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イレギュラーな乱入者

俺達は休憩時間どうするか、頭を抱えていた。

タッキーは超絶レッドカードで退場になり、ジータは俺からのロングボールで沈んでしまった。今現在も寝込んでいる。恐らく後半は無理だろう。


現在俺達は大ピンチなのだ。


どうしたらいいかな?


「守って勝つしかないだろうな?」俺は提案する。

「そうね二人とも攻撃の要だったのは良かったのか、悪かったのか。」サキが言う。


「すまん。」と誤るのはタッキーだった。

「まぁ、点を取ったし仕方ないよ。」と俺はちょっと同情する。

最終戦で決めたら嬉しいものな。

ラスボスを倒したけど、実はまだ第二形態になって戦うことになるみたいな?

うん全然違うな。


「さてとまぁ、守って勝つぞ!」と気合を入れる俺。


皆が俺を変な目で見ている?

「ねぇ、あんた。パス出すときは威力抑えなさいよね。」

「ああ?」言っている意味がよくわかってない。


「あんなパスもらったら、あいつみたいになる。」とそこに倒れているジータのことを指した。


「なるほど!」と返しておいた。


「本当にわかっているんでしょうね。」と訝し気に聞いてきた。

「わかっているよ!もう信用ないな!」


「前科がありますので。」とジータを指さしてナホが答える。

そのことに皆うんうんと頷いていた。


「はいはい。」と適当に答えておいた。



「さて、後半が始まる前に次期皇帝ルッソ・バーン・ロード様にシュートを決めてもらいましょう。」と言うなんか余興が始まった。



ローブを脱ぎ捨てユニフォーム姿になる。


「現役時代はスーパーシューターと呼び声が高く、我が帝国のサッカー文化を支えたお方。」


「えっ。」と俺は声を上げた。なぜか次期皇帝は俺をご指名のようだ。

右手でクイクイやってるー。


「はぁー。」これヤバいパターン何じゃないのか?


「ハーフタイムぐらい休ませて欲しいのだけどね。」と俺は文句を言いたい。


しかし相手は次期皇帝、いやもう内定しているだろう。


これは決めさせないといけない勝負、接待勝負だ。


うん、勝たせようと俺は思った。


右掌と左手の拳を合わせて、気合を入れるふりををする。


あとは突っ立てばいいよね。



私が皇帝であり続けるためには、この男の子を倒さなければならない。


俺はそいつを真剣に睨みつけた。

奴はなんと手をだらしなくぶらんとしている。

これは一見やる気がないように見えるかもしれない。


しかし、隙がない。

どこにスライムボールを蹴っても止められるビジョンを受ける。

しかしこのサッカーは私の得意分野、奴のようなぽっとでの奴には負けない。


私には魔法がある。


「食らうが良い偽の英雄よ!我が必殺の一撃。」

その右足を天高く上げそこに魔力が集中する。

場内の誰もがその瞬間に固唾を飲んだだろう。


頭を地面にこすりつける体制になる。


「スーパー・ウルトラ・ダイナミック・デンジャラス・アトミック・バースト・シュート。」


言い切った瞬間、魔力の覇道が会場中に届いただろうか。

皆が拳を握り立ち上がる。


そこから全力で足を振り降ろした。


空振りした。


もう一度言おう、全力で・・・空振りした。


場内の誰もが・・・

「へっ。」と言った違いない。


俺は見なかったことにしようかな。

ここから全力で離れよう。


しかし、皇帝は全力で空振りしたことでそのまま地面に激突している。

それだけなら良かったのだが、そのまま皇帝は回転してボールに頭がぶつかった。


そのボールがコロコロとゴールに向かっていく。

これが入れば問題はなかったのだが・・・

線のギリギリで止まっている。


ある意味凄いよ皇帝さん!


これはどうしたらいいんだ?


一、蹴りだす

二、俺がわざとシュートを決める。

三、何もせずに取り敢えず皇帝に駆け寄る

四、取りあえず逃げる


どれもダメな選択肢だ!


俺はそのボールをゴールに蹴った。

取りあえず入る。

それから大きく蹴りだした。


どこに向かうんだろうか?


取り敢えず次期皇帝の様子を見る。

久しぶりのサッカーで、うきうきしちゃったタイプの人だったのかな。


「おーい、衛生はーんとその人達を呼んだりしていた。」


「さて、ボールの行方はどこかな?」と辺りを見回すと王妃様の手の中にある。

「あっそこに収まったかー。」としか言えなかった。


そしてなぜか大画面はズッコケ次期皇帝陛下のシーンが何回も再生されていた。


しかも文字で大きくズッコケと書いてある。


もうやめてあげて!次期皇帝は皇帝になれるのか?

わからなくなってきたぞ!


まぁいいか。


「すげぇー。」とか言ってる。

「あいつ皇帝に勝ちやがったぞ!」

「なんて奴だ。」

「英雄!英雄!」


「いや、自滅だからね!もう、俺が文句言いたいのに!」と言うしかなかった。



この国の未来を俺が不安がっていいのだろうか?


「まぁ、なんとかなるよね。うん、考えるのやめよう。」



さてそんなことより、後半戦だ。


向こうはやる気でこちらを睨みつけている。

まだ、全然あきらめていない。炎が見えるな。


「見せてくれるんだろう、帝国貴族の本気を・・・。」


その言葉が聞こえてはいないだろう。

だが・・・挑発しているように見えたのかもしれない。



「あいつを倒せば、俺らが皇帝に成れるかもしれない。」


「次期皇帝を倒した。あいつを打倒しよう。」


帝国男児は野心家で会った。


「勝つぞ!」

「おう!」


彼等の目は今までになく本気になった。



まもなく後半が始まる。

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