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練習あるのみ!

次期皇帝の勅命で、なんか孤児院のメンバーでサッカーをやることになった。

取り敢えず練習だと布を集めて塗ったサッカーボールで皆で練習している。


俺はそれをミレーヌさんに抱っこされながら見ていた。


試合まで十日か間に合うかな?


「あうあうあー。」と俺は言っている。まぁ頑張れと言う意味だ。

手を伸ばしミレーヌに触ろうとする仕草をつける。


「しかし、どうしましょう。男女ともに合わせて十人。あと一人足りない。」


サッカーは十一人でやるスポーツだ。


「どうしましょう。」と頭を抱えた。

「近所に子供がいればいいけどいないんですよね。」この人も独り言多いなー。

俺と同じで、考えるとき独り言、言うタイプかな?


〝変身〟使うか?

しかしあれはあまりにも反動がありすぎる。

ゴーレムを使うのもな?

いや、バレるな。やめておこう。


俺はこれから二日三日悩み続けた。


そしてエイナを見ていて、この子もここから出されて奴隷になるのか?

それはあまりにも許せそうにないな!と俺は決意する。


しかし痛い思いをするのはな。とやっぱり優柔不断な俺だった。


それからあいつ等のサッカーを見ていた。


あまりにも子供のサッカーだなと思う。


ボールコントロールも甘い、ドリブルも遅い、シュートは威力不足。

フェイントには引っかかりやすそうだ。


「うーん。」と俺は考え、ゴーレムの子供サイズを召喚した。

気付かれてないな。


ミレーヌさんはどうやら子供探しに駆けずり回っているらしいこのチャンス逃すわけには行かない。


ゴーレムたちは子供たちの前に現れ、ボールを奪った。


右手をクイクイさせて挑発している。

「なにくそ!」とジータが向かっていく。

それを華麗なボールさばきで躱して、次にやってきた女の子、ナホのディフェンスをまた抜きで躱す。最後は強烈なシュートを放ちゴールをもぎ取った。

ゴールキーパーのタッキーは動くことが出来なかった。



ゴーレムたちはもろ手を上げて喜んだ。

そして子供たちにクイクイする。


それを見た子供たちは闘志に燃えていた!


負けまいと挑むが、中々抜けれない。

ボールを奪われない様にするので精一杯だった。


「レベルが高かったか?」と俺はベットの上で考えていた。

ついでに同じ赤ちゃんのエイナの世話を焼いていたりする。


子供たちのプレーが見えているのか。

手を上げたりしながら応援していた。


「まぁいっか。」


このレベルでサッカーをしながら取り敢えずの形は出来上がった。


後はシュートだけだ。


俺はゴーレムキーパーと子供達のPK形式のシュート練習を見る。

ほぼ防がれている。


「くっそー。」と皆が悔しがる。


連続で止めたゴーレムキーパーは自慢げだった。


そしてその男が現れる。


ゴールキーパーのタッキーだ。


それはゴールポストに当たったが、スーパーキックだった。

「くっそーー。」と悔しがる。

あれ、これポジション間違えてない。


タッキーフォワードだろう!今更変えれないよね。


無理だー。俺赤ちゃんこいつ等説得できない。


まぁ、直前でもいいか。

ゴーレム達との練習を見ながら、どこにどう子供達を配置するか考えていた。

そしてフォーメンションの概念がない。


バラバラにオフェンスして、バラバラにディフェンスしてる。

そしてバテバテだ。


カウンター、そして一発でシュートが決まった。



そして夜、皆がどこがいけなったか話し合う。


そして次の日、タッキーがフォワードになっていた。


女性陣がディフェンス中心になっている。

あまり動かない配置。


おぼろげながらフォーメーションの形が出来ているようだ。



俺はこのチームが強くなると確信した。



そして練習最終日。

今までゴーレム相手に得点出来ていなかったが、タッキーが放ったシュートがゴーレムキーパーの手を弾きゴールを揺らした。


皆が唖然とする。

そしてよっしゃーと喜び合った。

皆の笑顔がまぶしかった。


隣を見ればエイナが喜んでいた。熱狂しているのかもしれない。


ゴーレムたちはよくやったと。

あいつ等の背中を叩いていた。


それからも何点か取ったが、ゴーレムたちには流石に勝てなった。


「くっそー。」と思って地団駄を踏んでいたが、今日と言う日が終わって握手をして別れたのだ。


俺は毎日、こいつ等ゴーレムを亜空間に送っていた。

今日でこいつ等の役目は終わる。

なんだか愛着が湧いてそのまま亜空の住人にすることを決めたのだった。


その夜、皆が皆明日のことに不安を感じていた。

今のメンバーは十人。

明日までに十一人にならないと出場できずに不戦敗になる。


皆が不安そうな顔をする。


これは俺が出るしかないなと思っていたら、玄関のドアが開いてミレーヌさんが入ってきた。


「見つけた!とうとう出てくれる人を見つけたわよ!」と元気よく入ってきた。


そこから現れたのは女の子だった。


「チコでーす。よろしくお願いします。」


「?」と俺は首を傾ける。

「?」向こうも首を傾けた。


どっかで会ったことがありそうで、どっかで会ったことなさそうな気がしてならない。


そんなことよりも・・・サッカーの人数がこれで足りてしまった。


「あうあうあー。」俺の出番取られたーと嘆くのだった。



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