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ファンタジークロニクル弐〜弐と言っているもののこの話が序章なんだけどどう思う〜  作者: 有氏ゆず
第一話 二人が出会いし時、運命は動き出すんじゃないかな
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1-7




そして、ついに夜が来てしまった。


「……おい、本当に行く気か」

「あたぼうよ。サッと行ってサッとパクれば楽勝だろ?」


ギャグで言っている訳でも、頭がおかしくなった訳でもないらしい。ミルフィーは本気だ。カイは再度頭を抱える。


「行くって……場所分かってんのか?」

「……あ」


どうやら知らないらしい。一応あの本に書いてあるのだが。剣に気を取られてそういうところは全く読んでいなかったようだ。


「村のはずれにある塔だよ。そこの最上階にエクスカリバーは納められてるってさ」

「よし、じゃあとっとと行ってパクってこようぜ」

「……本気かよ」

「本気だよ」






……という訳で、ミルフィーとカイの二人は塔までやってきた。


「ほ、本当に入るのか?」

「当然」

「塔には罠も沢山あるって……」

「敵さえいなけりゃ何とかなるだろ。罠なんて避ければいい。……邪魔すんぜー!」


カイが止める間もなく、ミルフィーは塔の扉を蹴り開けた。何と罰当たりな!


「電気とかねーのかあ?」

「真っ暗だな……」


夜なので電気が無ければ塔の中は真っ暗だ。罠があるなら見えないのは危険過ぎる。カイが入口近くの壁を触ってみるが、電灯のスイッチのようなものは存在しない。


「……ダメだ。流石に暗闇の中を進むのは危険過ぎる。諦めるしか……」




パチッ




カイがそう呟いた途端、それに反応するかのように塔内がパッと明るくなった。


「な、何だこれは……」

「どうやらオイラたちを出迎えてくれてるみたいだな」


どんなシステムだ、とカイは心の中でツッコミを入れた。


「明るいなら入れるだろ?とっとと行こうぜィ」

「あ、ああ……」


カイが恐る恐る足を進める反面、ミルフィーはさっさと先へ進んで行ってしまう。この男に恐怖心というものは存在しないのだろうか。




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