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疫病神と呼ばれてますが、バレないように影で活躍中!!  作者: 矢斗刃
第二章 ユーグ男爵領vs大野盗団
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方針

バンとミキシアが合流してきた。

俺たちは会議と言うか指針だなこれを話し合う。

俺はコックピットを開け放ち、外の空気を取り込みながら話し始めた。


「まず、野盗団。これに打撃を与えないといけない。」


「そうですな。数は多いんですよ。」胡坐をかいたイーツが言ってくる。その上には子供のオオカミが乗っていた。


「そうですね。あれはどこかの貴族か、帝国の支援を受けていると思っていいかもしれません。」とバンが言ってきた。


「背後に誰かいるってこと?」と口にするミキシア。


「ああ、その背後が誰かわからないと、動きようがない。帰って相手を怒らせてしまうかもしれない。」


「本腰になるってことか。」なるほど。


「ちなみに私は隣の領の子爵が怪しいと思います。」

「正直仲は悪かったもんね。ナルンを狙っているって噂まで私に聞こえてきてたもの。」ミキシアが憤慨している。


「それは賛成だ。こっちに来るとき、やけに警戒していたからな。」

俺はここに来るまでの間、関所が物々しい警備だったことを話した。


「なるほど。情報封鎖ですか?それに男爵領の締め付け。」ものに困りだしている男爵領のことを考えているのだろう。


「いや、俺は違う考えだ。」そこに声をかけたものがいた。イーツだ。


「それはどういうことだ?」

「ああ、基本的にあっていると思うが、その裏の裏までいったら、帝国がいるんじゃないかと思っている。」と述べた。


「なるほど。」

「ありえますね。」二人はうんうんと頷いている。


「その帝国って大きいのか?」


「ええ、この王国の二倍は国力差があると思っていいかもしれません。」とバンは返してきた。

「それヤバいじゃん。」と声に出した。


「その根拠は?」と俺は喉を鳴らしながら聞く。


「一人強い奴が子爵領にいました。」と静かに言う。

あの大剣使いのことを思い出していた。


「それがどうしたんだ?」と聞く。


「西方5剣の俺より強いんですよ。そんな奴がいたら、王国じゃすぐに広まってるはずだ。まぁ子爵が隠していたと考えてもいいかもしれませんが、そんなことをする必要が子爵にあるとは思えない。」と武人の感なのかもしれない。


「帝国流の剣だったとかか?」と俺は聞いていた。


「ああ、なるほどそう言われたらそうかもしれません。似てますね。」


「それにたぶん、西方5剣のイーツさんを嵌めたかったのでしょう。」とバンが考えながら言ってくる。


「なるほど、やけに物々しいと思ったら、俺の首が目的だったか・・・」


「罠に嵌められたのか?」となると相手は物凄く狡猾だ。


「恐らく男爵領の領都にも間者がいるかもしれないな。」と答えを返す。


「今までの流れから、そう考えた方が自然でしょうね。」


「ちょっと相手強すぎない?」と俺は思わず皆に聞いた。


「だって、帝国ですもの。」

「ああ、帝国だからな。」

「そうですね帝国ですし。」


「それで納得できるって帝国のヤバさがわかる。あっでもなんでそんな帝国が直接攻めてこないんだ?」と俺は疑問を口にした。


「それは・・・帝国は魔族領と隣接しているからです。」

「うん?魔族領?」と疑問を口にした。


「そうです。度々その魔族領から魔王がその帝国領に侵攻していて、その防衛のため一定の兵は防衛線に配置せざるを得ない、そうなると全力で王国に手を出せないのです。」

「昔からこうやってちょっかいをかけるのが帝国の手口になっているの。もう困っちゃうわ。」

「隙あらば王国を食いたいのが帝国なんです。」


「なるほど!つまりろくでもない国なんだな!」


「我々も帝国に打撃を与えられればいいのですが、我々の北には連合王国があり、そこの関にも一応兵力が配置させられています。何考えているかわからない国々なんです。」


「へぇー。連合王国っていうなら、色々な国が集まってできているのか?」


「そうですね。防衛線はうまく、侵攻戦は弱い。そんな感じの国です。」


「なるほどな。」頷いている。


「我々はこの四か国での争いの中、危ういバランスを維持しているのです。」


「なにかきっかけがあれば、帝国がすべてを持っていきそうなのよね。」


「うわー。」と頭を抱える。


「まぁそんな帝国が相手なんだ、と覚えておけばいい。」

「そうですね。となると子爵と帝国が裏でつながっていると考えた方が自然ですね。」

「うんうん、それでどうするの。」


「もう、作戦は決まっている。」


「ほう。」

「うん。」

「あれしかないわね。」


「あれ三人ともわかっているの?」と俺は聞く。


「拳で殴り飛ばす。剣で切り刻む!」

「僕は防衛かな?堀を掘ってこの城壁を強化しないとね。」

「私は魔法でドーンかしら。」


「まぁ、バンの意見が近いかな、それとイーツの意見もまぁ採用するとして。」

「私は私は!」と抗議するミキシア。


「まぁミキシアの意見も採用しようね。」あははと苦笑いする。


「バンなら思いついているかもしれないけど、俺とイーツで奴らのアジトに侵入しようと思う。」


「しかしそれは危険すぎると思います。」それを危険すぎると言う理由で排除したんだろう。


「だがなバン、たぶんそれしか方法がないぞ!」と俺は言った。


「俺たちはそこに近づき食料を奪取。幸い俺のアイテムボックスに保存できる。」


「アイテムボックス。勇者しか持っていないと言われた。」と驚くバン。二人も驚いている。


「ああ、それでアイツらの食料を根こそぎ奪い。この街の食料にする。野盗には野盗の流儀で返してやろうじゃないか。ふふふ。」俺は悪い顔をしていたと思う。


「テト様も悪ですね!その話乗りました!」とイーツが言ってくる。


「イーツはその時、俺の奪取に協力する形で陽動頼む!」

「おっしゃ!やりますか!」気合を入れている。


「バン、ミキシア、二人には領の防衛。土魔法で堀の建造をお願いしたい。」


「わかりました。」

「わかったわ!」


「それとオオカミ達はバン、ミキシアの護衛かな?」


「オオン。」わかったと言っているようだ。


「イーツ。行くよ。さぁ、お祭りの始まりだ。」と閉じていくコクピットの中で思った。



そう思っていたらツクモが話しかけてくる。

「テト様、カッコいいこと言っているときに申し訳ありませんが・・・その野盗どこにいますか?」


「ああ、どこだ?」締まらぬ。

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