閑話1 ―リルの1日―
ここらで一休み。
リルさんの一日を神様視点で渓口と覗いてみましょう。
20**年1月4日(土)AM6:47
「あー。おはようござっす。リルっす。ワシの1日は適当に起きた時間から始まるっす…」
そう言ってのそのそと住み処から出てくるリルさん。
本当寝起きは別狼だな。あ、ナレーターの渓口です。
出てきたら伸びる。とにかく伸びる。ストレッチ代わりに伸びる。
「よし、目が覚めたのじゃ。まずはそよ風出して毛並みを揃えるぞ。」
そう言って突風を引き起こすリルさん。
「…ほ、ほら綺麗になったじゃろ?計画通りじゃ」
〖それじゃこれも計画に入ってるわよね?〗
背後からの殺意。~ボッサボサのリルママを添えて~
AM8:00
母の猛追をなんとか巻いて黒焦げのまま山を下る。
驚くことにこれがフェンリルの姿なのだそうだ……本当に?
「こういう時はタニグチの家に行くに限るのじゃ。」
来すぎなんですよ。あなた。
道すがら魔物を狩って朝ごはんにする。ちゃんと魔物らしいこと見えないところでやってたんすね。少し感動。
AM10:00
パリンッ!
「結界を破ったあとはちゃんと塞がるまで監視するんだぞ」
知ってます。もう何度とやってます。あなたのお陰で。
ちなみに住み処から渓口家までは誰も乗せずに急ぐと1時間もあればつけるらしいです。今回は朝ごはんとかもあって大分ゆっくり来たんですね。
AM10:15
「タニグチの家に来て風呂に入るぞ!入ると言うか入れてもらってるぞ!」
こう見ると社長出勤してきたやつのシャワーしてるみたいだな。なんか腹立ってきた。ところで普通の犬のシャワーは10~30日に1回くらいが普通らしいんですけど、この狼毎回汚れてくるからかなりの高頻度でシャワーしちゃってるけど大丈夫かな。魔物だし大丈夫か。魔物だし(免罪符)。
AM11:00
「ドライヤーをやってもらってフワフワなのじゃ!気持ち良いのじゃ!」
こっちの苦労も知らずに…俺一応病人やぞ。
AM11:15
「我が弟ラルと遊ぶぞ!体の大きさはラルに合わせてるぞ!」
ぶっちゃけこれには助かってる。私にゃラルと追いかけっこする体力が無いんだわ。あと広い芝生のあるこっちの渓口?にも感謝だわ。本当に存在するのか知らないけど。
PM1:45
「ワシもラルも大満足だからもう終わりじゃ。タニグチ眠い!寝るぞ!」
この後どうしたと思います?魔法解いて部屋のど真ん中に横たわったんですよ。
しょうがないので添い寝しました。
""""""しょうがないので""""""
気付いたらラルも添い寝してました。犬に挟まれて川の字に寝ました。幸せ。
PM4:10
「夕方なのじゃ。そろそろ帰るのじゃ。タニグチがお土産作ってくれたのだ。セグトのところで売るものの試作品らしいぞ。一番最初にリクエストしたカレーをパンの中に突っ込んだその名もカレーパン!…なんかそのまんまじゃな。」
しょうがないだろそう言う名前なんだから。
PM5:30
「ただいまーなのじゃ。母ー、タニグチからお土産もらったー」
〖また行ったの?迷惑かけてない?〗
迷惑バリバリかかってますがその分体で払ってもらってます(ラルの相手、添い寝)。
〖あらこれ美味しい。〗
「セグトのところで売るらしいぞ。カレーパンと言うらしいぞ。」
〖へー今度言ってみようかしら?〗
ごめんなさい試作品持たせといてなんですが、手間かかるのでカレーパンは無しです。食べたい時に言ってくれれば作ります。
PM7:00
「ちょっと散歩してくるのだ。」
〖はーい〗
「てことで夜ごはんじゃ。」
あ、まだ食べるのね。まああれだけじゃ足りるわけ無いか。
PM9:00
「ただいま帰ったのだー。あ、母もう寝てる。ワシも寝るかのう。お休みなのじゃ。」
結局ご飯食べながら社長出勤してラルの相手して昼寝してお土産もらって帰って夜ごはん食べにまたでかけて寝る。
なんつーか自由奔放な生活だな。あ、自由奔放な生活は自分にも当てはまるか。まーこれからも自由奔放な生活者同士仲良くしていきましょう。それでは。
14本目?
初の番外編。たまにはちょいメタのこういうのも良いでしょう。