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ユウキ  作者: 二宮三四郎
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新・学校生活

 いつも通り全教科で満点を取る。僕はそんな学校生活が嫌だった。


 「今回も結城は全教科満点だったらしいな、みんなも彼を見習うように!」帰りのホームルームで担任の声が響く。今日は期末試験の答案返却日だ。真面目に先生の話を聞いているのは数人だろう。僕は結城、中学2年生だ。僕は中学校になってから満点以外取ったことがない。他の人なら1教科でも満点を取ったら喜び親に褒めてもらうだろう。しかし、僕の場合は喜びもしないし親にも褒めてもらえない。親が満点のテストを見て言うことは「当たり前だね」の一言。絶対に褒められない。僕は幼稚園生から英才教育を受けてきた。最近は5教科の勉強に加えてドイツ語の勉強もさせられている。なぜなら僕の親は海外の医学部に僕を進学させたいから。もちろん僕の意見は聞いてくれない。僕はそんな生活が嫌だった。

 温かくなってきた4月、桜は結構散ってきた。今日から僕は中学校3年生になる。進級したのでクラス替え、始業式では担任の発表がある。みんな楽しそうでワクワクしていたが僕にそんな気持ちは一切ない。どうせ、中学校3年生になっても親に勉強をさせられる毎日で何も変わりようがない平凡だからだ。このように中学3年生の新生活が幕を開けた。

 僕の担任は石上先生でクラスは3年4組だった。みんな新しいクラスメイトに緊張して誰も話していない。「これから1年間よろしくお願いします、担任の石上です。まず、新しいクラスに慣れてもらうためにレクリエーションをします」、今回のレクリエーションでは隣の席の人と自己紹介をするという簡単なものだった。

「はじめまして、佐々木結城です、好きな食べ物は寿司と刺身です。」

「結城くん、はじめまして!私の名前は山之内飛鳥です。好きな食べ物はパフェで家ではアニメを見たり漫画を読むのが好きです。よろしくお願いします」

レクリエーションの時間は終わった。一部の人はだいぶ打ち解けたようで大声で割れっている人もいる。27人のクラスの生活が今日から約1年間始まる。

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