で生きていく以上は、前世の記憶に縛られすぎてちゃいけませんからね。





そんなこんななある日の朝食。


「神々と精霊の御恵みに感謝します。今日の食事が私たちの良き糧となりますようにお導きください。イキタ。いただきます

「「「イキタ。」」」



「ほらアッシュ。沢山食え!」

「ちょっと!何でハムばっかりなのよ。野菜も食べるのよ、アッシュ!」

「肉食わないと筋肉付かないだろ。」

「野菜も食べなきゃ贅肉がついて太るわよ!」


「……多過ぎ…」



山盛り盛られたハムと野菜。

あと卵。固ゆで卵が好きだけど…それは今は良いの。


四歳児の体に収まる量じゃないよ(笑)





それはさておき。

この世界…パレタ大陸では。

コスミモザラマンウンデリツリドナメタルリノムーラシルルフ

この七人の神様と従うそれぞれの精霊がつくったとされていて、自然界からものを頂戴するさいには必ず神様と精霊に感謝するのが習わし。

属性名自体単体で神様をあらわして、属性名の後ろに「フェ」をつけると精霊をあらわす。


宗教とかは、マルタ家の場合森の近くにに住んでいるので「ツリドナ教」となる。

それぞれ宗教は結婚や引越しなど、環境で変わるらしい。

つまり、都会に住んでたら、メタルリ教やコスミモ教になるってわけ。


そのせいか、宗教がらみの戦争は無いらしい…

ま、本で読んだだけなんで、詳しくは不明。

まさか、四歳児がそんなこと気にしたりしないしねぇ…不自然になっちゃう。





ところで。

お父さんはギルドの仕事で昨日から家に帰って来ていません。

ギルドの職員で、期日ぎりぎりの依頼をこなしたり、受付をしたり。


隻腕でありながら難無く依頼をこなす父の背中は、僕たち兄弟の目にしっかり焼き付いています。

今、僕ら三人、お母さんからの話に夢中なんですから!。





「え、私たちもギルドにいけるんですか!?」

「そう。ジュニアギルドの受付が明日から始まるの。五歳以上からなら入れるそうよ。」

「やったー!」


兄姉は、きゃいきゃい喜んでいる。


両親とも、ギルドに登録しているので、細かい情報もすぐ入手できるのがうれしい。

けど…五歳以上かぁ…




「いいなぁ…」



「あ、アッシュももしかしたら入れてもらえるかもしれないし、一緒に行こうぜ!」

「そーよ、アッシュ!」



いや、無理でしょ。

四歳ですよ。

ダンジョンになんかお使い行けませんよ。

いや、お使い違うけど。まずダンジョンてオイオイ (笑)

イメージそんな感じだよ、ギルドって。



「はいはい、そこまで!」


ぴたっ。


お母さんの声で黙る。



「まずその前に、抜き打ちテストをしますよ。」

「「「え?」」」









「か、母さん…?」

「えーと…」

「……(はぁ…)」




つまり。

ギルドでやっていけるか、いきなりなんか得意なことをやってみなって事だ。



と、いうわけで現在地は

外側の門のちかくの…俗に言うフィールドで、スタンバイ。


なお。

外門からフィールドへ出る際には、必ずギルドカードや身分証明ができるものを所持していることが条件。

僕たち兄弟は家族証明を国から発行されています。








「よっしゃ、俺からいくぜ!」


メッシュは、十歩ほど離れたところにある大岩の前に立った。




 …ひゅぃっ……

 ぱきっ。


  ずごしゃぁぁ!!!

 ずしーーん………


「うわー、うわー!すごいすごい!」

「な、何回切ったかわからなかった…」

「……」


お母さんは黙っているまま。


「つぎ私!」


今度はお姉ちゃんが、崩れた岩の前に立つ。



「…地精霊ノムーラ・フェよ、風精霊シルルフ・フェよ、かしこり集え、つなえつなえ、つなえに申す……そがた、オロイ(真実の姿)にもどりたまやせ!!」





   がこがこがこ…

  ぼこんぼこん! めこめこめこめこ……!



「すごーーーーい!」

「元の大岩に 戻った!」


若干小さく見えるのは気のせいとして。

お姉ちゃんの足元に少し荒い砂利があるのは気のせいとして。


もとどおりにもどった。  (ほぼ)


「うん。二人ともなかなかね。いけるんじゃないかしら。」

「「よっしゃ!」」






「さて。次はアッシュね。」

「へ? ぼ、僕も!?」


「当たり前じゃんか。」

「一緒に行くのよ、当然でしょ。」



「ぇ、ぇえええええええ???」




ど、どうしよ…

得意なこと…



わたわたとポケットをあさると


「あ!」



去年作った、木の枝と鳥の羽毛でできた笛を見つけた。

木の精霊様に感謝して作った笛。


こいつ、ちょっとすごいんだ!

お父さんにだけ見せたけど…

お母さんもお兄ちゃんとお姉ちゃんにもまだ披露してないぞ。

これなら…









「モンスターを呼んで、外壁を5周してきます!」

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