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疫病神と呼ばれてますが、バレないように影で活躍中!!  作者: 矢斗刃
第二章 ユーグ男爵領vs大野盗団
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新・パーティー

俺(赤ちゃん)はトッテの腕の中で旅立とうとしていた。

ようやく落ち着いて・・・


「ふぅわー。」と欠伸をする。

目を擦りながら、コクコクした。

あーもうダメ。と俺はトッテの腕の中で寝た。


城門を出るころには、起き出す。

うん?後ろから何かがついてきているような。

気のせいか?


「トッテ隊長。なんで俺まで・・・」とウッテが文句をたれる。

「しゃっきりしろ!ここから帰ったらお前の結婚資金が溜まるんだ!頑張れ!」


「うぃ。お酒がないと力が出ない。」と言っている。

「お前は・・・彼女のために少しは我慢しろ!」と頭を抱えた。


俺が周りを見れば森林地帯、後山。

「あう。」ふむ。これはあれができるんじゃ!


異世界物の定番。気配察知!


これがあれば、敵の位置や人の場所までわかる優れもの。

危険があればそこを避け。近づかない。

これによって旅の安全は確保されたも同然だ。


良しと俺は気合を入れて。

「ぶーっ」と御鳴らした。


うん、ごめんねトッテ。


「うわーきたないなー。」と離れるウッテ。

「赤ちゃんがおならをすることは元気な証拠だ。」とトッテは言う。

さすがトッテはわかっている。思わずグーポーズをした。


「ぶー。」ごめん締まらなかった。


「おおう。」となんだこの赤ちゃんは?と思うトッテ。

なんかコミュニケーションを取れているような不思議な感じになる。

「お前まさか・・・」と俺とトッテは見つめあった。


ヤバい疑われた!


「あうああー。」と子供らしくふるまう。

ふっ、この間の冥土地獄によって培われた。


赤ちゃん演技を見るがいい!


「なんだ。気のせいか?」とうまくごまかせたようだ。


よし改めて気配察知。人、モンスター、敵。探知!


ふむとりあえず近くに敵反応はなし、だけど一人後ろからついてくる人がいる。

表示的に青だから味方か?


俺はその方向をジ~っと見た。



あの二人全然気づかないけど、大丈夫なんだろうか?

不安に思っている。つけてきたもの。


一応今代の命令もあって、私が後ろから気付かれないように護衛にあたっている。

そんな時、赤子と目があったような気がした。

私は思わず隠れる。


「いやまさか。」と思わず呟いてしまう。

そしてまた見たら、ぶすっとした顔でこちらを見てくる赤ん坊。

その赤ん坊が親指を立てている。


き、気付かれている!と思わずびっくりして、木の上から落ちそうになった。



「むっ!」と何かに反応するトッテ。

私が出した音にさすがに気付いたようだ。


私は木になる。誰もこれに気づかない。これを同化という。

私の特技だ!


「あうあー。」赤ちゃんの声が聞こえた?なんで?

「お前なんでこんなところで!」と思わず剣の柄に手を伸ばしそうになるトッテ。

なんとかそれをこらえた。

私も思わずクナイに手が伸びたが、降参のように手をあげた。


「こうさーん。」と言って、敵意がないことをアピールした。



ちょっと前に女忍者さんを見つけたわけだけど、隠られてしまった。

上に逃げたようだ。

そこから俺を見てきたから、グーサインをしたのがいけなかった。

木が揺れてしまったのだ。

トッテは警戒した。

俺は後悔したと同時に、これはチャンスなのではないかと思ったね。


だって二人組のおっさんと、赤子。

うん絶対おかしい!


美女や美人枠が絶対に必要だ!と俺の目は輝き。

思わずトッテのシャツを引っ張り、彼女がいる場所を指を差し教えてしまっていた。



「あうあー。」ごめんね!と笑顔で俺は謝った。


「将来この子うちに来てくれないかしら。」と言葉を発していた。


ウッテはそんな彼女を見て後ずさる。

「げっ、あの時の猛女!」

「誰が猛女よ!」と怒る。


何かあったのだろうか。怪しい。キラーんと擬音が鳴るくらいに睨む。

「あうあうあー。」喋ってくれないよな?


「あの時のことは、とりあえず置いておこう。」と二人の仲裁に入る。

「はっ!信用できないけどな。」

「あらこちらもですよ。」と二人の間に火花が散った。


「あうあー。」とちょっと大きな声で叫んだ。

皆がこっちに注目する。

俺は手を女忍者さんの方に伸ばそうとしている。


「はっはっ。テトはお前と一緒に旅をしたいようだぞ!」と声をかける。

「・・・まぁいてもらった方がたすかるか。あんたの強さだけは認めているからな。」とウッテ。

「いいんですか一緒に行って。」とちょっと戸惑っている。

「ああ、構わないさ。どうせ目的は一緒なんだろう。」

「まぁ一緒ですね。あまり言っちゃいけませんが・・・緊急時ということで言い訳がたつはず。」と自分を納得させている。俺のほっぺをツンツンしてきた。


「ほら行くぞ。」とトッテたちは歩き出した。



ここは辺境伯領と子爵領の関所。

「ずいぶん物々しいですね。」いつの間にか旅装束に変わっている。

「ああ、前はこんなんじゃなかったはずだが?」と疑問に思ったトッテ。

「そうなんすか。」と一緒に茂みに隠れる。


三人で円になって話し出す。

「どうする?」

「どうしましょう。」

「どうするかな?」


俺たち三人はこの状態を打破する方法を持ち合わせていなかった。

ただ時間だけが過ぎていく。


「山越えするか。」気が進まない。

「山越えしかないですね。」それがベストのように言う。

「え、マジっすか!行って帰ってくる簡単な仕事じゃなかったんすか?」と驚き慌てふためく。


「甘いな。」

「甘々ですね。」

「二人してダメ出ししないでくださいよ!」と抗議する。

「ふふ。」

「はは。」

「あうあうあー。」ウッテらしく。場を明るくしてくれる。

「赤ちゃんのテトにまで言われた。」と愕然としている。ほっとこう。



山越えかー。絶対なんかいるぞ!あの山!


イッツ・ア・ファンタジー! 俺の目は輝き、期待に胸を膨らませていた。

注 子供の精神に引っ張られています。



この中で俺だけ乗り気だった。

「あうあうあー!」レッツゴー!

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