赤煉のミルン将軍・グレース王国学園襲撃事件!!
そして私は自分の力をものにするため、昔から得意だった剣の道に進むため、王国の騎士団に入隊した。
訓練は厳しかったが、すべて力で捻じ伏せ。
私は王国で5本の指に入る将軍と言う立場になった。
だから私はこの国をミーナを守れていると思っていた。
だけど私は久しぶりにあったミーナの顔が暗いことに気付いた。
直接聞いたが、何も答えてくれない。
私はなんとかして調べるために友人の下に向かった。
そのことを相談すると任せておきなさい!と拳を握って言ってきた。
今度はなぜかメイドを紹介させられ、そのものをミーナの専属にするように言われた。
そのことになんの意味があるかと思ったが、ちょうどまだ専属が決まってなかったな。とだまされたと思って雇うことにした。
数日経った頃、今日も力をコントロールすべを模索するため、己の内にあるエネルギーを引き出していた。
闘気と言うものだろうか?そんなものを感じることができる。
周りの人間の力がよくわかる。
強い魔力の波動を感じてそれを切る。
「ひぃー。」と躱す女エルフ。
「むっ。」と顔を顰める。
「なぜここにいるって顔をしないでくださいよ!」と抗議する。
「これは団長殿。一体この場に何の用で?」と声をかけるミルン。
女エルフの団長は平時のまとめ役。
将軍のミルンからすれば、雑用をやってくれる頼れる存在だ。
将軍の自分は戦いだけやっていればいいのだから、楽である。
この力のコントロールを身につける時間が取れる。
「そ、それはですね。これですよ。ラブレターです。」と後ろから紙を取り出して両手で掲げて見せる。ご丁寧にハートマークで封をしている。
「ふーん、そんなものが?何か?」と疑問に思っている。
「将軍宛てなんですよ。」と誰が書いたのかなと興味津々だ。
「私宛だと?」怪訝な顔をする。
その手紙。
エルフの団長は期待する目で見てくる。
「なんだ見たいのか?」
「はい、見たいです。」とパーッと明るい顔になる。
「お前、こういうのもらったことないのか?」と手紙を開けながらつい聞いてしまった。
「し、失礼ですね。将軍!も、もらったことくらいあっります。」と目が泳いでいる。
「なんだもらったことないのか?まぁよく残念エルフとか言われているからな。」
「はっ?ひどいです。誰が言ったんですか!」と抗議してくる。
「誰も何も、我々の騎士団の常識だぞ!」と答える。
「じょ常識?!そんなことないでしょう?」と抗議する。
「ふむ、私からはそれ以上は言えないな。」と言って手紙に目を落とす。
「むっ!なるほどなるほど。」と声をあげた。
びりびり紙を破く。
「あーあーなんで破くんですか!」と声をあげたエルフ。
なんの警戒もなく近づいてくる。
私はそのエルフの首に手刀を落とし気絶させた。
でそのエルフを縛り上げ執務室に鍵をかける。
起きた時に声が出せるように口は覆わない。
ちょうど通りがかった兵士を捕まえて、命令を出す。
私も愛馬の赤煉に跨る。
「将軍!何かあったのですか!」と聞きに来る宰相の所の文官。
「敵がいる。」と一言呟いた。
「て、敵?とそんな情報ないぞ!」と、文官が確認を取りに宰相の所に行ってしまった。
私は演習場に向かい、そこには近衛の部隊が集まっていた。
「皆ご苦労。」と一言呟く。
「将軍何かあったのですか?」と声をかける壮年の男。
「もう、休みでゆっくりしてたのに!」と文句を言ってくる女。
「すまない。だが我々はやらなければならない。」と声を張り上げる。
「黙って私について来い。」と私は馬で進みだす。
「はっ、これは将軍何かあったのですか?」と城の門の兵が聞いてくる。
「何、外で演習を行う予定だ。」と言って挨拶をする。
「それは素晴らしいですな。将軍が鍛えた兵は一騎当千。こういう急な演習でもすぐに集まれる。尊敬しています。」と声をかけてくる。
「すまないな。」と言って城の門をゆっくりと出ていく。
「なんだ。なんだ。あれはミルン将軍?」と騒ぎ出す民衆。
「盗賊討伐ですか?将軍頑張ってください!」と声をかけるもの。
私は手を振って答える。
「「「ミルン!ミルン!」」」と次第に大合唱になる。
騎士団はそれに答え進んでいく。
「おい、なんでここにきているんだ。」と戸惑っているものがいる。
「さぁ、さぁ?」と答える。兵達。
そこはグレース王立学校だった。
私は馬を引いて周りの兵達をみる。
「ここの学園長は帝国に内通している。」私は声を張り上げ言った。
誰も何も言わない。そう将軍の命令は絶対なのだ。
「先生や、生徒達の中にもそう言ったものがいるかもしれない。特にイジメを行っている奴はその可能性が高い!!」と特に力強く言う!
「そいつらを炙り出し、我らでこの王国に平和を!」と拳を突き上げるミルン。
「「「王国に平和を!」」」
「「「うぉーー。」」」と声を張り上げる。
「突撃!」と声をあげ、先頭に立って乗り込んでいく。
「マイクは警備兵を!」壮年の男に声をかける。
「はっ。」何か言いたそうにしていたが向かっていく
「ヨンは生徒たちを、特にイジメに加担している生徒を捕まえろ!詳細はこれに書いてある。」と女に手紙を渡す。
「は、はいー。」とそれを受け取り、向かっていく。
彼女は学園出身者でこの学校のことをよく知っている。
「私は学園長室に行く。」何人かついてこい。と言って学園の中を赤煉で飛ばしていく。
いつも通りに私は仕事をしていた。
ことなかれ主義の私は、何も知らない、何も見てない。がモットーの学園長。
しかしまさかの帝国からの大金が入ってくるとは思ってはいなかった。
私はその大金にころっと手を出してしまった。
そしてある一人の生徒のイジメに関することを私で止めている。
ミーナ・フォン・ラーズ、辺境伯の娘にして公爵家息子の婚約者。
一体帝国は何を考えているのか?
「まぁお金が入ってきたからいいよね。」と呟くと何やり騒がしくなる。
「なんだうるさいな!」と思っていると。部屋が開いて先生の一人が入ってきた。
「が、学園長!た、大変です。」と慌てて入ってくるミョルマ先生。
「な、なんだそんな慌てて。」と聞き返す私。
「王国騎士団が攻めてきました。」
「な、何だって!」と私は思いっきり叫んでいた。
バカな!まさかあの金のことが騎士団にバレていたのか?
と固まっていると。
「うわー。」とミョルマ先生が蹴られて壁に激突する。
「わ、私はな何もやっていない無実だ!そそのかされただけなんだ。」とそいつに向かって言う。
そこにはミルン・フォン・ラーズがいた。
「ま、待てミーナ君のことはすべて帝国が悪い。わ、私はな、な何も悪くない。」と慌てて言う。
「見過ごしたことで、同罪だ。」と切れている目で言ってくる。
拳をこきこきやって近づいてきた。
「ーーーー」声にならない声をあげている学園長その拳が顔にめり込んだ。
わ、私は悪くないのに・・・と後悔などしていなかった。
「この部屋のすべての物を抑えろ!」と部下たちに命令していく。
「はっ!」と声をあげる。
「不正の証拠は特に、あと金の流れもだ!」
「はい!」と答える。
「私はまだやることがある。」と言って歩き出す。
今日も今日で私は嫌がらせを受けていた。
公爵家の婚約者がいる所では大人しく。
いないところでは堂々と私をイジメてくる女達。
私は今日も教科書や、ノートを隠され探していた。
学園の上履きも穴があり、ズタズタにされている。
それを履いて今日は生活をしていた。
私の周りに人はなく。
声をかけた人たちもイジメの対象にされていたのだ。
「わ、わたし負けない。」と言って、悪戯書きをされているノートを見ていた。
この日も私は一人で学食でご飯を食べていた。
その女達は私に水をかけてきたのだ。
「汚い女は洗わないとね!」と言って。
周りの人間も笑っている。
そうでない人間は目をそらして私を見ないようにしていた。
ああ、私一人なんだ。と思わされた。
ごめんなさいお姉さま、頑張ってるのにもう無理かもしれません。
バンと言う音がして中に入ってくる人達がいた。
「はーいそこの方達。抵抗しないでくださいね。皆さんも、止まってください。」
女の騎士?と皆が皆。その女の人を見る。
私もその女の人を見た。
「えーとですね。この学園に王国を帝国に売った売国奴がいます。」と私は静かに聞いています。
「えーと今から言う人は前に出てください、もし出ないと探し出して殺しちゃうかも知れません。」と首を傾けながら恐い顔で言う。
「エールリッテ子爵令嬢、カール男爵令嬢に、マッティー騎士爵の娘に、ダンロッテ伯爵令嬢。、キーンズ侯爵令嬢。」
ざわざわと騒ぎ出す。食堂。
「ちょ、ちょっと待って、どうして私たちが売国奴なの?」
「そうよ、そうよ。」と言う令嬢たち。
「ああん、ごちゃごちゃ言ってないで前に出ろよ!」とその女が言う。
「ふざけんじゃないわよ。何か証拠があるの。」と侯爵令嬢が聞く。
「先日、学園長が帝国の方からお金を受け取ったそうです。」
「?」と皆の顔がわけがわからない顔をしている。
「その帝国の方が言っていたそうですよ。ミーナ・フォン・ラーズに対するいじめを見逃せ!むしろ推奨しろとね。」やれやれとしながら女が言う。
顔が青ざめる女たち。
「ふ、ふざけんじゃないわよ。私たちは無実よ。」とそれでも言ってくる女。
「今ここで切られたいですか?言い訳は騎士団で聞きます。」と騎士団に捕縛させ、連行する。
「これはミーナ様。」と頭を下げる女。
「え、えーと。」と戸惑うミーナ。
「お召替えなら、騎士団の方でされますか?」とヨンが聞いてくる。
「いえ、私がいますので大丈夫ですよ。ヨンさん!」といつの間にか現れた専属メイドのユリ。
「そうですか?では失礼します。」と言ってここを去って行く。
「あ、あのありがとうございました。」
「その言葉はあの方に言われてください。」とヨンが言った方を見ると、ミルン姉がいた。
私は職員室に向かい、教師全員に鉄拳をお見舞いして伸ばした。
「なんの反撃もないとはここの警備はどうなっているんだ。」と呟く。
「どうやら経費節減とかの名目で、毎年減らされているみたいですよ。」と答えるマイク。
「有力な貴族の学園の警備を減らすとはな、人質にしてくださいと言っているようなものだ。」と私は言った。
「さて、証拠は抑えたか?」と私は聞く。
「はい!」と答える兵の一人。
「ならば半数をとりあえず学園の警備に当てさせろ!」と私は言い放つ。
「はい。」と言って出ていく元気な兵。
「私はまだやることがある。マイクあとは頼めるか?」
「行くんですか?」と神妙な声で聞いてくる。
「行くしかないだろう。」と清々しく言う。
「まぁ赤煉の将軍らしいですね。」とやれやれ顔だ。
「ふっ。」と笑って私は職員室を出ていく。
「お姉様!」と言って駆け寄ってくるミーナ。
「おおうミーナ、元気だったか?」と聞く。
「はい、あ、私濡れちゃっていて。」と服が濡れていることに気づき下を向いている。
それをぎゅっとするミルン。
「気にするな私とミーナの仲だろう?」と笑っている
「やっぱりお姉様はかっこいいです!」と笑った。
その顔が私は好きなのだ。
「ふっ、そうだろう。そうだろう。」と言って機嫌がよくなる。
「あーえーと、帰りましょうミルン様。」
「ちっお邪魔虫が!」と言って舌打ちする。
「誰がお邪魔虫ですか。」と抗議をあげる。
「ミーナ、達者でな!」とお姉さまは声をかけてきた。
「は、はい!」と私はそう答えるのでやっとだった。
この時私は、お姉さまの身に起こることを想像できなかったのだった。
謁見の間の大きな扉が開く。
「ミルン赤煉将軍、ご入場!」と言われ、ゆっくり歩いていく。
玉座の前で止まり膝を着いた。
「何か言うことはあるか?」と王が聞いてくる。
「いえ、何もございません。」と頭を下げる。
「宰相、読み上げろ。」と王が命令する。
「はっ、今回の学園襲撃、ミルン将軍の位をはく奪し、帝国との国境ユーグ大要塞の城主、及び位は少将として赴任を命じる。」
「はっ!謹んで拝命いたします。」と軍令を宰相から受け取ろうとして、国王が立ち上がる。
宰相の命令書を受け取り、国王が直々に渡した。
「今までの忠勤、大儀!腐らず励め!」と言葉をかけた!
「はっ!」と私は言って再び頭を下げて謁見の間を後にする。
「やりすぎたな。」
「やりすぎました。」と二人で会話する。
どこかホッとしている皆。
正直暴れるのではないかと、皆が皆思っていた。
「せっかくの帝国戦線の隠し玉が・・・バレたのう。」
「バレましたね。」とため息を付く二人。
「で、結局どうなった。」と王は宰相に聞いた。
「は、学園長は帝国との関係を吐きました。金をもらっただけとのことです。他のご令嬢は犯罪者ではありませんが、ラーズ辺境伯から抗議が上がっております。」
「それは当然であろう。実際にイジメていたのだから・・・しかもどういうわけか、そのイジメが帝国と繋がっていたのだからな。厳しく処分せざる負えまい。」と納得顔で言う。
「各家に罰金、払えなければ降爵。令嬢は修道院に送り更生を促す。別々にしないと行けませんね。むしろ人質として役に立ってもらうか?ああ、それと・・・」と言い淀む宰相。
「なんだ?」と聞く王様。
「はっ、少々不自然なことがありまして・・・」
「学園の警備のことか?十中八九帝国か?あまりにも重なりすぎている?」
「むしろそちらが本命のような気がします。」と断言する。
「ふむ、その可能性が高いか?」
「ええ、貴族の子弟を取られたら、さすがに寝返る貴族が出ますね。」と眼鏡をくいっとあげた。
「そうか、今気付けて良かったと思うべきだな。次の学園長の人選は任せる。信用できる奴にしろよ!」
「はっ!」と宰相が頷く。
「失敗しましたか・・・まぁ、何かに使えたらいいと思っていただけなので、ふむミルン・フォン・ラーズ。覚えておきましょう。おや。」
「これはこれは帝国の情報局の人。」とクナイ剣を持った人が聞いてくる。
「貴女が直々に出てくるとは王国も、人材不足ですか?」
「あんたの問いに答えてやる義理はないよ。」とクナイ剣を振り降ろす。
「いいでしょう。少し遊んであげますよ。」と糸?
「まずい、動くなお前たち。」その叫びは一瞬遅かった。
何人もの影が死んでいる。
「あ、あんたは・・・」
「ふふ、貴女の想像通りですよ。」
「百面相ーーーー!」
「まだ遊びますか。」糸に絡まって動けない私に向かっている。
「いや、いい。」
「ふふ、賢明な判断ですよ。」と耳元で囁いた。そこに男はもういない。
「く、くそったれーーー。」辺りにはその女の声がどこまでも響き渡っていた。
「大将、左遷ですか?」とヨンが聞いてくる。
「首が飛ばずに良かったです。」と戻って来ていたマイクが言う。
「ああ、何とかなったな。」
「大将は突っ走り過ぎですよ。」
「もう少し、周りのことも考えてください。」と二人は困った顔をしていた。
「そうだな。だが、こればっかりは仕方ないのだ。」と笑顔になる。
お姉ちゃんが必ず王国を守るからね!とミーナに固く誓うミルンだった。
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