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疫病神と呼ばれてますが、バレないように影で活躍中!!  作者: 矢斗刃
第二章 ユーグ男爵領vs大野盗団
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レベルアップのために

レベルアップのために


翌朝、トッテ達は襲撃の連絡を受けていた。


聞けばモンスターの襲撃のようで、この間見た人型をしていたそうだ。

クロード、ついでにウッテも起こして連れていく。

シズクも付いてきてくれるようだ。


「悪いな。」と言ってシズクに声をかけた。

「いえ、これもしごとですのでふふ。」と答える。


段々とこのやり取りに慣れているようだった。


「お前たちも早くいくぞ。」

「ウェーイ。」と眠たそうに言っているトッテにゲンコツして覚醒させる。

「ひどい!」とウッテは抗議してくる。

だが、これはウッテが死なないためにやっている事だ。


「兄弟よ!それだけヤバい敵だって事だ。」クロードが言う。


俺たちはその足で城門を出て奴等を追おうとした。


「おい、なんだこれは!」と俺たち全員が目を丸くする。

そこには城壁に沿って堀ができていた。


皆が皆驚いている。


「こんなものがどうやって。」一瞬なぜかテトの顔が浮かんだシズク。

「そんなことはありえません。」と首を振った。

そんなシズクをトッテは見ていた。


「とりあえず行こうぜ!」と城門から下に飛び降りるクロード。


それに続いてトッテ、シズクも飛び降りた。


「しかし、深いし広いな。」

「これに水が入れば防御は完璧なんですけどね。」と何気なく言うウッテ。

「ここら辺は川がない。水を引き込むのは厳しいだろう。」と答えるクロード。


「いくぞ、確かこっちだ。」と案内を始めるクロード。

俺達三人はクロードに付いて行く。


そこではあの人型が、なんか穴を掘っていた。


「止まっているな。いや動いているのか?」

「ああ、あれはヤバい。近づかない方がいいぞ!」と忠告するクロード。


俺たちはここで待機することを決めた。


しかしその時視界にもう一体人型が現れた。

「この間の奴か!」とトッテ達は戦闘態勢に入る。


いきなりクロードに切りかかる。

どこで手に入れたのかクロードと同じ剣のようだ。


それを何とか凌ぐクロード。


クロードの援護に入ろうとして、さらにもう一体そこにはいた。


「やっぱりウッテさんを連れてきたのは間違いだったようですね。」

「そんなこと言っている余裕ないっすよ!」とウッテは抗議する。


「来るぞ!」と声をかけたがそこに奴はいない。


その代わり土から泥人形たちがぶくぶくと現れる。

さっきの人型は最初に見た人型の所に行っている。


「俺たちは眼中にないってことか?」と疑問に思ったことをトッテが言った。

「今度は来ますよ。」と一人何体かの泥人形とやり合う。


クロードの方にも行こうとした奴をぶった切る。


意外にスパスパ切れる?

シズクもナイフから剣に持ち替えた。

「ちょっと俺の剣はないんですけど・・・」と抗議するウッテ。

今は弓を使っている。弓はあまり聞いてない。


そんなウッテの前にいつの間にか剣が刺さっている。

「おっ、なんか置いてあるっす!ラッキー。」と思ってそれを抜いた。

その剣もどこかクロードやさっきいた人型と同じ剣のようだ。


「その剣、正直羨ましんですけど!」思わず声に出ていたトッテ。

「あの剣、あの人型から投げられたものですよ!」と言うシズク。

それは投げたようなモーションをしていた。


「うそ、じゃあ何か呪いが・・・」と怯えるウッテ。


「すでにクロードが使っている。から大丈夫だろう。」と最後の泥人形を切った。


あの人型がこちらに手をかざしている。

再びあの泥人形が現れた。


「ああ、もうきりがないじゃないですか。」

クロードはどうしている。向こうも泥人形と交戦中だった。

さっきまで人型と交戦していたのに・・・


それほど実力差があるってことか?


泥人形のせいで切れ味が悪くなっている剣。


それを察知したのか、あの人型は俺にもその剣を投げ飛ばしてきた。

「余裕だな。」俺もその剣を引き抜く。そこそこ豪華な剣だった。


この件で泥人形を切っていく。

全然切れ味が違う。

さっきまで無理やり切っていたのが、剣を当てるだけで切れていく。

スパスパと。



シズクは剣で戦っていたが、戦い辛い。

本来のスタイルはクナイを投げて相手を仕留めるのだが、そのクナイがないうえに、投げナイフが聞かないと来ている。


シズクは剣を扱っているが、手数が足りないことを実感していた。


摩耗していく剣を見て、ヤバいなと思っている。

そんなシズクの前にあるものが飛んできた。

クナイだ。

それも大きなクナイが二本。


先ほどの人型が投げたのだろう。

それがあればまだ戦えるだろうと言っているようだった。


まるで私が使うことを確信しているかのように・・・

私はそのクナイを取った。恐いくらいに軽くて手に馴染んでくる。


私たちは再びその泥人形を全滅させた。

そして再び泥人形を出してくる。


「無限に出してくるって魔王かよ!」とウッテが言っている。


再び私たちが戦闘態勢に入った頃。

地面が揺れ始めた。


「な、なんだ?」とトッテが言っている。

私は急な揺れに断っていられなくなり、トッテに突っ込んでしまう。


私の突進をトッテは受け止めてくれた。


揺れが収まるまで私たちはお互いに抱き合っている。


段々と揺れが収まったと思ったら、雨が降ってきた?しかし、それは温かい。


いや、これは間欠泉!


「ヒュー。お二人さんお熱いね。」とクロードが話しかけてきた。


私たちがお互いに抱き合っていたことに気づいて離れる。


「まだ見ていたかったけど、一応まだ戦闘中なのよね。」とクロードが言う。

私たちも戦闘態勢に入った。


あの二人は?探しても見渡らない。


間欠泉は大きな水溜りになり、そこから水路を通って、水路!


「いつの間に水路が!」と驚きながら泥人形を切り裂くシズク。


まるでその大きなクナイは使ってくださいと言っているように・・・

どう相手を切ればいいかがわかる。


あの人型まるで私たちを鍛えているように!

「まさかいや。ありえるのですか?何のために?」疑問が疑問を呼ぶ。


「どうした。さっきからおかしいぞ!」と声をかけているトッテ。


ごごごごと大きな音がした。

なんだ?と皆がそちらを見る。


「あれは?」なんだ?なにかに覆われたものが進んでいる。

気付けばそれを押しているのが二体の人型だった。


つまり人型は四体いるってこと?


私たちは再び泥人形を全滅させた。


しかし、また再びそいつらが現れる。


「一体、いつまで続くんですか?」とまたウッテが言っている。

「大丈夫。倒すまでの時間が短くなってる。」

「効率化したのかレベルがアップしたのか?」

「その両方だったりしてな。」と答えるクロード。

その間、四人ともに急激にレベルがアップしているのか、目に見えて動きが早くなっている。


「まるで俺たちを鍛えているようだ。」

「そんなことあるんすか?」

「あぁ何のために?」

「私も鍛えているんじゃんじゃないかと思っていた。トッテと意見があって確信した。」

二つの大きなクナイで回転切りをかましている。

「本当に嫌になるくらい切れ味が鋭い。」



「でも、なんのためだ。」

「さぁ、なんか共通の敵がいるんじゃないのか?」

「となると野盗に恨み持っているモンスターってなんだ。仲間でもやられたか?」

「そんな所じゃないですか?」と再び全滅させてお代わりが来る。


「もうこのループいつ終わるんだよ!」と地面に剣を突き刺して肩で息をしている。

「さぁな。もうそろそろじゃないか?」

「これが最後と思いたいね!」

「来ますよ。」と気合を入れる四人。

「っていうか俺以外皆、全然平気そうじゃないっすか!」とその言葉で倒れ込んだウッテだった。



「ねぇどこまでレベル上げればいいと思う?」とイーツに聞いた。

「あーあ、どうですかね。」

「やれるところまでやるか?」と俺は言った。

「テト様鬼ですね。」

「ふふ、冗談だ。俺も眠くなってきた。後はツクモに任せて寝るよ。」

「子供の身体だから、仕方ないですよ。」と答える。


「お休みー。」

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